アウトブレイク | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Outbreak
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
キャスト:ダスティン・ホフマン/レネ・ルッソ/モーガン・フリーマン
配給:ワーナー・ブラザーズ
公開:1995年4月
時間:127分




サスペンス好きな恋人が薦めてくれたのが,前々回の『12モンキーズ』とこの『アウトブレイク』。どちらもちょうど20年前の作品だが未見で,新鮮な気持ちで見れたのが良かったのか,お気に入りの2本となった。ちなみに「アウトブレイク」とは一般に,感染症の急激な集団発生やその拡大を指す言葉。

アメリカ陸軍感染症医学研究所(USAMRIID)のLEVEL4(最高警戒度)研究チームを率いる主リーダー,サム・ダニエルズ大佐(ダスティン・ホフマン)は,指揮官のフォード准将(モーガン・フリーマン)に命じられ,アフリカの小さな村に派遣された。そこで彼は,未知のウイルスによって村人たちが次々と死ぬのを目の当たりにする。サムはウイルスがアメリカにまで広がる恐れがあると判断し,警戒態勢を敷くように進言するが,なぜかフォードはこの“モターバ・ウイルス”の研究をやめるよう命令する。その直後,カリフォルニア州のシーダー・クリークで,住民たちの間に伝染病が発生し“モターバ・ウイルス”によるものと判明。サムは命令を無視して駆けつけ,疫病管理予防センター(CDC)で働く元妻のロビー(レネ・ルッソ)と共にウイルスの制圧に取り組むのだが…。

同様の映画でも『アイ・アム・レジェンド』や『ワールド・ウォーZ』のようにゾンビになるウイルスよりもリアリティーがある。モターバ・ウイルスとは,作品中に登場する架空のウィルスだが,ウィルスの形状も症状もエボラ出血熱に似ている。この映画が公開中の1995年に,ザイール(現・コンゴ民主共和国)でエボラ出血熱(エボラ・ザイール)が流行したのは恐ろしい偶然。

しかしダスティン・ホフマンの起用には驚き。『クレイマー、クレイマー』(1980年・コロンビア),『レインマン』(1989年・ユナイテッド)で2度のアカデミー主演男優賞を取った気難しがり屋で有名な名優を,主役に抜擢できたのもペーターゼン監督の凄さだろうか。他に,このコーナーにも度々登場する名脇役,モーガン・フリーマンもサムの上官役で出演。判りにくいが,宿主(しゅくしゅ)の猿の密売人,ジンボ役のパトリック・デンプシーは『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』(2011年・パラマウント)で,ヒロインのカーリーが勤める会社の社長,ディランを演じた俳優。

90年代の正統派でハッピー・エンドのパニック・ムービー。今見ても退屈せずに楽しめる秀作。


映画クタ評:★★★★★


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