Almsgiving of Venus 【第6弾】 | じゃすとどぅーいっと!

じゃすとどぅーいっと!

ヨノナカニヒトノクルコソウレシケレトハイフモノノオマエデハナシ


あげぱっちさん!ありがとうございまっす!



あの、素敵職人のあげはさんからもいただいちゃいましたよー!

小説とイラストを!(´∀`)


もうね、何だか泣けてきました(´;ω;`)

だって、ほんとに感動な話なんだもの!

ヤバイんだもの!


とろあえず、皆さんも見て泣いてください!

全俺が泣いた!感動のお話!←


はじまりはじまり~☆


++++++++


「なぁ」

「ん?」


辰馬はいつも私のことはそう呼ぶ。


”なぁ”って。


私はそういう名前じゃないんだけどなぁ・・・。


辰馬と一緒にいるようになって三度目のこの日を迎えた。

この人は本当に人を待たせる。

いや、多分。

彼に言わせれば「おまんらが、物事に動かされとるだけじゃきぃに。」


だけどね。わたしはモノじゃないの。女なの。

倦怠期ってこういうのを言うのかもしれないな、などと思ったりもした。



この人は本当に私を好きでいてくれているのかしら・・・

ほら、こんな風にネガティブになってしまう。

「今までに誰も好きになったことはないの、あなたが初めてなの」

とか、子供じみたことを言えたらもっと楽にこの人を愛せたのかな・・・

そんなふうに思ったりもした。



しかし、こんな風に人を好きになったのは初めてだった。

今までは、守って貰えたらとか、頼りがいのある人とか、付いて行きたくなる人とか。

そんな恋だった。

でも辰馬と出会ってそういう値踏みじみた事はどうでもよくなっていた。


この人が何か大きな志を持っているのなら。

私は彼が目指しているその大きな志へと向かう為に歩んでいるその道が

より進みやすい状態に保ってゆきたい。

例えこの人がそれに気づくことがなかったとしても、

私にはこの人の役に立てたという意地と誇りがのこるから。

内助の功というわけでなく、ただただ、この人に自分の志を

最後の最後まで貫いて欲しい、ただそれだけ。



この人には光と広い海原が似合う。

この人の考えていることは、十年や二十年といった小さなものではない。

百年、二百年といった大きな未来だから。

それを成し遂げた男に惚れぬく女ってのも結構じゃないか。



そう思ったら、この人がたまらなく愛おしくなってきた。

今、キスできたらきっと生涯最高の口付けになる、

などと思ってしまった自分に、

コラコラ、さっきまでの意地と誇りはどこ行っちゃったの、と

自嘲気味に溜息をつこうとした、刹那。


愛してやまない彼の、触れ馴れた唇に私のため息は飲み込まれた。

「溜め息をつくな。運気が逃げてしまうきぃに」

呆気にとられて言葉を失った私に辰馬は続けた。

「わしが退屈させちょるんかいのぅ?それとも・・・・・・」

広い胸に抱き締められると、別の意味で言葉が出てこなくなる。

「わしがノアを愛し足りんのじゃろぅかのぅ・・・」

「ん・・・違・・・っ。」

「どこが違うんかゆっくり聴かせて貰いてぇもんじゃのぅ、なぁ・・・ノア・・・」

「バカ・・・」





「なぁ」

「ん?」

あまりにも激しすぎる、熱の交換を有する行為は、私から思考能力と共に、

指一本すら動かす身体能力をも奪ってしまう。

この人はいつもこうだから。


寝間着として使っている、浴衣を軽く羽織り、この人は食事時の支度を始める。

私たちにはどちらが食事のし支度をするものなのだ、という観念はない。

それは、この人が陸(おか)の人ではないから。

船に乗っているときには、彼が家族だと言っているクルーたちと共に自分も含め

平等に食事当番が回ってくるらしく、鼻唄などを軽く歌いながら作れてしまうほどに、腕がいいのだ。


「ノア、起きれそうかいのぅ?」

「身体・・・だるい・・・」

「腰付近の一部分がだるいの間違いじゃぁないんかのぅ?」

冷やかしなどではなく、本気でこんな風に気を揉んでいるのだから始末に負えない。

枕を投げてやろうと思ったが、処々の理由があり。

辰馬が私と体を重ねる直前まで濡れた髪を拭いていたタオルを

辰馬の顔めがけて投げてやった。


「あっはっはっは~。ノアはなぁ、まっこと可愛いじゃじゃ馬じゃきぃに」

デリカシーという言葉を学ぼうとか気遣いを学ぼうとか、

思ってくれたっていいじゃない!!と口を開きかけると。


「わしゃあな、そういうノアの虜になってしまうんぜよ。」

ずるい!ずるいずるいずるい!!

