ダズルでドリゴを | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

ジャン=ピエールの霧の中の原風景

こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

ヴァンピックルの後はプランタン銀座近くにあるミキモト2のビル8・9階にあるレストラン・ダズルを目指した。
ラストオーダーの時間数分前であったので、にこやかな顔をしながらもとりあえず急ぐ。
エレベーターが開いてこのお店特有の全面オープンキッチンに出迎えられたのが、ぴったりラストオーダーの時間だった。
食事のオーダーを快く受け入れてもらい、ワインを中心に味わいたかったのでバーのスペースを選択した。
先程はブルゴーニュの赤ワインだったので、順番は逆かもしれないが、味わい深さがありながらも濃すぎずさっばりとしていてきれいな白ワインのボトルを探す。
シャルドネでは重くなりがちだし時には胃がもたれるので、フランスかイタリアのソーヴィニヨン・ブランかアルザスのゲブルツかリースリングから探してみる。
敢えてアメリカやニューワールドは外してみた。
そして目が留まりお店の方の個人的な好みも参考にしながら決めたのは、イタリアのソーヴィニヨン、ドリゴであった。

価格もフルボトルで5000円台と良心的な値つけである。
抜栓してもらい飲んでみるとかなり美味しいし、その時に飲みたいタイプそのものであったのである。
今回はワインをメインにすると考えていたので、ワインが決まらないと料理も決まらない。
料理はコースではなく、ワインを引き立て美味しくさせるアラカルトを二皿選んだ。
選択した皿は、クラブ(蟹)のパンケーキとリ・ド・ヴォーのサラダであった。
それを一つの皿に盛りつけてくれると言う。
デザートもジャスミン茶のクレーム・ブリュレを頼むことができた。
さて、白ワインである。


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テイスティングしたドリゴは予想以上のきれいな白ワインですっきりはしているが複雑味もあり、ムルソーのような香りもだんだんと出てきた。


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そのワインに負けず料理がまた素晴らしかった。


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しっかりとした調理技術がありながら、フォルムと味つけとも共にセンスがいいのである。
クラブのムースをソテーしたようなパンケーキは旨みを閉じ込めながらも品がよくすこぶる美味しい。


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リ・ド・ヴォーはやや素材そのものの癖や個性を残す調理の仕方だったが、変化をつけた野菜やフロマージュ・ミモレット・ヴューとの合わせ方が上手で美味しくいただけた。

デザートのジャスミン茶のクレーム・ブリュレも素晴らしかった。


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ジャスミン茶の風味はしっかり効かせながらもクレームとのバランスの取り方がよかった。
気がつくとドリゴは空になっていた。
バーからの夜景も楽しめるし若いイケメンのスタッフの笑顔や対応が気持ちよくて心からこの時間と空間を楽しむことができたのである。


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次回は早い時間に訪れてレストランのフロアーで食事をメインに楽しみたいものである。