前回の記事「文字を使った整数の表し方」及び「文字式を使った整数の証明」の続きです。
前回の記事では、「奇数」「偶数」「5の倍数」など、特定の整数で割ったときの商と余りがはっきりした整数の表し方についてご説明しました。
本文では、そのような情報がない場合、どう立ち回るかをやってみましょう。
まず、先立って言いますと、特定の整数で割ったときの商と余りがはっきりしないときは、一つの文字で表してしまうのも止む無し、ということですね。
「整数」と一言で言われても、「奇数」か「偶数」かも、「何桁の数で1の位がいくつか」も、はっきりしませんね。
こういう時は、仕方がありません。一つの文字にしてしまいましょう。
本題では、幸いなことに、連続する整数ということもあり、4つの整数を関連付けて表せました。


たとえ整数そのものがいくつかわからなくても、数少ないキーワードを見つけ出すことで、
表現の幅は拡がっていくということですね。
実は(1)でご紹介した問題ですが、この値はただ単に「偶数」ではなく、求められた「4n+6」を工夫して変形することで「4で割って2余る数」であることも証明できるのです。
下のヒントに基づいて、やってみましょう!!
ヒント:
aを整数として、5a+6は5(a+1)+1と変形できて、aが整数なのでa+1も整数である。
よって、5(a+1)+1は、5の倍数に1を加えた値すなわち5で割って1余る数である。
したがって、aを整数とするとき、5a+6と表される値は、5で割って1余る数であると言える。