21.自転車の少女~やっぱりそうだ…間違いない… | かおり流 もうひとつの「宮」

かおり流 もうひとつの「宮」

「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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王冠1 かならず はじめまして  を お読みください 指輪
前のお話→20.美術部~あれ?君は…今朝シンが…
このお話は18.取り巻き三銃士~俺だってうちじゃ王子サマなんだぜ!?  に続くシン目線のお話です


それから 朝はユルの公用車か俺の公用車どちらかで通学するうちに
毎朝響き渡る黄色い声にも慣れてきた頃
俺は今日で何度目か… 自転車通学する芸術高校の女学生に目を止めた

あ… アルフレッド…
「ん?何か言った?」
口に出したつもりは無かったのに ユルの耳に届いたのだろうか?
「いや…別に…」
「変なの…なんか言っただろ?」

俺はユルに悟られないように 既に彼女から目を離していた
ポーカーフェイスは得意だが 訝しげに覗き込むユルの瞳から逃れようと視線を泳がせてしまう…
「ん… こっちの話 独り言だ…」

信号待ち… 
自転車の少女が ぶるりと身震いするのが 視界の端に入った
韓国の新学期は三月から 道の左右に掻き分けられた雪はいつまでも溶けきらず
暦の上だけの春だ… 花咲く本当の春は まだ遠い
暖かい車内からも 屋外の寒さは その吐く息の白さを見れば一目瞭然だ…
それにしても…制服の下にジャージか… ふっ

バックパックから あの アルフレッドを小さくしたようなテディベアがはみ出して 揺れている…
あれは やっぱりそうだ… 間違いない…
美術館で出会ったおっちょこちょいな女 シン・チェギョンだ… あいつも合格したんだな…

それにしても似ているよな…
見た目だけなら似たものも有るだろうが あの柔らかな手触りと整った毛並み…


「ねぇ シン?気付いてないだろうけど 君 さっきから女の子を凝視しているよ?」

ユルがボソッと言った言葉なんて その時の俺は 全く耳に入っていなかったんだ



映画科の授業は興味深いものばかりだった
一本の映画について 内容や構成 キャストや音楽 様々な事を 討論するなんていう授業で 俺とインは意見が似ていた

ギョンは思っていたより賢かった 
そりゃそうだ ソウルでは総合選抜制が採られている 受験せずとも 高校へはほとんどの者が通える
なのにわざわざ特別目的学校であるこの高校を受験するんだ 韓国芸術高校は超難関だ
それなのにコイツはいつも余裕で 過ぎるほどにユーモアがある
なかなか居ないタイプだ

ファンも 俺目当てで受験した なんて言ってた割には 俺を脅かす成績の持ち主だった

面白い 良い三年間が送れそうじゃないか…
公務で休むことも有ったが ユルと協力し公務を分け合って通った



夏休みに入り 俺は 学校へ行くより多忙な毎日を過ごしていた
今日も 釜山から韓国高速鉄道/KTXで ソウルへ着いた
皇室マニアだか 俺の追っかけだかが 駅まで出迎えに来ていた
「きゃぁ~~~~っ! 皇太子さま~っ❤」

女子たちに交じって 母親か あるいはおばあ様くらいのご婦人まで居る…
こんな光景も 皇太子に即位してから一年半くらいだろうか
女になど興味は無いが こうも度々だと 中には前にも来てたか?と記憶している者さえいる

アイドルでも俳優でもないのに… 俺なんかおじい様の孫で 父上の息子なだけじゃないか
まぁ… 顔やスタイル 頭脳と運動神経に関して言えば そういうやつらに引けを取らない自信はあるが…

「皇太子さまぁ~~~っ コッチむいて~ ヨギ ヨギ~!!」
ふっ… いつものようにまんべんなくロイヤルスマイルを施して
公用車の後部座席に乗り込もうとしていた俺の耳に届いた声…



★今日もお読み頂き ありがとうございます。 
今日は少し短くてみあねよ 
実はお話は シン目線とチェギョ目線別々のファイルで書いていて
どこで区切るか どういう順でUPするかは 決めてなかったから
ここでチェギョ目線にスイッチした方が面白いかな~ と 思って途中なのに 切ってUPしたりするわけです 
読みづらかったらごめんなさい そういうときは
テーマ別リストでシン目線だけ またはチェギョ目線だけ つないで読めるようになってます
スマイル


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★ 次のお話は明日→ 22.おっかけ ~なんでだか… せつなかった…