グリーンランド -地球最後の2日間- | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Greenland
監督:リック・ローマン・ウォー
キャスト:ジェラルド・バトラー/モリーナ・バッカリン/デヴィッド・デンマン
配給:STXフィルムズ/ポニーキャニオン
公開:2021年6月
時間:119分




今夜紹介するのは,『エンド・オブ・ステイツ』のリック・ローマン・ウォー監督✕ジェラルド・バトラー主演のコンビで魅せてくれるディザスター・サスペンス・アクション『グリーンランド -地球最後の2日間-』。

現在,恐竜たちを絶滅に追いやった理由として最も有力と考えられているのが,約6600万年前に,メキシコのユカタン半島沖の海底に巨大な小惑星か彗星が衝突したというもの。これによって,地球上の全生命体の75%が死滅したと言われている。この彗星衝突ディザスター映画と言えば,名作『ディープ・インパクト』に『アルマゲドン』,さらに彗星ではないが先日取り上げた『ムーンフォール』など名だたる監督・キャストによるものが思いつくが,この作品,大統領もスペシャリストも宇宙飛行士も出てこない。終始一般人の目線で進む物語が,ある意味で斬新だ。

アメリカのアトランタ。建築技師のジョン・ギャリティ(ジェラルド・バトラー)はパーティーのため久しぶりの自宅に戻る。糖尿病を抱える7歳の息子・ネイサン(ロジャー・デール・フロイド)のために平静を繕おうとするが,ジョンの浮気の後,妻のアリソン(モリーナ・バッカリン)とはギクシャクしていた。パーティー当日,ネイサンとスーパーに買い物に来ていたジョンのスマホに国土安全保障省から“大統領アラート”が入る。ギャリティ一家がシェルターへの緊急避難者に選ばれたというのだ。

半信半疑のジョンだったが,フロリダ州の中心部にフットボールスタジアム大の隕石が落ちたニュースを見て,集合場所のジョージア州ロビンス空軍基地へと急ぐ3人。だが,離陸直前にネイサンの持病によって受け入れを拒否され,家族は離れ離れになってしまう。必死で妻子を探すジョン。誘拐されたネイサンを追うアリソン。更なる巨大隕石による世界崩壊まで残り48時間。人々がパニックに陥り,無法地帯と化していく状況の中,生き残る道を模索する3人は,やがて人間の善と悪を目の当たりにするのだったが…。

タイトルの『グリーンランド』は,政府が極秘裏に建設したシェルターの場所。ストーリー的には限りなくB級っぽく感じるが,そこはふんだんなVFXで臨場感満載に仕上げられている。『エンド・オブ・ホワイトハウス』シリーズでキレッキレのシークレット・サービスを演じたG・バトラーの不器用な必死さと,アクセントになるアリソンの父デイル(スコット・グレン)の存在感が映える秀作だ。

引き続きリック・ローマン・ウォー監督で,生き延びた3人が新たに住む場所を求め,氷に包まれ荒廃したヨーロッパで危険な旅を繰り広げる続編『Greenland: Migration(原題)』の製作が発表されている。


映画クタ評:★★★★


右矢印ジェラルド・バトラー作品まとめ


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『グリーンランド -地球最後の2日間-』
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