自作数学問題bot @mathquestionakt (問題27) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

ある数列{a_n}について、a_(n+1)=((a_n)^2+3)/2a_n、a_1=2が成り立つ時、以下の問いに答えよ。
(i)a_4の値を、小数で求めよ。ただし、小数点以下第8位を四捨五入せよ。
(ii)lim(n→∞)a_nを求めよ。

※ 「(a_n)^2」と表記されているものは、「数列のn番目の値を2乗したもの」を意味します。

解答作成日:2015年4月22日
テーマ:漸化式の特性方程式の利用
履修学年:高校2年

(ⅰ)は根気よく調べていくのが妥当ですね。
漸化式という以上は、数列の連続する2項の間に、必ず「ある決まった関係」が存在します。
その関係を踏まえると、a_1を根拠にa_2を求められて、a_2を根拠にa_3を求められて、a_3を根拠にa_4を求められるのです。

そうして小数で求められた値を小数第8位まで割っていくと……??
何か、見覚えのある値ですね。

そうなのです!!

これが、(ⅱ)のヒントになる訳ですね。




もちろん、(ⅰ)で√3に限りなく近い値になったからといって、√3に収束するとは断定できません。
「間違いないね」ということを試す為に、「証明」が存在して、本題ではその証明のために、「特性方程式」が使えるのです。

特性方程式を使う意図につきましては、問題40でもご紹介しておりますので、ご参照ください。
【問題40】以下の漸化式を満たす数列{a(n)}の一般項を求めよ。

特性方程式の手っ取り早いマスターの仕方は、「漸化式上に存在する数列の項を、
項の番号に関わらず同じ文字に置き換えて作った方程式の解を求めることで、どんなまとまりが作れるかを見通せる。」と解釈してしまいましょう!!

最後に!!
漸化式だからといって、特性方程式を使わないと絶対に解けないという訳ではありません。
列挙して一般項を推定した後で証明する方法もあれば、行列を使う方法もあるのです!!
これらにつきましては、リクエストがございましたら、追って解説をアップロード致します。