ベビメタ用語の基礎知識(3)ナ行~ハ行 | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

ア行補遺

●アウェイ…ライブでは、観客がアーティストを歓迎していない雰囲気のこと。SU-が初めてアウェイを感じたのは、2013年北海道岩見沢公園でのライブだったという。経験豊富な神バンドのメンバーにも励まされ、「お客さんに自分たちの音楽を届ける」ことだけを考えて、ガッツでやりきった。以来、どんな会場でも「最後にはお客さん全員にキツネサインをさせる」というのが三人のモチベーションとなった。MOAは「ホントにアウェイな場所も好きになってきているんですよ」という。これこそ、BABYMETALが天性のライブアーティストである証といえる。

●インディーズ…アメリカでは、ユニバーサル、ワーナー、ソニーの三大レコード会社の系列をメジャー(レーベル)、それ以外をインディーズ(レーベル)と呼ぶ。しかし日本では、レコード会社の系列に関わらず、日本レコード協会のISRCコードを発行してもらって小売店からの大量注文にこたえる販売方法をメジャー(流通)といい、CDショップへの直接卸、手売り、仲買業者を通じた委託販売などをインディーズ(流通)という。新人の場合、まずインディーズで、売り切れる枚数の手ごたえをつかんだうえで、大量の生産数をあらかじめ確保しなければならないメジャーへステップアップするのが一般的。BABYMETALはインディーズデビュー曲の「ヘドバンギャー!!」で売り上げ枚数の見通しができたので、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でメジャーデビューとなった。

●インドネシアの少女…2015年、YouTubeにインドネシアの少女が、ボロボロのギターでたどたどしく「紅月-アカツキ-」を演奏する動画がアップされた。それを見た日本人男性が、新しいギターを送ったが、郵便事情でなかなか届かない。ようやく数か月後にギターが届き、そのギターを使った動画がアップされた。BABYMETALとは直接関係ないが、経緯を知る世界中のファンが涙した。

●ウォールオブデス(Wall of Death、WOD)…ライブ会場で、観客が左右に人の“壁”のように分かれ、曲のスタートとともに一斉にモッシュすること。

●SSEウェンブリーアリーナ…ロンドンオリンピックの会場にもなったイベントホール。ビートルズ、U2、マドンナなど名だたるアーティストがライブを行った、イギリスの“日本武道館”。X -Japanが2016年3月にライブを行う予定だったが、メンバーの急病により延期となり、4月2日にライブを行ったBABYMEALが日本人初のウェンブリー・アーティストとなった。会場は1万2000人のファンでソールドアウトとなり、物品販売の売り上げ記録を樹立した。

●NHK…2014年12月、初のワールドツアー、ロンドン追加公演の模様をレポートした特別番組「BABYMETAL現象~世界を変えた少女たち~」がNHKで放送された。ロック史にゆかりのあるロンドン名所を三人が訪ね、02アカデミーブリクストンのライブも流された。番組の中でSU-は「私たちはアイドルではないです。かといってメタルでもない。オンリーワンの存在になりたいんです。」と発言した。これこそ、道なき道を行くRoad of Resistance宣言であった。23時からの放送だったため、ビジネスマン世代がこれを見て涙しファンになる、いわゆるNHK新規(メイト)が大量に発生した。NHKは2016年4月にも、スタジオライブを中心にして「MJ Presents BABYMETAL革命~少女たちは世界と戦う~」を放送した。

●オマージュ…尊敬の念をこめてパクること。BABYMETALの楽曲には、アイドルソングの一部(今何時?、ずきゅんどきゅん、愛しさと切なさと心強さとetc.)やメタル(Xジャンプ、パンテラ風、メタリカ風、ソナタアークティカ風、スリップノット風、ドラゴンフォース風etc.)へのオマージュが随所にちりばめられている。

カ行補遺

●靴…SU-の天然エピソードのひとつ。2011年、月刊Melodixの「さくら学院成長株グランプリ」で、SU-が靴を左右逆に履いたまま、メンバーに指摘されるまで気づかなかったエピソードが暴露された。また、2010年の新聞部Scoopersの重音部インタビューでは、ライブ前、靴ひもが結べずに焦ったエピソードが本人から語られた。このため、今でもSU-METALのステージ用の靴はジッパータイプとなっている。一方、YUIMETALは身長の割には手足が大きく、靴のサイズは24.5㎝。遠くからのステージ写真でも大きな靴の“お人形さん”みたいなフォルムなのはそのためである。CBS「The Late Show with Stephen Colbert」出演後、スタジオから出てきたYUIは、Reebok Ladies Pump Furyのピンク色のカスタム仕様を履いており、問い合わせが殺到した。

