278.二人きりの済州島旅行~眠ってもいいぞ 着いたら起こしてやるから | かおり流 もうひとつの「宮」

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「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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きらきら初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みください
お探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次
前のお話→277.新しい友達Ⅱ~その時の事が 映画を観るように客観的に
俺の脳内に映し出される
276.新しい友達~言いたくない事は口を噤んで話そうとしない…
もう ずるいんだからに次ぐチェギョ目線です


ユル先輩とミルさんの国婚式の翌週 良く晴れた日曜
あたしはシンくんと二人きりヘリで済州島に来た
公務を含まない まるっきりただの旅行なんて初めてかも
このお話のシン目線は amebaでは公開できなかった番外編27.Y!にあります(友達限定公開)→
朝からテニスを楽しんで
汗が冷えちゃうくらい長い長いキスをされて…
ぐんぐん歩くシンくんに手を引かれて部屋へ戻ったら
壁のガラスブロックから太陽の光の射し込むバスルームで…まずはじっくりと視姦され…
手指と唇 舌も歯までも使って…
更には言葉攻めまで…ああ恥ずかしいっ////

明るいところでもお構いなしに容赦のないシンくん…
今日は一足早いあたしの誕生祝なんですって
あたしは明後日19歳になる 韓国では数えのハタチ
ひとつ年を取ったくらいで 急に大人になったりはしないのよ!
それに…
女官のお姉さん達に何してるかバレてるだろうし
そうゆうのも含めて あたしはまだまだ恥ずかしいのに シンくんはどうしてこうも平気なの?
シンくんは元々プライバシーなんて無いから気にならないのかな?
侍従の者は人に非ず?
空気みたいに居てあたりまえ 気にもしない感じ…
だからいつもお姉さん達が気を利かせて さささ~っと立ち去ってくれる


お腹が空いて目が覚めて もう一度シャワーを浴びても ヘトヘトだよ~
なのに 今日はどうしても連れて行きたいところがあるんだと言うから
ランチの後 いそいそ車に乗り込んだ

「この前夢を見たんだ」
「どんな?」
「海の見える丘で…お前と歌いながら踊ってた」
「えぇっ!?シンくんが?!」
「ああ…でも ちっこい俺とお前」
「…それって…子供の頃って事?」
「ああ…記憶なのか ただの夢なのか…確かめたくて」
「ふぅん」
………はわわ…はふ…
シンくんが運転するのはレンタカー RVタイプのトラックみたいな車
なんだか眠くなってきちゃったぁ~
うとうと…… カクンッ!
はっ!
シンくんはハンドルを握って前を向いたまま くくくって 笑ってるぅ~~~

「眠ってもいいぞ 着いたら起こしてやるから」
「でも…もったいないな…」
せっかく二人きりで旅行に来れたのに…日帰りだし…
あたしは少しだけ倒したシートの背もたれに頬をくっつけてシンくんの完璧に美しい横顔を眺めてた
鼻…目…ホクロ…上機嫌が引き上げた口角…シンくん…全部 大好き…


「チェギョン?着いたぞ…起きれるか?」
「…ん…あぁっ!眠っちゃってた?!あ~ん…ごめんね」
ああ残念 シンくんの横顔ずっと見ていたかったのにぃ~
「こんなオンボロ車で良くヨダレ垂らすほどぐっすり眠れるよな」
っちっ ちゃぁ~んと意地悪な一言も忘れないんだからっ!

海の見える丘に車を止めたシンくんに起こされたあたしは 車を降りて ぐ~んと伸びをする
今日は おしのびだから二人共ジーンズ
シンくんの髪が風に揺れる後ろ姿と海…水平線
「あ ここ…来た事有るかも…」
「だろう?そうだよな?」
風になびく髪を抑えながら 考える
いつだろう…
でもシンくんの夢とはちょっと違うような…
シンくんに…皇太子を辞めるなんて言わないでって言った記憶が…あれ?変だな?
ちゃんと大人サイズのあたしとシンくんだったような…
でもそんなはずナイ…
混乱しながらシンくんにそう伝えると…

「俺のは記憶かもしれないが…お前のはパラレルワールドだったりして…」
「パラレルワールド?」
「ああ…俺達の居る世界と並行する別の世界にも 俺とチェギョンが存在して 微妙に違う物語を綴っているんだ それが 入れ替わったり 過去や未来を共有したりする…そういう小説を読んだ事が有る」
「ふうん…じゃあ…そこでもあたしとシンくんは…夫婦なのかな?」
「かもな…」
あ その顔… 今なんかすごくイイ顔したよね?
「えへへ」
シンくんは…もうひとつの世界のシンくんとあたしが夫婦でも構わないんだ
いや違う もっと ちょっと嬉しい様なこそばゆい様な
だったら…あたしも嬉しい

「パラレルワールドの夢なら 俺も見た事あるぞ そこでも俺 お前を抱いた」
「ええっ!!////」
意地悪くニッと笑う
な!
からかったのね!?
もう!変な事言わないでよ!

「そこでの俺は皇太子を辞めたがってるのか?」
今度は急に心配そうな顔になる…
「わかんない…
でもあたしは シンくんに 誰よりも皇太子が似合う人だからって… 言ったかも」
「へえ… そうか…」
シンくんが あたしを背中から抱き寄せて髪にキスをくれる

言わなくても解った 今シンくん胸の中で ありがとうって言った でしょ? だよね?

「俺は思い出した お前と此処で おばあ様の前で小麦と大麦の歌を歌って…」
「本当?」
「ああ 先帝…俺のおじい様も一緒だった …此処で…」
ん?
話を中断してしまったシンくんを振り返るように見上げて続きを促す
「此処で?」
あたしの目を覗き込んでしばらく黙ってたシンくんが
「ナイショだ」
って話を打ち切った 妙に冷たい声で

「えぇっ?!どうしてっ?!」
体ごと振り返って胸を押して見上げると シンくんがくくくっと喉を鳴らして笑った
「いつか教えてやる」
なによソレ!?
「どうして今じゃないの?」
「いつかな…」
「えぇ~なんなのよ~ もう もったいぶっちゃって…」
口を尖がらせてぶーたれてるあたしの顎をクッと持ち上げてシンくんがあたしを覗き込む
あ 来るっ!あたしは目を閉じて 降ってくる唇を待つ…
のに…
あれ?
まあだ?
片目を開けてみると
クスクス笑ってる
「あぁっ!ヒッド~イ!も~ぉっ!またっ?!」
まだ笑ってる!
あたしのキス待ち変顔を観察して笑うなんて!!
と思ったら
ちゅっと軽いキスをして口角をキュッと引き上げたしたり顔
更にあたしの手を引っぱるようにさっさと歩き出す
「さ 次はテディーベアミュージアムだ 行くぞ!」
もうっ!意地悪っ!

あたしたちは 日帰りなのに朝のひとときのせいで 時間に迫られる様な残りの弾丸スケジュールを遂行した
ああ~ん テディーベアミュージアムもっとゆっくり見たかったようっ!



今日もありがとうございますカムサハムニダ
過去に未来にパラレルワールド?!
自分で自分の首を絞めてる気がします ははは
まあ お楽しみに
次のお話は6/10(水)→279.久しぶりの電話~まあ… 振られたのは事実だけどね

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