394.秘密/DNA鑑定~お母様が言ったそうよジヌはもしかしたら皇太子に成ってたかもしれないって | かおり流 もうひとつの「宮」

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「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
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前のお話→393.秘密/ソ・ジュヨン~何故そんな大事な事をこの俺に隠していたんだ!
前話にひき続きシン目線です

「なるほどな 恵政殿皇太后は去年の秋に ミニョン 君が使えなくなって
ソ・ジテを次の駒に選んだってわけだ」
ミニョンは息を飲み口元を覆う
「だがヤツは他人の駒に治まる輩じゃない
아마도/アマド/おそらく ヤツはその事をユルには話さず 代わりに恵政殿皇太后に話したんだ それも…チェギョンが俺にその事実を隠していると 敢えて悪意を込めてな…
自分の目的の為に 逆に皇太后を利用したんだろう」
「ふざけんな!」
そこまで沈黙を守っていたジヌが 突然立ち上がって苛立たしげに口を開いた

「ユル兄さんの親だぞ!しかも自分の伯母なのに 何て言い草だよ!
兄貴の目的って何だよ?チェギョン妃を奪う事か? 馬鹿馬鹿しい どこまでベタボレなんだよ!
百歩譲って もし仮にそうだとしても お前に兄貴を責める資格なんかねんだよ!」

以前のジヌには 兄のジテと違って俺を嫌ってる素振りなど無かったのに ウェグレヌンゴヤ?(どうしたっていうんだ?) ジテが居なくなって 俺に逆恨みしてるのか?

「落ち着いてジヌ ちゃんと冷静に話す約束でしょう?」
「こんなこと 落ち着いて話せるかよ!」
諭す従姉の手を振り解き俺を睨み
「そんな簡単な事じゃねんだよ!
お前さ!兄貴がどんな思いでチェギョン妃を連れ去ったと思ってんだよ!
兄貴はな 兄貴は… 俺の為に積もり積もった邪心を 皇太后に利用されたんだ!」
そう捲し立てて 出ていってしまった
俺を言葉の刃で切り付けたかったようだが 何のことだか解らなくてはぬかに釘
俺は只首を捻るしかない
どういう意味だ?ジテが俺を嫌う正当な理由が その根源が俺に在るとでも?
確かソ・ジュヨンからジテも行方を眩ましてると聞いて 話しを聞こうと東宮殿に呼んだ時も…言いたい事をハッキリ言わずに帰って行ったっけ…

「シン…僕も実は…ジュヨンとジヌから事情を聴いた時は信じられなかったんだ
それから色々調べてみたけど…
とにかく落ち着いて聞いてくれ っていっても俄には信じられないだろうな…」
「ユル…支離滅裂だぞ 何が言いたい?」
「ジヌ自身も今年の春に知った事なんだけどね ジテは…中学生の時に聞かされて知ってたらしい」
「だから何をだ?」
「実はジヌはジテの本当の弟ではなくてね…」
それが俺にどう関係が?

「シン… ジヌは 君と双子の兄弟なんだ」
は 何を馬鹿な…

「信じられないだろうけど…この通り DNA鑑定でも証明されてる」
茫然とする俺にジュヨンが 王立病院でDNA鑑定を行った結果を差し出す

「ジテは 君達のハタチの誕生日にジヌに告白するつもりで 以前君の髪の毛を拝借し ジュヨンを通して王立病院内の検査機関にDNA鑑定を依頼したらしい」
「馬鹿言うなよ 毛髪を使ったDNA鑑定には毛根が必要だろう?俺の毛根が残ったような髪の毛なんかどうやって…」
「一緒に飲んだときかな?心当たり無い?」
あ…有る
ミニョンが来てることに苛つく俺を宥めようとしたソ・ジテに頭を触られてイラッとして手を振り解いた時 髪が抜けて益々ムカついた

「いったい誰のDNA鑑定なのかって訊ねても答えてくれなくて…
ただこの二人が兄弟だとか双子だとかいう可能性があるか調べてくれって 託されたの それも二組もよ」
「一組は いくつかの似通ったDNAを持つなんらかの血縁関係では有ったけど 兄弟である可能性は極めて低かった
もう一組が見ての通り 95.3%兄弟である可能性と89.7%双子である可能性が示されてる
この数値だけ見るとなんだか曖昧に思えるかもしれないけれど…
鑑定を依頼した医師によれば 一組はおそらく双子だと… その理由はね
兄弟鑑定はそもそも親のDNAと比べる事によって同じ親をもつ兄弟だと判断できるもので 両親と本人同士4名の口内粘膜のサンプル提出が理想なの
毛根が残っていても 毛髪数本での鑑定は難しいのよ それなのにこの数値だったわけ
だから 本人同士の毛髪にしては極めて高い数値が出て居るのだと伝えると
ジテはただ”そっか”としか言わなかったわ
いったい誰と誰なの?って当然訊ねたわ でもその時はただ首を横に振るだけだった
それが4月の半ば

