ボーン・レガシー | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:The Bourne Legacy
監督:トニー・ギルロイ
キャスト:ジェレミー・レナー/レイチェル・ワイズ/エドワード・ノートン
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ/東宝東和
公開:2012年9月
時間:135分




最初に断っておくが,この作品,ボーン・シリーズなのにマット・デイモンはチラリとも出演しない。しかし,いたるところにジェイソン・ボーンのLegacy「遺産,名残」がある。ボーンの死闘の裏で動いていたもう1つの国家的陰謀が描かれるスピンオフ的な1本。監督はシリーズすべての脚本を手がけてきたトニー・ギルロイ。ジェレミー・レナー好きには,彼の魅力全開な感じがたまらない。

記憶を失った最強暗殺者ジェイソン・ボーンの存在と,パメラ・ランディ(ジョアン・アレン)の告発などにより,暗殺者養成プログラムの“トレッドストーン”“ブラックブライアー”,そして“レッドストーン計画”が暴かれようとしていた。それはさらなる極秘計画“アウトカム計画”にも波及し,国家調査研究所のリック・バイヤー(エドワード・ノートン)はCIAを守るため,すべてのプログラムを闇に葬り去ろうと動き出す。

計画の“参加者”たちが次々と抹殺されていく中,アウトカム計画の“最高傑作”アーロン・クロス(ジェレミー・レナー)は間一髪で逃げ延びる。アーロンは同様に命を狙われた研究者マルタ・シェアリング博士(レイチェル・ワイズ)を救い出すと,体調の維持に必要な薬を求めてフィリピンのマニラに向かうのだったが…。

アーロンは,肉体と精神を染色体から強化された暗殺者で2種の薬を服用しなければ生きてゆけない。優れた知力と運動能力を駆使し,リック・バイヤーの率いる隠蔽チームの追撃をかわし,裏をかく。トニー・ギルロイ監督が,見事にボーン・シリーズの世界観を継承している。

中盤まで状況説明が少なく,判りにくい部分もあるが,女性科学者マルタが絡むと情報が提供され,サスペンス&アクションに,スリルと意外性が増すという構成は,なかなかに面白い。特に終盤のマニラでの多彩なチェイスは,かつてない臨場感に息を呑む。さらに『ボーン・アルティメイタム』後のCIAの状況も示され,シリーズ・ファンへのサービスにも抜かりがない。


映画クタ評:★★★★


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◆シリーズ一覧◆

ボーン・アイデンティティー』(2003年)

ボーン・スプレマシー』(2005年)

ボーン・アルティメイタム』(2007年)

ジェイソン・ボーン』(2016年)