エンド・オブ・ステイツ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Angel Has Fallen
監督:リック・ローマン・ウォー
キャスト:ジェラルド・バトラー/モーガン・フリーマン/ジェイダ・ピンケット・スミス
配給:ライオンズゲート/クロックワークス
公開:2019年11月
時間:121分




アメリカのシークレットサービス(United States Secret Service;略称USSS)は,主に大統領の警護を行う機関。実際には警護を担当するエージェント3200人,制服部隊1300人,技術・管理部門2000人からなる6000人以上の職員を抱えている。このシリーズに登場するマイクのようなエージェントたちはシフト制で,2週間単位で昼勤,深夜勤,夜勤,トレーニングが入れ替わる。警護中は食事を摂らず,雨でも傘をささないなど,肉体的に過酷。そのため,ほとんどのエージェントが4~5年で限界がくると言われる。このシリーズのマイクも,6年目を迎えていることになり,演じるジェラルド・バトラーも50歳。

さて,気鋭の監督を起用することでも耳目のこのシリーズ。この作品ではリック・ローマン・ウォー監督。次回作もジェラルド・バトラーを主演に迎えたディザスター・ムービー『GREENLAND』を予定しているとか。また,監督の起用とともに,タイトルも興味深いこのシリーズ。第1作目の『エンド・オブ・ホワイトハウス(原題:Olympus Has Fallen)』,第2弾の『エンド・オブ・キングダム(原題:London Has Fallen)』までは判り易かったが,ん?原題の『Angel Has Fallen』って? と考えながら見るのも楽しみの1つ。

これまでシークレット・サービスとして数々の危機に立ち向かい,大統領と世界を救ってきた英雄マイク・バニング(ェラルド・バトラー)。ついに大統領にまで上り詰めたトランブル(モーガン・フリーマン)の信頼も厚い彼だったが,もはや酷使してきた肉体は限界寸前で,偏頭痛や不眠症に苦しめられ,真剣に引退を考え始めていた。民間の軍事会社“サリエント社”を営む友人のウェイド(ダニー・ヒューストン)からも「現場を退いて管理職になってはどうか」と勧められたが,踏ん切りをつけることができずにいた。

そんなある日,休暇中の大統領が湖で釣りを楽しんでいるところへ大量のドローンが飛来し,爆撃を開始する。間一髪のところでドローン攻撃から大統領を守ったマイクだったが,意識を失いそのまま病院へ運ばれる。しかし意識を取り戻した彼は,大統領暗殺未遂の容疑でFBIに拘束されていた。あらゆる証拠がマイクを犯人と示す中,FBIのトンプソン(ジェイダ・ピンケット・スミス)から執拗な尋問を受けながらも,なんとか隙を突いて逃げ出したマイクは,自らの無実を晴らし真実を明らかにするために走り出す。やがて,大統領暗殺計画の裏に,世界を破滅に導く巨大な陰謀が蠢いていることを知るマイクだったが…。

何と今回のマイクの敵はテロでなく,愛する自国のFBI。唯一の味方となるハズの大統領は意識不明という絶体絶命の状況で,護るのは自身のプライド。逃走劇に織り混ぜて描かれるマイクの過去や家族といった要素は少し新鮮だし,マイクの父クレイ(ニック・ノルティ)のキャラは面白い。

ストーリー的に黒幕が読めてしまうのと,マイクの妻リア役がパイパー・ペラーボへと交代したのが少し残念だが,アクションとしての完成度は高い。一応,シリーズ完結の扱いになっているので,個人的にはもう少しド派手に打ち上げてほしかった気はするが,とりあえず,マイクお疲れ様♪


映画クタ評:★★★★


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◆シリーズ一覧◆

エンド・オブ・ホワイトハウス』(2013年)

エンド・オブ・キングダム』(2016年)