後から見てみますと、

先に訪れた「儀象堂 」や「奏鳴館 」は旅行ガイドに紹介されていたようですけれど、
元々最初から行こうと思っていた「ハーモ美術館」、こちらの方は

あんまり紹介されていないようです。


何だか不思議な気がするところながら、

訪ねる人がいないとゆったり見られるという幸せに繋がる。
ですが、訪ねる人がいないとなれば、閉館の憂き目をみることになるかもですが…。


こっち方向に来たらいつかは寄ろうと思っていたマリー・ローランサン美術館が
2011年9月末で閉館したような例もありますし。


と、前置きはともかくとして、

諏訪湖を目の前に臨むハーモ美術館にやってまいりました。


ハーモ美術館@諏訪湖畔


かつてどこかしらの美術館でリーフレットを手にし、

素朴派の作品がいろいろあるようだと思ってましたが、まずもってのお出迎えはこの二人。


ダリとビュフェ@ハーモ美術館


サルヴァドール・ダリ丸出しの彫刻作品と、

太い輪郭と鋭い直線がいかにもなベルナール・ビュフェの油彩。
思ったよりもいろいろ見られるかも…との期待の高まる瞬間でありました。


写真を撮ってよろしいのこのエントランス部分だけでしたので後は言葉で語るしかないんですが、
まあ、わざわざ来こうと思っただけの期待が裏切られることは無かったと思いますですね。


やはりコレクションは素朴派がメインであって、

カミーユ・ボンボワ、アンドレ・ボーシャン、グランマ・モーゼス、

それに素朴派の大御所?アンリ・ルソーといったあたりを見ることができます。


特にボンボワは、一昨年だったか、

市川の芳澤ガーデンギャラリーであったパントル・ナイーフ展で「お!」と思ってから

気にしておりましたですが、ここでもやっぱりいい味を出しておりましたですねえ。


「素朴」という言葉どおりに、遠近法とかそういう小難しいことは措いといて
実に穏やかな和みを感じさせてくれるのですから。


取り分け素朴派以外に展示されていたビュフェやルオーなどの作品には

どうしても翳が付きまといますから、それはそれの芸術性はともかくも

見る側でも翳り(ダークサイド?)に取り込まれそうになるのを
ボンボワあたりがバランス感覚を取り戻させてくれるようでもあるのですね。


そして「一点、これは!」というのを挙げるとすればですが、
アンリ・ルソーがこういうのを書くんだぁねと思った「果樹園」という一枚。


アンリ・ルソー「果樹園」(ハーモ美術館リーフレットより)


ルソーらしい奇を衒うことがなく、紅葉の季節という時節柄もぴったりときて

とても印象深い味わいであったなと思うのでありますよ。


図録がわりにと言っては何ですが、収蔵作品を配した来年のカレンダーを買ってきましたので、
これを毎日にように目にすることになる来年は、さぞかし和みの1年になるのではないか…
そうなるといいなと思いながら、ハーモ美術館を後にすることに。


で、当初の目論見からするとこの後は上諏訪をひと回りのはずだったんですが、
山間部に入り込んだ宿へと向かう関係もあり、この際上諏訪はスキップするかと。

ま、上諏訪は上諏訪でまた別途に訪ねることといたしましょう。


とまれ、美術品と接したせいかもしれませんけれど、
諏訪湖の水面に映る太陽が「あ!ムンク になっとる!」てなことを思いつつ、
移動にかかったのでありました。


ムンクの陽光@諏訪湖