ワールド・ウォーZ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:World War Z
監督:マーク・フォースター
キャスト:ブラッド・ピット/ミレイユ・イーノス/ダニエラ・ケルテス
配給:パラマウント映画/東宝東和
公開:2013年8月
時間:116分




ゾンビ映画ってたくさんあるけど「ほれ! どうだ!」とばかりに映像で恐怖心を煽る作品には興醒めする。そういう観点ではこの映画を観るまで『アイ・アム・レジェンド』がゾンビ映画のマイベストだった。でも,それをあっさりと書き換えたのがこの1本。

妻と2人の娘と平穏な日々を送っていた元国連捜査官のジェリー(ブラッド・ピット)。ある日,家族を乗せた車で渋滞にはまった彼は,謎のウイルス感染によって凶暴なゾンビが瞬く間に増殖する現場に遭遇してしまう。必死で家族を守り,間一髪で逃げ延びたジェリーのもとに,旧知の仲の国連事務次官ティエリー(ファナ・モコエナ)から現場復帰の要請が入る。いまや謎のウイルスの爆発的な感染拡大で,全世界が崩壊しようとしていた。そこで,かつて伝染病の調査や紛争地域での調停に手腕を発揮してきたジェリーに,調査隊への協力が求められたのだった。愛する家族の安全と引き換えに,調査への同行を決意したジェリーは,米軍とともに,混乱が拡がる世界各地の感染地域へと向かうのだったが…。

展開もテンポよいが,とにかくゾンビの動きが速い。それが群れる。蟻のように群れて疾走し,蜂のように襲いかかる。特に8500体のゾンビシーンには圧倒される。猛攻を受けた人類はもちろんゾンビに変身し,すごい勢いで増殖する。つまり,最悪の感染症。これにジェリーが敢然と立ち向かう。彼はスーパーヒーローではない。火器や格闘技の専門家でもない。しかし,彼には観察力と注意力がある。医師は感染源の究明に努め,軍人はゾンビ殲滅に燃えるのだが,ジェリーはゾンビの特質に着目する。所々にそのヒントが見せられるのも,謎解きのようで面白い。ちなみに,ジェリーの妻カリン(ミレイユ・イーノス)の日本語吹替えは篠原涼子。

個人的にはエンディングが物足りない感じだが,そこを差し引いても文句なしの5つ星★

続編の全米公開が,2017年6月に決定。またひとつ楽しみが増えた。


映画クタ評:★★★★★


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