102.パーティーⅡ~さあ急ぐんだお開きにする前にお前を皆に紹介する | かおり流 もうひとつの「宮」

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「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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前のお話→101.パーティーⅠ~ダロ?アイツ面白いんだ
このお話は 99.疑惑と別れⅠ~夫でも恋人でもないあなたに浮気を咎められてるみたい に次ぐチェギョ目線です*星*


パーティー当日にあたしに決めたことにする って言ってたから
打ち合わせでは 早めに会話している姿をみんなに見せて 他の人の入る隙を与えないようにって言ってたんだけど…
可愛い女の子に先を越されちゃった 誰だろう…
一応十七人の女の子のプロフィールが閉じられたファイルを見せて貰ったんだけど 十七人も覚えきれなくて…
え?あの子…シンくんと話して… 真っ赤になって俯いてる… シンくんも笑ってる?なんだろう…なんのハナシ?
と…思ったら今度はファンくんが来てシンくんと話してる…
あれれ?今度はファンくん さっきの女の子と話してる… え?二人でこっち来る?!

「やあ チェギョン こんなところで会う事になるとはね… 許嫁…シンだったんだって?」
「う…うん…そうなの…あたしもびっくりしちゃった… 子供の頃 殿下のお屋敷に一緒に住まわせて貰っていたんだって おじいちゃん同士が従兄弟で… でもあたし達 全然覚えてないの」
「えぇっ?アレッ?…いや…ふうん…そうなんだ…」
ん?ナニその反応?何か聞いたのかな?
「あ…紹介するよ 僕の彼女 チェ・シネです」
「はじめまして チェ・シネと言います チェギョンさんはファンと殿下の高校の同級生なんですよね?私はファンとイン・ギョン・ヒョリンの中学の同級生なんです」
「はじめまして…て…ええぇっ!?だ…だって…今日来てる女の子って全員殿下のお妃候補のはずじゃ…」
「そうなんだ…参ったよ…だから 頼み込んで真っ先に除外してねって言って置いたのに
心配だったら来て自分で捕まえておけって シンって意地悪だから! ふふふ」
「あ!わかるな~!それ!」
シンくんをチラリと見れば…
まただれかと話してる…う~んタイミング難しい…
「そろそろ行かなきゃ怒られちゃうかも… じゃあ またゆっくり…」
「うん」

テラスに出たシンくんにやっと声をかけたのに アイタタタ…お話中だった…マナー違反!怒られちゃうよぉ~(T0T)
疲れたから控え室に行くねとだけ伝えて いそいで逃げようとしたら 他の女の子の前で後ろから抱き竦められて硬直してるうちに 顎を引き寄せられて あの唇が降ってきた!
ぎゃ~~~やめて~~~!
いくらその子を断る為の芝居だって 人前でキスなんか出来ないよ~!ガツッ!う!ご…ごめん!
「変態っ!王子病っ!ばかっ!」
頭突き食らわしちゃった~(T0T)ドージヨー 逃げろっ!

控え室で泣きかぶっていたら トントンとドアを叩く音… やだ!追って来たっ?!
ぎゃ~どうしよ~!怒られるぐらいじゃ済まないかも… 怖いよ~
「チェギョン?どうしたの?」
ユ…ユル先輩っ!そ…そうか…今日はユル先輩も居るんだった~ 天の救い~~~
泣きかぶりながら事情を話した
「だってね?いくら他の人を断るのが面倒だからって お芝居でそこまでやる?
あたし女優さんじゃないんだから人前でキスなんて出来ないよ!」
なのにユル先輩ってば クスクス楽しそうに笑ってる いや~~~!この人もこの皇室一族だったんだわ~ ナニが可笑しいのよ~!?
ユル先輩は かなり長いこと笑ってたせいで目尻に溜まった涙を拭いながら
「大丈夫だよ シンは穏やかだから それくらい 許してくれるって」なんて言った
嘘よぉ~!穏やかだなんて!
もしかしてシンくんってば二重人格なの!?ユル先輩には優しいの?
「いいから 会場に戻ろ? 僕と一緒に居よう おばあ様から頼まれてるんだ
チェギョンはシンのモノだと知らずに近付く者の無いよう ガードするようにってね」
もう…大袈裟だなあ そんなもの好き居ませんよ~だ
会場に戻って ユル先輩と壁際に立って話していたら シンくんがダンスの相手を選ぶと言って あたしの前で立ち止まった…


