踊る大捜査線 THE MOVIE 2/レインボーブリッジを封鎖せよ! | p・rhyth・m~映画を語る~

p・rhyth・m~映画を語る~

メインブログ【くた★むび】



監督:本広克行
キャスト:織田裕二/柳葉敏郎/深津絵里
配給:東宝
公開:2003年7月
時間:138分




劇場版第1弾のヒットを受けて5年後に公開された第2弾。「レインボーブリッジ封鎖出来ません!」という名台詞の記憶とともに,実写邦画歴代興収1位,邦画歴代興収でも第4位(1位『千と千尋の神隠し(2001年)』,2位『ハウルの動く城(2004年)』,3位『もののけ姫(1997年)』,5位『崖の上のポニョ(2008年)』とジブリ独占)という,しばらく破られそうにない記録を残した作品。

副総監誘拐事件から5年,空き地だらけだったお台場は,いくつものビルが建ち並び,おしゃれなスポットで埋め尽くされた一大観光地へと変貌し,湾岸署では,道案内や迷子,交通整理などあふれる観光客相手の地味な業務に忙殺されていた。そんな時,婦女暴行事件とスリ事件が発生する。さらに管内で会社役員の他殺体が発見され,警視庁捜査一課は湾岸署に捜査本部を設置する。本庁初の女性管理官・沖田警視正(真矢みき)が本部長として指揮をとり,室井警視正(柳葉敏郎)がそのサポートをすることになった。それと同時に警視庁が湾岸署管内に秘密裏に設置した監視カメラシステム“C.A.R.A.S.(Criminal Activity Recognition Advanced System)”による捜査も開始され,青島(織田裕二)や恩田すみれ(深津絵里)がその任務に就くが,その監視網をあざ笑うかのように第2の殺人事件が起きてしまい,室井はその責任を取って,監視ルームに実質軟禁されることになる…。

細かい設定が作り込まれていたのも,このシリーズの特徴だが,今夜は,青島と室井の会話の中にだけ出てくる「潜水艦事件」についての設定を紹介。

この作品の前年,室井の指揮でコンピュータ技師に扮して潜水艦「むつしお」内で起きた殺人事件を調べた青島。犯人逮捕には成功するが,海上自衛隊から公務員職権乱用罪で告訴されている。この時,青島の弁護をしたのが『容疑者 室井慎次』に登場する弁護士・津田誠吾(柄本明)で,無罪を勝ち取ったものの,対立した自衛隊の反感を買い,さまざまな妨害を受けたために仕事が無くなってしまう。

設定といえば真下(ユースケ・サンタマリア)もシリーズ中で様々なストーリーを作ってゆく。この作品前に警視庁に異動し,アメリカ・ロサンゼルス市警で研修を受けた彼。帰国後,警視庁初の交渉人(ネゴシエーター)として活躍する様子は『交渉人 真下正義』でも描かれていく。

ちなみに,CGによる合成映像が多用されたことでも話題となったが,代表的なレインボーブリッジ上のシーンは,実際には当時工事中で供用前だった京都府の京滋バイパス久御山ジャンクションで撮影され,CG処理されたもの。

ドラマシリーズ当初から,含蓄のある台詞と温かい眼差しを若手に注いできた和久平八郎(いかりや長介)とのお別れの作品となった。作品中に残された言葉が,この後もシリーズを包み続けてゆく。公開翌年に72歳で他界した和久さんに敬意を込めて星5つ★


映画クタ評:★★★★★


右矢印「クタ評」5つ星★作品まとめ

右矢印本広克行作品まとめ

右矢印佐々木蔵之介作品まとめ

右矢印神木隆之介作品まとめ

右矢印眞島秀和作品まとめ

右矢印ユースケ・サンタマリア作品まとめ

右矢印北村総一朗作品まとめ

右矢印柳葉敏郎作品まとめ

右矢印水野美紀作品まとめ

右矢印真矢ミキ作品まとめ

右矢印小野武彦作品まとめ

右矢印織田裕二作品まとめ

右矢印深津絵里作品まとめ

右矢印小泉孝太郎作品まとめ

右矢印『踊る大捜査線』シリーズ作品まとめ