意外とイケてるシャルドネ
2日間の休肝日の後、さぁ今夜は気合の入ったGGでも開けてやろうかとすっかりその気になっていたものの
予定外の仕事に疲れてしまい、そんな気力などすっかり失せてしまって帰宅。こんな夜は気が張らずに飲めて
しかも開けるのも簡単なスクリューキャップのボトルへと路線変更。目についたのは我が家唯一のシャルドネ。
ドイツ郵便の手違いで先月カナダ経由で我が家にやって来た荷 の中、更にショップの手違いでリースリングと
間違えられて入っていた件のシャルドネである。
プファルツのマルクス・シュナイダー醸造所 、2009年産のシャルドネ。HPの解説によれば、シャルドネにとって
標高が高く涼しい石灰岩土壌、つまり石が多くマール(石灰分を含む粘土)の少ない区画こそが、ゆっくりと良く
成熟するのに理想的な環境であり、これに標高の低い暖かい畑からごく僅かだけ得られる完熟の収穫を加えて
醸造するのだという。醸造所の作付総面積は50ha、赤と白の比率は各々50%、そして平均収量は55hl/ha。
5年ほど前、香草園さん とここの「Kirchenstueck」や「Kalkmergel」という2種類のリースリングを比較飲みしたり
「Black Print」というネーミングの赤ワインを飲んだことがある。いずれも重い土壌からのガッシリとした果実味が
印象に残っており、久しぶりに見かけたので懐かしくなってつい注文したのだがこの始末。本当はリースリングの
新酒が飲みたかったんだが、なーんてばかり言っててはこのボトルが哀れなのでこれはこれで愉しむとするか。
スクリューキャップ。輝くような綺麗な淡黄緑色。香りは青いのから赤いのまで色んなリンゴ、それから洋梨も。
非常にふくよかでジューシィな果実味。リンゴの味わいが口の中いっぱいに拡がる。酸はマイルド。意外なほど
残糖感があり、ミネラル感には乏しい。少々甘ったるいがなかなかクリーンで悪くない。とにかくフルーティーで
ブラインドで飲んだらちょっとシャルドネとは判らないのではないか。ソーヴィニョンとヴァイスブルグンダーを
足して2で割ったような印象だと言えばわかるだろうか。
3日後。直前にリースリングを飲んだからそう感じるのか、やはり甘くてちょっと締まりがない。ミネラルにも乏しく
食中酒としてはいかがなものか。85/100
2009 Chardonnay Qualitaetswein
Weingut Markus Schneider (Ellerstadt/Pfalz)
A P Nr 5 110 158 08 10,Alc 12.5%vol,8.10€ (但しこれはリースリングQbA辛口の値段)