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大変お待たせ致しました
毎度好評?!の酒蔵訪問記、東北編第二弾です
一軒目の「両関酒造」を後にしたワタクシメが向かった先は、、、
「羽後本荘」
朝はや~くに家を出ておりましたが、駅に着いたのはもう真っ暗
同じ秋田県同士でも、移動距離・時間がハンパないです
とりあえずホテルにチェックインして、軽く着替えて、蔵元様からのご紹介頂いた居酒屋さんで晩酌を結局おそ~くまで飲んでました
そして、翌朝に訪問致しましたのは、、、
齋彌酒造店
あの銘酒、「雪の茅舎」を醸す蔵です
秋田空港にも看板が飾ってありましたちなみに当店スタッフ全員の大好きなお酒です
創業は1902年(明治35年)、当時のまま残る住宅・店舗・蔵など11棟が国の登録有形文化財に登録されています。
日本海側に位置し、秋田で一番早く桜の咲く暖かいところなのだそうです
ちなみに40分で山形との県境が。
ワタクシメが訪れたのは、ちょうど115回目の仕込が始まったところでした
そんなお忙しい中、社長様自らずっと付きっきりでご案内して下さいました。
蔵の裏に川があり、そこから3kmで海なので、
風の通りが良く、その為蔵内の環境が非常に良いそうです
そんな蔵の中を本当に沢山見せて下さいました
まず、驚いたのが、とにかく「綺麗」
当たり前のように思われるかもしれませんが、もうそんなレベルじゃないくらいに綺麗です
衝撃的に綺麗な蔵でした
酒蔵は「のぼり蔵」と命名されており、
創業当時から現在の傾斜地に建てられ、高低差が約6メートルある一番上の精米所に米が運ばれ、酒造りが始まります。
次に敷地内で湧き出す伏流水で仕込まれ、工程が進むにつれて下に移動していきます。登っていったお米が日本酒となって下に下りてくるしくみです。
自然の地形と引力を利用したつくりこそ、良い酒を育むための昔の人の知恵であるとの事です
精米機は2台がフル稼働です
蔵ではすべての製造工程を正確に管理するために、精米から出荷までをすべて蔵内で行っています。
使用するお米は、「秋田酒こまち」と「山田錦」が主軸です
「山田錦」は兵庫県の中でも「黒田庄」という所のものにこだわっていらっしゃるそうです。
とにかく「品質が一定」になるように気を付けているこのことでした。
通常、一般には立ち入り禁止の場所にまで
この綺麗な麹室
麹造りのための麹室は厚い秋田杉の板を全面に使用しています。
通常、麹室は30%の湿度に保つのですが、ここでは機械を使わず、
杉材が呼吸して自然に湿度を調節し、麹にとって最適な環境をつくっています。
ピカピカです
滅菌などもせず、全て「手で拭く」のだそうですよっ
すごいです
我らが「秘伝山廃」が造られておりました
元気に発酵中
酵母は「泡あり酵母」にこだわって使っているそうです
40年くらい前から「泡なし」が出てきたそう。
泡が無い分、その分タンクに多くの酒が造れますし、
掃除も楽で、今ではほとんどの蔵が「泡なし」を使っているんだとか。
「量と楽」が求められているわけです。
この蔵は、全てにおいて「自然体」。
自然に逆らわない酒造りをしているのです
20年以上前から酵母の自家培養に取り組み、長年にわたり選抜した酵母で独自の香味を生み出し、安定した酒質を醸しています。
13種全てオリジナルの酵母です
「低温発酵」に強い酵母、アルコールが上がらない酵母だそうです。
これは非常に難しいそうで、発酵が途中で終わってしまうなどのリスクすらあるそうです。
搾りは、「ヤブタ式」で
槽より空気に触れる時間が短いので、こちらが良いと考えているとの事
移動して瓶詰め場へ
綺麗に洗われた瓶に美味しいお酒が詰められていきます。
1本1本、人の目でしっかりと検品もされていました
そして、加熱殺菌
おや、どこかで見たことのあるものが、、、
シャンパーニュで見る、「ピュピトル」ですね
気になって何に使うのかと尋ねたところ、
キャップがきちんと閉まって液漏れが無いかを確認するのに使うのだそう
ちなみにこの下の写真も同じ理由だそうです。
↓
面白いですね
お次はお酒の保存や出荷場へ
出来上がった製品が出荷の時を待っておりました。
この部屋にも「冷蔵設備」が
全てがもう完璧にされておりました
ラベルは全て手作業で
いままで以上に愛着を以て飲みましょうね
蔵に戻ると、
なにやら大忙し
ちょうど「蒸し米」があがったところでした
一般的に、
高精白のものほど蒸し米に塊が出来てパラパラにならず偏ってしまうのだそうですが、
ここでは、糠が無いくらいに「4回」も洗米して対処しているそう。
「米研ぎ(研磨する)」という表現を使っているそうです。
「洗米」とは言いたくないそうです!
