万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳- | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:佐藤信介
キャスト:綾瀬はるか/松坂桃李/初音映莉子
配給:東宝
公開:2014年5月
時間:119分




オール・ユー・ニード・イズ・キル』『ダ・ヴィンチ・コード』からのルーブル繋がりで見てみた。話題となった日本映画初のルーヴル美術館内ロケは,外国映画としては『ダ・ヴィンチ・コード』以来だったとか。監督は『GANTZ』(2011年・東宝)『図書館戦争』(2013年・東宝)の佐藤信介。

レオナルド・ダ・ヴィンチによって500年前に描かれ「世界でもっとも知られた,もっとも見られた,もっとも書かれた,もっとも歌われた,もっともパロディ作品が作られた美術作品」と言われている“モナ・リザ”。この名画に隠された驚愕の謎と,巨大な陰謀に立ち向かう“万能鑑定士”凜田莉子の活躍を描く物語。

沖縄県波照間島出身の凜田莉子(綾瀬はるか)は,上京しアルバイトを始めたリサイクルショップで類い希な鑑定の才能を開花させる。独立した現在は,多種多様な鑑定を請け負うとともに,依頼品に隠された事件にも自ら首をつっこんでしまう日々。そんなある日,ルーヴル美術館が所蔵する“モナ・リザ”が40年ぶりに来日することになり,莉子はルーヴルのアジア圏代理人を務める朝比奈(村上弘明)から,警備強化のための臨時学芸員候補として推薦される。そこで莉子は,彼女の密着取材を続ける気弱な雑誌記者・小笠原悠斗(松坂桃李)と共にパリへ飛ぶ。ルーヴルで行われた採用テストに合格した莉子は,もう一人の合格者・流泉寺美沙(初音映莉子)と共にモナ・リザにまつわるありとあらゆるハードな研修をこなしていく。ところが,次第に莉子は体調に異変をきたし,鑑定眼までもが狂い始めるのだった…。

NHK大河ドラマ『八重の桜』(2013年)の主役を経て,知名度も存在感も増してきた女優・綾瀬はるか。しかし,映画でもドラマでも,役柄でなく「綾瀬はるか」に見えてしまうのは玖妙だけだろうか? 良く言えばそれは“個性”かもしれないし,悪く言えば“個性がない”のかもしれないが,そのせいで見る者の主人公への感情移入を少し遠回りにしている気がする。

“モナ・リザ”が世界中を魅了する理由のひとつは,見る角度や距離によって,まったく異なる表情を見せるミステリアスさ。綾瀬はるかにも今後,スクリーンの中で,作品ごとに違った魅力を放ち,女優としてますます輝いてほしいと思う。

物語的には,飽きずに楽しめる作品だった。


映画クタ評:★★★★


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