等式の証明(少なくとも一つは定数になることの証明) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

履修学年:高校2年(数学Ⅱ)

 

「実数」の定義はご存じでしょうか。

 

有限・無限を問わず、小数もしくは分数正負の符号のみを用いて表現できる数を実数といいます。

この実数には、重要な性質があるのです!

 

① どのような実数も、2乗して負の値になることはなく、2乗して0になる唯一の実数は0である。

② 複数の実数について、各々の積が0になることは、少なくとも一つが0になることの必要十分条件である。

 

本題では、②を使って、文字式を満たすときの文字の値に関する証明をご紹介します!!

 

予備知識として、中学数学及び高校数学Ⅰの「因数分解」及び「二次方程式」が必要ですが、
逆にそれらを知っていれば後はちょっとしたコツ次第です。

 

 

そうなんです!

考え方の原点は、二次方程式に通ずるものがあるのです!!

 

二次方程式も、因数分解することで「少なくとも一方の因数が0になる」という解釈に基づき、解を導出できるのです!

 

二次方程式と異なる点は、最終的な目的ですね。

 

二次方程式は「等式を満たすのは、xがいくつのときか」を答えることが目的なのに対し、

等式の証明(本題)は「どうして『少なくとも一つは定数になる』と断定できるのか」を説明することが目的なのです。

 

答えと説明はリンクしている以上、基本的な二次方程式も、

考え方の原点から説明しながら解答するように心がけておけば、よりスムーズにひらめくこと請け合いです!

 

ちなみに、「実数」の逆に「虚数」というものがございますが、

こちらにつきまして、詳細は「虚数と複素数の定義と基本的性質の利用」をご参照ください。

 

尚、上述しました実数の性質①(どのような実数も、2乗して負の値になることはなく、2乗して0になる唯一の実数は0である。)を利用した等式の証明につきましても、追って解説をアップロードいたします。