ジャン=ピエールの霧の中の原風景

ジャン=ピエールの霧の中の原風景

こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

私にとって味覚とは思い出です。

周りの雰囲気。

一緒にいる人。

シェフやギャルソン・ソムリエの眼差しや笑顔。

そして作り手のこだわりと情熱。

ブリュッセルやブーローニュの森の中にひっそりと佇むシックなレストラン。
ドーヴィルの路地裏にあるバーや漁師町マルセイユの本物のブイヤ・ベース。
トリノのバールやヴェネツィアの立ち呑み居酒屋。
ブルターニュのプレサレやオマールの鬼殻焼きをだしてくれる一見寂れたレストラン。


日本でもそういう雰囲気を感じさせるお店を紹介していきたいです。
私の味の思い出がお伝えできたら嬉しいです。

休みが取れたのでふらっと北海道に行くことにした。
札幌駅に着いた。



電車から降りて改札口に行く途中、構内にビアスタンドがあった。

それも幻のホップソラチ1984の生ビールが飲めるようである。



お腹は空いていたが、これは通り過ぎるわけにはいくまい。



ソラチ生ビールを一杯いただく。



オホーツクの塩を使ったおかきもお願いした。



ソラチ生ビールはすっきりしているが爽やかな旨みがいい。



飲み終えたアルミ製のタンブラーは持ち帰れるようだ。



若いお姉さんが1人で切り盛りしていた。



夏までの限定オープンのようなので次に来た時はなくなってしまうのが何か名残惜しい。

新宿御苑近くにあるロマーナにローマ料理を食べに行った。
人見知りしそうなシェフがオープンキッチンで目の前で料理してくれる。
まずは、スプマンテをお願いしたが、ワインのセレクトが普通ではない。
近くのイタリアンのように決して高いお金を出せばいいのが飲めますよというような短絡的で不勉強な対応でなく、じつにこだわりを持って飛び切り高くはないのにいいワインを選別し、提供してくれる。



ビールにも他店では見ないものが出てくる。



料理に合わせてペアリングのように一杯一杯ワインを選んでいくことにした。

タラのコロッケに合わせて、候補の白ワインを3つ持ってきてくれた。

どれも魅力的だが、ソムリエとの会話の後、モンテファルコ・ビアンコにした。



タラのコロッケ、すなわちフランスならブランダード、イタリアならバッカラと言う干し鱈を戻し作ったものだが、もの凄く美味しかった。



次は、ローマ風トリッパのトマト煮込みには、バッカ・ネーラを合わせる。

これも果実味抜群でコクがあり美味しい。



ローマ式トリッパのトマト煮込みも私の理想的な味わいのもので最高であった。



次の福島産馬肉のローストには、ラ・モレッラの赤ワインを合わせた。

先程の赤ワイン同様果実味溢れ、滑らかさも兼ね備えた文句なしのワインだった。



それに馬肉のローストを合わせたのだが、この馬肉がただものではない。

軟らかく旨み充分で下手な和牛など足元にも及ばない。

価格は数倍違うが、先日の噛み切れないアンガス牛のビステッカなど比べものにならなかった。



そして、これからがローマ料理を真髄を味わうこととなる。

それには、何と上等なバルバレスコ、ピアッツォの2017を合わせることになった。

良心的な価格設定だけではなく、ここはこういうワインの目利きができる店なのでワイン好きにはたまらない。



そして、ローマ式ピッツァだ。

今回はポルチーニなどのキノコ類とイタリアンサラミ、モッツァレラのピッツァにした。

薄くてパリパリだが、旨みたっぷりのこだわりローマピッツァは個人的にはナポリピッツァよりずっと好みだ。



ローマピッツァときたら、次のパスタはローマ式カルボナーラだろう。

これがまた飛び切り美味しかった。

ローマピッツァもローマ式カルボナーラも個人的には歴代一、二を争う美味しさだった。



赤ワインがまだ残っていたので、調子に乗ってフォルマッジオもいただくことにした。

ロビオラもボッコンチーニもゴルゴンゾーラ・ドルチェもフェルミエのものでどれも素晴らしい。



ドルチェには、ピエロパンのレチョット・ソアベをデザートワインとして頼み、



3種類のジェラートとティラミスに合わせた。

ドルチェはどれも美味しかったが、特に産地にこだわり抜いたピスタチオのジェラートはすこぶる良かった。

シェフはよくご存知で、鎌倉のイル・ブリガンテやジェラートを固めるイナゴ豆の話をしたのである。



最後にとっておきのグラッパも出していただき、エスプレッソドゥブルとともに



幸せなひとときを過ごしたのである。

この店は凄かった。

食もワインもとことん楽しめるお店であるのだ。

新宿でのイタリア料理店の予約時間まで少し時間があったので、イルバーカロでアペリティーボと洒落込んだ。


17時台の時間帯にはあまり来たことがなかったが、物凄く客で賑わっていて満席だった。

仕方ないので店の外で飲むことにする。



飲みたい酒とつまみチケッティを注文してテーブルの上に置く。



まずは、スプリッツァ・アペロールだ。

1番アペリティーボに似合う酒ではないだろうか。



生ハムや野菜のマリネ、



ベネツィア名物バッカラ・マンテカートを頼む。



プロセッコを飲み、



追加のチケッティを頼み、



エンジンがかかった頃に、



次のイタリア料理店に向かうのだった。

京都の朝である。
京都人の朝は普通パン食なのだ。
したがって、高木珈琲本店でモーニングを食べるのは正しい選択となる。



いつものCセットにする。



焼きたての厚切りトーストにバターをたっぷり塗ったもの、ポテトサラダ、スクランブルエッグ、ウィンナーソーセージ。



それにたっぷりのコーヒー。



最高ではないか。



コーヒーを飲み干し、



春の京都を後にする。

京都に戻って来て夕食を取る。
場所は香港私菜リパルスだ。


ここでは、家庭料理ではないが本物の広東料理が食べられる。

そうなれば、潮州蒸し餃子と



肉焼売は外せない。



牛バラ肉煮込みかけご飯が食べたかったが、メニューにないので、牛バラ肉煮込みと、



小ご飯を頼み、自分で牛バラ肉かけご飯を作り食べた。



そして、この店で欠かすことができない逸品がサンラータンメンなのだ。

何故だか知らないが物凄く美味しく、ここより美味しいサンラータンメンにはほとんど出会ったことがない。




デザートとしてココナッツ団子をたのんだ。

てっきりカスタード餡だと思っていたら、小豆餡であることにはびっくりした。



タピオカココナッツミルクは安心安定の味わいだった。



いずれにしても四条河原町近辺で美味しい中国料理が食べたくなったら覚えておくといい店だと思う。