打ち明けられたのは5月16日
ジヌのハタチの誕生日を祝う為にお酒を飲もうと 若者が良く行くような気軽な居酒屋で会ったの
その場にそぐわない神妙な顔して 実はあの鑑定は 一組がイ・シンとユル もう一組がイ・シンとジヌの物だなんて言ったわ
それを聞いて一瞬 皇太子とユルが異母兄弟であると立証されたって言ってるのかと思ったけど そうじゃなくて… ちょうどTVで貴方達皇太子夫妻が 翌日のタイ皇室の婚礼祝いの為に出発したと報じてた
その日がイ・シン皇太子殿下の誕生日でもある事もね
私もジヌも まさかって言ったわ
でも ジテは
自分がイ・シンを嫌いだった理由は 王立学校中等部三年の時に 両親から聞かされた話が引っかかってたせいだって言ったの

貴方が皇太子に即位する姿をTVで見ながら お母様が言ったそうよ
ジヌはもしかしたら皇太子に成ってたかもしれないって
皇太子とは 偶然生年月日が一緒なんじゃなく 皇后陛下のお腹の中で 時を同じくして育った双子の兄弟なんだとね
初めは何を馬鹿なと 信じてなかったけど 信じたくなくてもだんだん似てくるのが嫌だったんですって 確かに 二卵性双生児って一卵性ほどそっくりでは無くても やっぱり兄弟や従兄弟より断然似るもので…
自分が可愛がってる弟は実際はユルの父方の従弟で ユルの母方の従兄である自分とは血のつながりは無くて… 貴方に似てくるんだもの ムカついたんでしょうね」
ソ・ジュヨンは その日を思い起こしながら ジテを擁護しようと注意深く話した

「その事を君に打ち明けて 恨み言の一つも言ってみるかって言うジテに ジヌは今更関係ない どうだっていいって言ったけど…
やっぱり心に棘が刺さったようなジヌの様子と これまで積もった不満と相まって…ジテが行動に移すに至ったんだろう」
ついには ユルまで…
「シン ジテが君を嫌ってた背景にはそんな秘密が有ったんだ」

「그래서?/クレソ?」

「えっ?…それでって… だから…」
「だから許せというのか?」
「許せとは言わないけど…」
「そんな理由が有ったら 俺の 皇太子の愛妻をそそのかして連れ出して許されるのか?」
「許してやれなんて言わないけど 色々と複雑な思いが重なったんだ
もしジヌがシンだったら ジヌが皇太子で チェギョンはジヌのお嫁さんで…とか」
「だとしてもジテには関係ないじゃないか」
知らん!そんなことは有り得ない!
チェギョンはこの俺が欲したから俺の許嫁になったんだ ただそれだけだ!

「それでもジテは 嫌っても嫌っても拭えない君の色濃いカリスマに ある意味惹かれてたんだと僕は思うんだ
ジテは ずっと僕と一緒に居たからね 口ではいつも君を悪く言うし あからさまに君を嫌って僕の味方をして来たけど 反面強い憧れを感じてると気付いてた
チェギョンに興味を持ったのも あの皇太子が溺れた女がどんなもんか…それが始まりで…
結果的に好意を抱いたのも やっぱり君の影響だと思うんだ」

「皇室では多胎出産を不吉としていたために どちらが兄だか弟だかは聞かされておらず…
一人を皇后さまの元に残して 皇后さまにさえ知らせずに連れ出したんだとか…その事実は ジテの両親に預けることを決めた先帝と孝烈元皇太子殿下と…現皇帝陛下だけなのだとか…」
父上も…御存じだったっていうのか?!


おねがい今日もありがとうございますカムサハムニダ恋の矢
『Kiss the rain』 Byキム・ミニョン
『Love brought by sympathy』 Byソ・ジテ
重複部分もありますが サイドストーリー あわせてお読み頂けると幸いです
スローペースですが
今後も週一話を目指してがんばっていきますね お楽しみに
395. 更新予定を大幅に過ぎてしまって申し訳有りません…4/28(金)am8:18:18→395.双子~まるでそこにもう一人自分が居るような妙な気分で ジヌの話す様を見ていた

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