推薦制度廃止に思う② | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

さて、推薦制度が廃止されるとどうなるか、僕なりの予想を書いておきましょう。

 まず、もっとも問題なのは公立中学の存在意義です。
 一般入試しかないとなると、皆さん、に行きませんか? 普通に考えるとそうだと思います。塾は、あいまいな内申プログラムだけでなく、今までの早慶狙いの子がやるような本格的なカリキュラムを充実させます。そっちのがいいに決まってます。

 すると、どう贔屓目に考えましても、我々塾業界の人間のほうが公立の先生よりも概して授業はうまいです。教えるのもうまいでしょう。(あくまで概して、ですよ。公立の先生が下手だといっているのではありません)
 大手の塾に行きますと、結構何度も模擬授業をやらされ、鍛えられます。また、授業がだめなら生徒が集まらない、というリスクも負っているので、「授業のできる人間」が残りやすいのです。

 公立の先生方はやはり「生活指導」の能力に長けた人が残りやすいといえます。授業のほうはそんなに磨かれないような気もします。これが私立だと話はまた変わってきますが……。

 要は、内申点を気にする必要がなくなり、一発勝負の一般入試になった瞬間、公立中学には誰も行く必要がなくなるのです。出席日数ぎりぎりだけ通う生徒が増えるでしょう。

 僕からすればそれで当然だとも思います。部活に力をいれるわけでもない、かといって勉強もそこそこしか教えられない、評点の基準はあいまい、学力のない生徒でも適当に『3』をつけたりする、生活指導をきちんとしているとも思えない。勉強は塾でします。ならば一体、公立中学は何をするところなのか?
 

 今、公立に通う子の大半は「卒業資格」をもらいにいっているだけなのです。誰も勉強を教えてもらおうなんて思っている子は少ないと思います。教師も「(言うこと聞かなきゃ)内申下げるぞ」となかば脅迫のような感じでしか、授業を進められません。高校にいけなくなると困るから、おとなしくしたがっているだけです。
 
 それがなくなったら、公立はおしまいです。閑古鳥が鳴くことにもなりかねません。そこに危機感をもたないといけないと僕は思います。僕がもってもしょうがないですけどね。

 そして、公立中学の実態はこんな感じです。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091105-00000009-mai-soci

 なぜ、先生方がどんどんつぶれていくのか。それは生徒の自主性を促そうとせず、自分で考えることをさせずに「脅迫」まがいの授業をしているからです。そのストレスが先生に跳ね返ってきているのです。生徒数十人分のストレスを一手に受けるのですから、そりゃつぶれます。

 ストレスの連鎖を切ることが今、もっとも急務かつ大事なことなのです。それは公立に限らず、この日本の教育界すべてに対して言えます。そこに気づけるかどうか、だと思います。

 あ、なんか熱くなってしまったので今日はこの辺で。今日の記事は公立のある一面から言っているだけです。本当はもっと根深いものがあるのを僕は知っています。まあ、それはおいおい……。

 いつも読んでくださってありがとうございます。



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