トランスポーター イグニション | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:The Transporter Refueled
監督:カミーユ・ドゥラマーレ
キャスト:エド・スクライン/レイ・スティーヴンソン/ローン・シャバノル
配給:アスミック・エース
公開:2015年10月
時間:96分




『トランスポーター』シリーズがリブート(=シリーズにおける連続性を捨て,新たに1から仕切り直すこと)され,新3部作が製作されると耳にしたのが去年の2月。待たされる間に不評ばかりが聞こえてきて,正直,劇場で観るかどうかと迷ったが,時期的にちょうど他に観たい作品もなかったので,イギリス出身の新鋭エド・スクライン版フランクを見極めてみることにした。

プロの運び屋フランク・マーティン(エド・スクライン)は,謎の美女アンナ(ローン・シャバノル)から依頼を受ける。時間通りにフランクが到着すると,彼の愛車アウディS8に,アンナの他にさらに2人のそっくりな美女が乗り込んでくる。約束が違うと,依頼を断ろうとするフランクだったが,誘拐された父親の映像をスマホで見せられる。ルールを侵され怒るフランクだが,アンナたちはフランクの特殊部隊時代のライバルだったカラソフ(ラシャ・ブコヴィッチ)の率いる巨大売春カルテルに闘いを挑もうとしていた。流儀や使命,命が脅かされている父の間で揺らぎながら愛車を駆るフランクだったが…。

原題のrefueledとは「燃料を再補給される;感情や気持ちを煽られる」の意味で,reboot「再起動」とも掛けられている。邦題のignitionの方は「点火」の意味で,カタカナにすると確かにコッチの方がキマる。

リブートものって,『トランスフォーマー/ロストエイジ』みたいにハンパに設定を引き継いでると妙に混乱したり,ガッカリしたりする部分が多い。その点では,この作品は見事にリブートしている。変わらないのはフランクの名前と服装とアウディ(バージョンアップしてるけど)位で,他はキャストも雰囲気も潔いほどに違う。中盤からは『トランスポーター』ってタイトルの意味さえ疎かになるほど。フランク・シニア(レイ・スティーヴンソン)なんか元スパイな設定だし,何だか最強の父子が出来上がっちゃってる。

リュック・ベッソンにしては万人受けする美女を揃えてるし,ストーリーもオチは古いが意外に楽しめた。ただ,もしタイトルに『トランスポーター』って付いてなかったら全く客は入らなかったかもって,ヘンな所で納得した。


映画クタ評:★★★☆☆


右矢印リュック・ベッソン作品まとめ

右矢印エド・スクライン作品まとめ


◆シリーズ一覧◆

トランスポーター』(2003年)

トランスポーター2』(2006年)

トランスポーター3 アンリミテッド』(2009年)