『ゆずり葉』では「介護をなさっている方々」に少しでもイイ意味の“手抜きや息抜き”に役立つかもしれないお話ができれば…と考えています。
私は父を20代で亡くし母の介護も終わってしまい数年が経ち、情けないのですが今やっと当時の日々を振り返ることが出来るようになりました。
「介護」が何故『ゆずり葉』?と思われるかもしれません。
父が発病して10年、母との介護生活12年間、私なりに頑張ったつもりです。でも共に私が体調を崩し、そこから父も母も急降下してしまい「もういいから…」と声が聞こえたかのように亡くなりました。
不思議と浮かぶのが『ゆずり葉』の詩だったのです。あの平明温雅な詩風で知られる明治生まれの詩人、河井 酔茗(かわい すいめい)氏『ゆずり葉』(花鎮抄より)でした。
ご存知の通り『ゆずり葉』は家が代々続くようお正月のお飾りにも目にする縁起ものです。若葉の育成を待ち古い葉は譲るかのように落葉してゆく様子が名前の由来です。
もちろん「介護をうけられている方々」の気持ちは私には解りません。
一概に介護といっても対象となる相手は様々で、年齢の個人差は大きく抱えている病気も色々といえるでしょう。そして介護の拠点も事情により異なります。
でも「介護をなさっている人達」の種々な気持ちは少し理解できるかもしれません。
私の些細な体験から「介護する側」に少し“余裕”ができると、空気が伝染するかのように「介護される側」の“調子”も良くなりました。
認知症という病気との付き合い方や在宅での介護食の軽減法等々お伝えできればと考えています。