大脱出3 | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Escape Plan: The Extractors
監督:ジョン・ハーツフェルド
キャスト:シルヴェスター・スタローン/デイヴ・バウティスタ/マックス・チャン
配給:ライオンズゲート/クロックワークス
公開:2019年9月
時間:97分




大脱出2』の撮了後すぐに続編の発表がされ,日本では『2』の半年後に公開された『大脱出3』。米中合作だった『2』から,クレジット的には“中”が抜けたが,やはりキャスティングには忖度が見える。監督は『15ミニッツ』(2001年・ニューライン)『ボビーZ』(2007年・MGM)のジョン・ハーツフェルド。

中国全土を顧客に持つ世界的ハイテク企業“ジャン社”の社長令嬢ダヤ(マリース・ジョー)が何者かに誘拐される事件が発生。かつてジャン社に雇われ,ダヤの身辺警護を務めたシェン・ロー(マックス・チャン)は,世界でただ1人の“脱獄のプロ”,レイ・ブレスリン(シルヴェスター・スタローン)を訪ねる。仲間のデローサ(デイヴ・バウティスタ)から,「ダヤは,今まで誰も出たものがなく,全容が謎に包まれた秘密監獄“悪魔砦(Devil's Station)”に囚われている」という情報を得たレイは,シェン,デローサと共に救出に動き出す。

ところが,公私共にレイのパートナーであるアビゲイル(ジェイミー・キング)も悪魔砦に拉致されてしまう。レイを罠にはめた犯人は,レスター・クラーク・ジュニア(デヴォン・サワ)。かつて金に目が眩み,レイを大海原に浮かぶ監獄要塞“墓場”に投獄した元相棒の息子だったのだ。復讐に燃え,狡猾にレイを追い詰めてゆくクラーク・Jr。仲間を人質に取るその卑劣な行為に,レイの怒りが爆発するのだったが…。

美しい町並みと,ホームレスや失業者,廃ビルなど,オハイオ州・マンスフィールドの社会問題を見せるオープニングに,「映画を間違えたか?」って思っていると,誘拐される令嬢の父親は,元相棒レスターと組んでいた“黒幕”で,ハイテク監獄で儲けまくってる。なのにターゲットはそっちじゃなく娘の救出と,もう“大脱出”じゃなく“大救出”になってる。

それでも,“墓場”,“ハデス”ときて,どんなハイテク監獄が登場するかと期待していると,東欧ラトビアの秘密監獄“悪魔砦”は,外観はともかく中はボロボロ。セキュリティも甘々で,頭脳戦なんてなくアクションと銃撃戦が中心。しかしそれも,ほぼほぼマックス・チャンが目立っちゃってるし,スタローンは地下を徘徊するだけな印象。『ランボー』をチョットだけ思い出させる終盤の“激オコ”でようやく魅せてくれた。

何だか色々詰め込み過ぎて,すごく判りにくいし,シーンの繋ぎも変だし,アビゲイルの扱いも軽く感じて,残念がいっぱいな感じ。

さてスタローンと言えば,『エクスペンダブルズ/ニューブラッド』が1月5日から公開。9月から公開された北米での興行が惨敗というニュースが不安を掻き立ててしまう。


映画クタ評:★★★☆☆


右矢印デイヴ・バウティスタ作品まとめ

右矢印S・スタローン作品まとめ


◆シリーズ一覧◆

大脱出』(2014年)

大脱出2』(2019年)


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『大脱出3』
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