そのおかげで、蒸し米がパラパラでした
そして、
もうひとつ衝撃的で驚きましたのがコチラっ
台に乗っていらっしゃるのは「杜氏」さんです
近づいて見ると、、、
「麹菌」振り掛け中っ
そうなんですっ!
麹室で麹菌を振らないのですっ
この蒸し米が上がって、放冷機の時点で麹菌を振るのだそう
てっきりどこの蔵も麹室の中で振るものだと思っておりました
(よくテレビとかで見る、杜氏が上半身裸になってるやつ)
あまりに衝撃的で尋ねてみたところ、衛生面でこのやり方の方が良いからとの事。
これで、麹室の中が清潔で匂いも無かったのが納得ですね
また、たくさん菌糸があれば良いというわけではないとの事でした
他にも沢山の事を教えて頂きましたが、
ここで、この蔵のこだわり、特徴である「三無い造り」をどうしてもご紹介したく思います
自然界に無駄はない。
自然のままで良い。
という発想から生まれた技です
発酵で何も手を加えなくていい様に、
原料処理はしっかりと手を掛けるとおっしゃっていました
【櫂入れをしない】
酵母の働きにまかせて、長い時間をかけてじっくり醸された酒には、まろやかで豊かな風味があります。
【濾過をしない】
厳選した原料米をゆっくりと半分ほどまで磨き、醸して搾られた酒は、そのまま加工されることなく蔵出しされます。
【割り水しない】
搾った酒は、水を加えられることもなく、醸された旨み成分がそのまま盃に注がれます。
だから「三無い造り」なのです
これってホントにすごいコト。。。
技術、コストなど様々な面を考えると、こんなことが普通できるでしょうか?
そしてその結果が、全国新酒鑑評会での、平成に入って13回の金賞受賞
秋田県1位の成績です
齋彌酒造店では、杜氏をはじめとする蔵人が、自ら酒造好適米(秋田酒こまち)を栽培して、自慢の米で酒造りをしています。
杜氏いわく「米に含まれるたんぱく質の量が少ない方が、雑味の少ない日本酒になる」とのこと。優れた栽培・醸造特性を有する「秋田酒こまち」で仕込んだお酒は本当に「旨い!」お酒です
ちなみに、この蔵は日本で初めてオーガニック認定を獲った蔵でもあります
他にも「山廃の復活」を可能とするなど、数々の偉業を成し遂げている蔵なのです
ひと通り、蔵の説明をして頂いた後、
なんと!酒造り中でお忙しいにも関わらず、杜氏が時間を作って下さり、
会議室で酒造りの考え方などをお話しして下さいました
酒は本来、工業製品ではないので、大量生産の画一的な酒はイヤだ。面白くない。
それはお客様にとって選ぶ楽しみが無い。
原料米、人、処理、全てをきっちりとやって、あとは自然に任せる。
とおっしゃていました
沢山お話して下さいましたが、常に「お客様」というフレーズが出てきていました。
「お客様」の事を思い、美味しいお酒を届けたいというのがすっごく伝わってきて、もう感動でした
「三無い造り」など、
他者や試験場からは「無理」と言われている技を編み出せたのは?
という問いに、
「全て基本があって初めて生み出せた造り方だ」との事
50年の経歴の前に、ただただ尊敬の念を覚えました。
この蔵では、蔵に寮があり、杜氏と寝食を共にしてその考え方を教わっているのだそうです
醸造学を学んだ人はいないそう。そして今、平均年齢が約35歳の若い蔵となっているそうです。
もう完敗で乾杯ですね
ここのお酒は、
「米の旨みを活かした辛口」で、飲み飽きない、くどくない、
その為に「喉ごしのキレ」=「酸とアミノ酸のバランス」の良いお酒です
現在、生産量の6割が県内で消費され、まだ現在大阪への出荷は4%なのだそうです。
この美味しいお酒をもっともっと沢山の皆様に飲んで頂けるように頑張ろうと誓った訪問となりました
近くの山から見下ろした街の風景です。
この線路の様に、まだまだ酒蔵訪問は続きます。
さて、お次の蔵は…?
是非にっ
今日も大切な時間を使い、当店のブログをお読みいただき有難うございます!
それではまた明日♪
Merci (o^-')b
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