266.抱き上げられて東宮殿へ~抱いててやるから もう眠れ | かおり流 もうひとつの「宮」

かおり流 もうひとつの「宮」

「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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に次ぐチェギョン目線です


梅見の会から途中退席したあと
慶会楼/キョンフェルの池の前で シンくんに
「必ず皇帝になって」って言ったのはあたし

だってもう我慢できない!
いっぱいいっぱいなの!
ダム超えちゃってるの!!

皇太后様に…ううん 誰にも後ろ指指されないようになりたい
あたしは皇太子妃として全然不完全だけど…
シンくんは小さい頃から皇帝に成るべく 厳しい訓育を受けてきた
寂しさも 苦しみもいっぱい経験して 普通の高校生とは全然違う
立派な皇太子よ!?
あたしなんかをお嫁さんにしちゃったせいで いつまでもとやかく言わせておかないで!

そんな取り乱したあたしに シンくんは
”清い女で居ろ”と言った
あたしなんて無知なだけで全然清くなんかない 胸の中に黒い渦がいっぱいぐるぐるしてて…
そう言ったら 全部吸い取ってやるから これ以上穢れないでくれって…
あんな凄いキス…
苦しかった
まだか?もっとか?って 窒息しそうなくらい激しいキスで あたしの胸の靄を吸い取ってしまおうとする…シンくん
彼も 苦しんでる あたしの事でとやかく言われたくない
でも こんなちっぽけなあたしを あたしらしいままで居ろと 守ろうとしてくれる…
何も考えられなくなって頭が真っ白になって…

シンくんに小さな子供みたいに抱っこされて
なんとか彼の首にしがみついてた

「妃宮さま!…どうなされたのです?!」
チェ尚宮お姉さんがびっくりして駆け寄ってくる声で 東宮殿に着いたのだと解る
「大丈夫だ しばらく二人にしてくれ」
「で ですが殿下…」
大丈夫なのに…
心配そうな表情のお姉さんに 何か言わなきゃと思ったけど 頭がぼんやりして声が出ない
「訳有って妃宮は少しショックを受けているが もう大丈夫だ
私も冷静だし あなたが心配する事など 何もない
少し… 話をするだけだ」
「チェギョン? 平気だよな?」
彼に抱き上げられたまんまの状態でぼうっとしたままあたしは なんとかコクリと頷く
「では…控えの間に…」
「ああ そうしてくれ」

チェ尚宮お姉さんがパビリオンから出て 控えの間へ下がる気配の中…
あたしを腕に抱いたまんまのシンくんが コツリコツリとゆっくり歩く

「チェギョン ごめんな 苦しかったか?」
低くて優しい声が聞こえる
そのまま トスッとカウチに座ったシンくんが ポンポンと頭を撫でてくれる
「うん… ううん… 平気よ」
「少し眠るか?」
話をするんじゃなかったの?
ん…でも 今は無理か… 何も考えたくないや
「うん…このまま このままで居て」
シンくんはあたしをすっぽりと腕に抱いてカウチに凭れてる
「疲れたな」
「流石にね…」
「抱いててやるから もう眠れ」
「うん…シンくんも …ね」
「ああ」
シンくんの声が シンくんの胸からあたしの背中に直に響く
皇太子殿下を背凭れにしてお昼寝なんて…贅沢だわ… うふふ

そうしてあたし達は パビリオンでお昼まで眠った
どんな事が有っても この温もりを記憶から消せはしない
だから あたしは 大 丈 夫…

その間 来客が有ったとも知らずに… とても温かで幸せなひと時を過ごした



今日もありがとうございますカムサハムニダ
ちょっと短くてみあねよ
어떤 손님/オットンソンニム?/どんな来客? それは次のお話で 4/3(金)


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