監督:リュック・ベッソン
キャスト:ロバート・デ・ニーロ/ミシェル・ファイファー/トミー・リー・ジョーンズ
配給:ブロードメディア・スタジオ
公開:2013年11月
時間:112分
“ニュー・フレンチ・アクション・シネマ”の代表として,日本でもカルト的な人気を誇るリュック・ベッソン監督が,製作総指揮にマーティン・スコセッシ,主演にロバート・デ・ニーロを迎えて世に出した米仏合作のクライム・コメディ映画『マラヴィータ』を今夜は紹介。
原作は2004年に出版されたトニーノ・ブナキスタの『隣りのマフィア』。リュック・ベッソンは当初プロデューサーだけを務める予定だったが,適任の監督を見つけることができなかったため,自ら監督することに決めたという。フランス語タイトルの『Malavita』は「アンダーワールド;裏社会」の意味。英題は『The Family』となっている。
フランス・ノルマンディーのとある田舎町に,アメリカ人のブレイク一家が引っ越してきた。彼らは一見ごく普通のアメリカ人のようだが,実は主のフレッド(ロバート・デ・ニーロ)は本名がジョヴァンニ・マンゾーニという元マフィアで,家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用され,様々な偽名を名乗りながら世界各地の隠れ家を転々としていたのだった。FBI捜査官のスタンスフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)からは度々「目立たずに地域のコミュニティーに溶け込むように」と言われていたが,ついつい悪目立ちしてしまうフレッド。
おまけに妻と2人の子どもたちもかなりのトラブルメイカー。ノルマンディーの町に移って早々,妻のマギー(ミシェル・ファイファー)はアメリカ人であることを馬鹿にした店員のいるスーパーを爆破し,娘のベル(ディアナ・アグロン/吹替:水樹奈々)と息子ウォレン(ジョン・デレオ)は転入した学校で不良学生たちを袋叩きにしてボスの座に就き,悪行三昧。フレッド自身も,気に入らない配管業者を半殺しにして病院送りにしていた。そんな彼らの潜伏場所が仇敵にバレるのは時間の問題。やがて一家のもとには,フレッドの首を狙う完全武装の殺し屋軍団が送り込まれてくるのだったが…。
『マイ・インターン』のベンとは正反対のロバート・デ・ニーロの姿。いや『ゴッドファーザー PART II』(1975年・パラマウント)をはじめ,クライム映画への出演の多かった彼の齢を重ねたイメージは,こちらの方が自然にも感じられる。
マフィア映画の“血”と,フランス映画の“皮肉”と,アメリカ映画の“大味”がよくブレンドされた作品で,個人的には好きな1本だ。
クタ評:★★★★☆
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『マラヴィータ』
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