自作数学問題bot @mathquestionakt (問題12) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

xy直交座標平面上において、そのグラフの形が正方形となるようなxとyの方程式を1つ考えよ。ただし、大きさや向きは問わない。

解答作成日:①2015年2月14日②2015年2月17日
テーマ:絶対値記号を伴う関数における領域の利用
履修学年:高校2年

絶対値記号につきましては、問題31の解説でご確認ください。
【問題31】x<0においてf(x)=x^2、x≧0においてf(x)=xとなるようなf(x)の式を考えよ。ただし、場合分けによる方法は禁止とする。
※ 「x^2」と表記されているものは、「xの2乗」を意味します。

この問題で必要になるのは、座標平面の領域ですが、
一次関数が「等式で表されたxyの関係を座標平面上に直線的に表す」ものならば、
領域は「不等式で表されたxyの関係を座標平面上に平面的に表す」と解釈しましょう。

①対角線が座標軸と平行・直交する場合の正方形

|x|+|y|=1

第1象限(座標平面のうち、x≧0かつy≧0の領域)で、y=-x+1
第2象限(座標平面のうち、x<0かつy≧0の領域)で、y=x+1
第3象限(座標平面のうち、x<0かつy<0の領域)で、y=-x-1
第4象限(座標平面のうち、x≧0かつy<0の領域)で、y=x-1

これで1辺が√2、対角線がx軸とy軸の上に存在する正方形になります。



②辺が座標軸と平行・直交する場合の正方形

|x+y|+|x-y|=1

直線y=x及び直線y=-xが対角線になって、この2線との大小関係によって、式をみたす直線の位置及びx軸に平行かy軸に平行かが決まります。

具体的には、
x+y≧0かつx-y≧0、すなわち、
y=xとy=-xの2直線で分割される座標平面のうち、右側の領域において、
x+y+x-y=1より、x=1/2

x+y≧0かつx-y<0、すなわち、
y=xとy=-xの2直線で分割される座標平面のうち、上部の平面において、
x+y+(-x+y)=1より、y=1/2

x+y<0かつx-y<0、すなわち、
y=xとy=-xの2直線で分割される座標平面のうち、左部の平面において、
(-x-y)+(-x+y)=1より、x=-1/2

x+y<0かつx-y≧0、すなわち、
y=xとy=-xの2直線で分割される座標平面のうち、下部の平面において、
(-x-y)+(x-y)=1より、y=-1/2


これにより、重心が原点にあり、1辺が1で4辺が軸平行な正方形ができます。