痛む足を堪えて なんとか一曲踊り終えてホッとしたのに
「グズグズするな もう一曲踊るぞ」 と言われて思わず顔をしかめた
「え?まだ踊るの?…ですか?」
またタメ口に取って付けた敬語…なかなか慣れないな…
「なんだよ 嫌なのか?」ってシンくんが睨んでる
ぎゃ~ ほらやっぱり~ さっきのこと根に持ってるぅ~
「いえ!…」
二曲目が終わるなり 「行こう」とシンくんがあたしの腕を引っ張ってずんずん先を行く
「え?ドコに?!」
「いいから…黙って付いて来い」
え…ここ…さっきのテラスじゃない!ぎゃ~ど~しよ~ 踊ってる時も躓きかけて助けられてマイナス2ポイントとか言ってた~
ひ~ 今日って採点されてる?!
一体今何点?大丈夫?赤点だったらどうなるのよ!?怖いよ~!!
「ここに座れ」
「え?」
テラスの長椅子に座らせられたかと思うとシンくんが突然あたしの前に跪く
「え?ナニ?!」
履いていたハイヒールを脱がされ 脚をジロジロとチェックされる… 小さな溜め息…
「痛かったか?」
「あ…バレちゃった?…ですか?」
軟弱にも特訓の成果は両足のマメ…それも今日の本番で潰れちゃって…
「ああ…こんなになるまでよく頑張ったな…」
あれ?意外… 軟弱だってケチ付けられるのかと思ったのに…
「あ…ありがとう…ございます…」
「でも…これから色々と こんなもんじゃないぞ
無理せず適当なとこでギブアップしろ そうじゃないと ハードルはどんどん上がって行くぞ?」
「は…い…」
そ…か… 我慢すると逆に迷惑掛けちゃうことも有るって教えてくれたんだね…
「まあいい…今日の出番はもう少しで終わりだ
まったく…ドレスの裾が長ければ低い靴に履き替えられたものを… こんな短い丈…いくら夏だからといって 足も腕も出しすぎだ」
もう…せっかく太皇太后様が可愛いドレス選んでくれたのに… 似合ってなかった?
「あ…はい…ごめんなさい…」
「しばらく此処で待っていろ」
「はい…」
オディガ~?!(ドコイクノ~?) 置いてかれちゃった…
ちぇっ 腕のペインティングも頑張ったのに出しすぎだ!で片付けられちゃった…
すっごく良く描けてるのになぁ~
やっぱり覚えて無いよね…初めて会った日にあたしがガッツリ見てた絵なんだけど…あ違った…初めて会ったんじゃないや…再会したんだった…ふふふ
ちっちゃい頃のシンくんの事 もっと思い出せたらいいのになぁ~


「チェギョン様? チェギョン様! 申し訳御座いません… 私が至らず気付きませんで…」
チェ尚宮お姉さんが 大きな洗面器に氷を入れて その後ろには女官のお姉さんたちがタオルや薬箱をもって付いてくる
「あ…殿下から聞いた?」
「はい… 拝見させていただきます まぁ…こんなになっていらっしゃったなんて…
早くおっしゃって下されば…」
「大丈夫だよ 今日で終わりだもん」
「とにかく手当を致しましょう チョン女官これは私ではダメだ 太医院の医師を此処へ…」
「はい…只今…」
「え?大袈裟だってば~あたしなら大丈夫だから~!」
「いいえ 跡が残りでもしては大変です チェギョン様のお体は これからもう チェギョン様お一人の物ではないのです よく覚えておいで下さいませ」
え?…そんなに…大変なことなの?
すぐに女性のお医者様が飛んできて あたしの足はひとまずパーティーが終わるまで目立たないように治療を施され 後でもう一度取り替えて下さると言われて…
「治療は済んだか? さあ急ぐんだ お開きにする前に お前を皆に紹介する」
そう言って手を差し出したシンくん… 
ドキン …で…殿下… やっぱり…悔しいけど素敵…
「は…はい…」


今日もお読み頂き ありがとうございます
悔しいけど素敵…l
だよね~

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