バトルシップ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Battleship
監督:ピーター・バーグ
キャスト:テイラー・キッチュ/浅野忠信/ブルックリン・デッカー
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ/東宝東和
公開:2012年5月
時間:131分




GWお薦め3本目は,ハリウッド屈指のメジャー・スタジオとして君臨し続けるユニバーサル・ピクチャーズの100周年記念大作として,2億ドル以上の巨費を投じて製作されたこの作品。『大空港』(1970年)『大地震』(1974年)『ツイスター』(1996年)に代表される〈大規模パニック〉,『ジョーズ』(1975~1987年)『ジュラシック・パーク』『キング・コング』(2005年)に代表される〈巨大モンスター〉,『ミッドウェイ』(1976年)『ウォーターワールド』(1995年)『マスター・アンド・コマンダー』(2004年)に代表される〈大海戦〉,『E.T.』(1982年)『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『宇宙空母ギャラクティカ』に代表される〈SF〉,『バックドラフト』(1991年)『ハムナプトラ』(1999~2008年)『ワイルド・スピード』(2001年~)に代表される〈超ド級アクション〉など,100年に渡るユニバーサルの“エンターテインメントDNA”を受け継ぎ,それらのエッセンスが散りばめられた1本。

2012年。ハワイ沖にアメリカや日本をはじめ世界14カ国の海軍将兵2万人が集結し,環太平洋合同演習(RIMPAC)が行われようとしていた。参加艦艇の1隻である米海軍所属ミサイル駆逐艦「USSジョン・ポール・ジョーンズ」の乗員で,血気盛んな米海軍の新人将校アレックス(テイラー・キッチュ)は,日本から参加した自衛艦艦長のナガタ(浅野忠信)に激しいライバル心をむき出しにする。そんな中,演習海域に正体不明の巨大な物体が出現する。さっそくアレックスの乗る駆逐艦とナガタの自衛艦,それにアレックスの兄ストーン(アレクサンダー・スカルスガルド)が艦長を務めるサンプソン号の3隻が調査に向かう。ところがその正体は,地球に飛来したエイリアンの母船だった。やがて母船は巨大なエネルギーフィールドを築き,ハワイ諸島全域を覆いつくしてしまう。全人類は,フィールド内に閉じ込められた3隻以外に反撃の手段を失ってしまうのだった…。

評論家の評価は低かったが,過去の作品にはない面白さが詰まっていると思う。突如飛来したエイリアンは,すぐには攻撃せず,地球人の出方を見ている。バトルスーツの中は人型で,感情まで持っている。エイリアンの視線映像で,人類の武器や技術を分析する手探り感もドキドキさせる。

レーダーの使えない状況下で,津波ブイを読んでエイリアン船の動きを捉えるナガタがカッコいい。最後に活躍を見せる“バトルシップ”の古いアナログ兵器や,それを使いこなせる退役軍人たちと共闘する姿が爽やか。アレックスの恋人サム(ブルックリン・デッカー)とリハビリ中の兵士ミック(グレゴリー・D・ガトソン)が奮闘する姿も痛快。そして何より,事件を通して別人のように立派になるアレックスの成長が気持ちよい。

エンドロールの後に,続編を狙ったシーンがあるんだけど…TVではカットされちゃうんだろうなぁ…。


映画クタ評:★★★★★


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