ますます惚れ直してしまうじゃない。

ますます愛してしまうじゃない。



ますます貴方の船出を見送るのが辛くなるじゃない・・・。



「真珠みたいな涙を零さんで。ノアはわしのおひぃさん(お姫さま)じゃきぃに・・・」

辰馬が私の涙に口付ける。

いつものように。

そしてそれに私は応える。それが・・・



もう一度抱いて・・・の合図となる。










「なぁ」

「ん?」

「おまんの誕生日は確か・・・葉月じゃったかいのぅ?」

「そうよ。二十八日よ?どうして?」

「新しい船を買うたんじゃ。」


なんて嬉しそうな顔をして船の話をするのだろう。

地味に妬けてしまう自分がいた。こんな自分を悟られないように彼に問うてみる。


「ふぅん。もう一回り手広くするの?」

「いや。わしがどうしても欲しいと思うた船なんじゃ。

ちぃとじゃじゃ馬じゃがの。なかなかわし好みな感じでのぅ。」

「そうなんだ。飛べるものなの?」

「当たり前じゃ。でなきゃ意味がなかろう?そうじゃ!!

船の名前を考えねばならんのう。船籍の登録をせねばならんきぃに。」


ああ、そうですか。そうでしょうとも。船は貴方の恋人ですからねぇ。

内心毒づいてみた。


「そうじゃ。姫葉月がええ。」

「はいぃ??」


何を言っちゃってんの?この人は!!

船に私の誕生日なんか付けちゃったら、まずいじゃない!!

取り消し効かないんだよ?



「ノアに捧げる船じゃきぃに。」


うそ・・・・・・



「わしゃあのぅ、おまんを思うて思うて、一人寂しゅう恋風に吹かれるのは

つくづく厭になってしもうたんぜよ。」

「あの・・・。」

「ここから先のおんしの人生の舵をわしにとらせてくれんかのぅ?

わしの人生の舵もおんしに任せるきぃに・・・。」

「”なぁ”って・・・。」

「え?」

「私のこと、”なぁ”って呼ぶの辞めてくれたら、舵・・・取ってあげる。」





そして、一年後。

私は、辰馬と一緒に空の住人となっている。

今日、私のお腹に新しい命が宿ってくれたことに気付いた。

辰馬はなんといってくれるだろうか。


「ノア~ぁ、帰ったぜよ~。」


ほら、お帰りなさいって言ってあげようか?パパに・・・。


                                  <HAPPY ENDRESS>








※大事なイタダキモノですので、画像のお持ち帰りはご遠慮願います。



++++++++

うわぁぁぁぁぁぁん!(´□`。)

画面が霞みまくってるよぉぉぉぉ!


もうね、あげはさんが描いてくださったイラストの様に綺麗に泣けません!

鼻水ダラッダラで感動してます!←汚


つか・・・このイラストの女の子。

ノアって名前だけど、アレです。

自分とは別人です。

「同一人物です!」なんて言ったら、JAR○に電話されて訴えられます!


あw話がそれたw←


でね、お話もさることながら・・・イラスト!

素敵ですよね、コレ!


実はですね、わざわざ描き直して下さったものなんですよ!

最初に描かれた方はインクざばぁぁぁぁぁ!してしまったらしくて・・・

あぁぁ・・・こんなマダオのためにお手数おかけいたしました!orz


しかも、「カラーで!」って言う自分の図々しいお願いも聞いてくださいまして・・・

もう、何と言っていいやら・・・


ほんと、女神様ですね!・°・(ノД`)・°・


そしてまたお話の方に戻りますが・・・

この辰馬。

自分、ものっそい尊敬します!←え


いやね?自分は

「男だから働かなきゃいけない」とか「女だから家事しなきゃいけない」

ってのが大嫌いでして・・・

こういう生活って憧れます!

「さすが辰馬だ!」と改めて惚れ直しました!


んでもって・・・

どーしよー!どーしよー、これ!

子供が出来るとか初めての展開なんだけどこれ!

最後の〆にものっそ感動してるんだけどこれ!


って訳でね?

どうやら、デキちまったらしいです( ´艸`)グヘヘ


ちなみに、このイラストのウェディングドレスは妊婦さん用のドレスを見て描いてくださったらしいです!

くはっ!ニヤニヤするぅぅぅぅぅ!←


あげはさん、ほんとにありがとでした!

ゼヒとも新居(船)に遊びに来てやってくださいまし!←コラ

もちろん、結婚式にも呼びます!←え




そんなあげぱっちさんのブログはコチラ

藤あげは

↑この素敵挿絵付き小説の記事に飛びます






過去のイタダキモノ
Almsgiving of Venus
第1弾

 よこたまさん

第2弾

 junさん

第3弾

 きんちゃん

第4弾

 かなたさん・ななと凛さん

第5弾

 sayakaさん