ボルケーノ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Volcano
監督:ミック・ジャクソン
キャスト:トミー・リー・ジョーンズ/アン・ヘッシュ/ギャビー・ホフマン
配給:20世紀フォックス
公開:1997年10月
時間:104分




缶コーヒーBOSSのCMで日本でもすっかりお馴染みとなったトミー・リー・ジョーンズだが,俳優としては30代まで下積みの時代が続いたという。彼を『メン・イン・ブラック』に抜擢したバリー・ソネンフェルド監督から「大真面目に演じていてもどこかコミカルだ」とキャラを買われたらしいが,本人は不本意だったとか。しかし,BOSSのCM「宇宙人ジョーンズの地球調査シリーズ」は9年目を迎える長寿CMとして定着。宇宙人キャラも見事にマッチしていると思う。そんなトミーの51歳時『メン・イン・ブラック』の直前に公開された火山パニック映画がこれ。

地下工事が進むLAの街。珍しく中規模の地震が起きた朝,マッカーサー公園近くのマンホールから作業員が火傷を負って這い出てきた。工事責任者は蒸気による事故だと報告するが,回収された7体の遺体のブーツが熱で溶けているのを見た危機管理局(EOC)の局長ローク(トミー・リー・ジョーンズ)は,ただならぬものを感じる。近くを走る地下鉄の運行を休止するよう要請するが,地下鉄事務局は3万人の足を乱すわけにはいかないと,聞き入れようとしない。管理局の部下エミット(ドン・チードル)と無線交信しながら,耐熱服を着て地下道に潜ったロークは送信機が溶けだすほどの異常な高熱に驚き,地質学資の応援を求める。すでに異変に気づいていたカリフォルニア地質学研究所のエイミー・バーンズ博士(アン・ヘッシュ)は,ロークの制止も聞かず,同僚のレイチェル(ローリー・ラザーン)と共に調査に行く。しかし,ちょうどその時,再び大地震が起こり,ロス全域が停電。地下で硫黄のような物質を採取していたレイチェルは広がった割れ目に落ち,噴き上がった蒸気に飲み込まれてしまう。

その頃,ロークは13歳の娘ケリー(ギャビー・ホフマン)を連れて管理局に向かっていた。車がラ・ブレアのタール池近くに差しかかった時,突然,マンホールの蓋が空中に舞い上がり,エネルギーを蓄え過ぎた溶岩流が遂に噴出。周囲の建造物や椰子の木々を燃やしながらウィルシャー通りに溢れ出た。火山弾が降り注ぎ,地獄と化すロス市内。このまま溶岩が流れると避難場所が危険だと判断したロークは通りを塞き止める事を決定する。次々と資材が運び込まれ,警官や消防士らの協力で堤防が築かれた。はたして迫り来る溶岩流に彼らは勝つことが出来るのだろうか…?

同じ年の春に公開された『ダンテズ・ピーク』(ユニバーサル)も火山パニックだったが,個人的にはこの『ボルケーノ』の方が好き。後半に進むにつれて,パニックからヒューマンへと自然に導いてくれる感じが気持ち良い。


映画クタ評:★★★★


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