2.これからのスポーツ指導に求められるもの
5)スポーツ教室の社会的意義
③ スポーツ教室の望ましい指導 Ⅱ
<(1)指導法=その2>
・一斉指導や班別指導の特徴は、「上から」の指導性が強く、
人間関係は「たて」の関係が支配的であり、成員相互間に「よこ」の
人間関係があまり見られません。
そのため、「上から」の指導力を除去したい場合、その活動の日常化が
極めて難しいところに問題があります。
・それに比べて、グループ学習は、集団成員間の相互交渉(「よこ」の人間関係)
が重んじられ、役割の認知、取得、期待、遂行などの集団的活動を通じて、
お互いの信頼や相互協力体制が高められるために、「上から」の指導力が
除去されても、そのグループ活動は継続する傾向は強い。
いうまでもなく、スポーツ活動はスポーツへの欲求をもつ人たちに、
ある一定期間スポーツ活動を継続的に経験させることによって、
スポーツクラブづくり、スポーツ活動の日常化をねらいとした教育的営みで
あるから、
スポーツ教室における指導法として、「グループ学習」のもつ意義は
きわめて大きいと考えてよい。