●五月革命…2013年、神バンドを帯同したFULL METAL BAND TOURの別名。ライブごとにヘドバン、WODなど“修行”のテーマが決まっており、さまざまな偉人に扮した“メタルマスター”によってメタルの秘伝が授けられていくストーリー仕立てになっていた。その最終ステージは、サマーソニック2013であった。

タ行補遺

●力うどん…2011年のさくら学院学年末テストで、「きつねうどんは揚げが乗ったうどんのこと。では力うどんには、何が入っているでしょう」という問いに、SU-は「職人が力ずくでねったうどん」と答えた。担任の森ハヤシが「それはうどんです」と言っているのに、「長年の職人さんが情熱をこめて力いっぱいこいで練ったからそれが認められて力うどんになった」と言い募るSU-に、教室は爆笑の渦に包まれた。

 

ナ行

●ナイナイナイ…さくら学院“担任”森ハヤシの口癖。抜き打ちの学年末テストのため、偽のダンスコンテストなどのドッキリを仕掛け、そのネタばらしをするとき、「そんなのナイナイナイ」とあざ笑い、純情なメンバーの反感を買うのが持ち味だが、卒業式では毎年泣いている。YUI、MOAが抜けた2015年、磯野莉音が抜けて生え抜きがいなくなった2016年、“担任”としての森ハヤシの鋭いツッコミがさくら学院を支えている。

●中元すず香…SU-METAL。Vocal & Dance担当。1997年12月20日生まれ。B型。広島県出身。芸能一家に生まれ、幼少期よりミキハウス、バンダイなどのモデルを経験。2006年、ASHの「第4回アルパークスカラシップオーディション」でグランプリを獲得し、奨学金でASH入学、歌手を目指す。2007年、アミューズとバンダイが共催する「第2回スターキッズオーディション」で準グランプリを獲得し、アミューズに所属。翌2008年、TV東京のアニメ「絶対可憐チルドレン」の主題歌「Over the future」を歌う小学生ユニット、可憐Girl’sにSUZUKA名義で参加。可憐ガールズ解散後は、ミュージカル「冒険者たち」出演等を経て、成長期限定ユニットさくら学院に参加。プロデューサーのKOBAMETALに選ばれ、重音部BABYMETALを結成。現在に至る。趣味は読書。将来の目標はシンガーソングライター。座右の銘は「かたつむり 休まず登れ 富士の山」。

●中元日芽香…SU-METALの姉。乃木坂46在籍。愛称はひめたん。ASH時代は、すず香とデュエットで「ライオン(マクロスF)」や「個人授業(フィンガー5)」などを歌った。中元家では、中学1年生くらいまで父と一緒にお風呂に入る習慣であったというが、いやがる妹に対して「ひめちゃんだって我慢して入りよるんじゃけんね」と文句を言って、聞いていた父をいたく傷つけた。

●ネギ…SU-の天然エピソードのひとつ。広島在住時代、何か部屋が臭いと気づいた姉の日芽香が、ごみとして捨てられた長ネギの根からSU-がひそかに水栽培でネギを育てていたことを発見。両親に訴え、即座にやめさせた。

ハ行

●はっじまるよー…「君とアニメが見たい」冒頭のYUI、MOAのセリフ。オリジナルはフジテレビ系列で1973年から1993年まで放送された「ひらけ!ポンキッキ」だと思う。日本武道館初日の赤い夜で、KOBAMETALがライブの始まりを告げるのにも「はっじまるよー」が使われた。

●バッタ…2013年、琵琶湖烏丸半島のイナズマロックフェスティバルに出演した際、待ち時間に菊地最愛がバッタを捕まえ、ひとしきり遊んだあと放してやったという子どもらしいエピソード。これが「KARATE」のMVでMOAが目をつぶったまま左手でイナゴを捕まえるというシーンにつながっている。

●パパ…SU-の父は高校時代からバンドをはじめ、スカウトされて東京でフーリガンズというバンドのベーシストとして約10年間活動した。バンド時代のニックネームは“ちゅうげん”。SU-の祖父が心筋梗塞で倒れてからは広島に帰って建築関係の仕事についた。SU-の顔の輪郭、大きな耳、気合を入れたまなざしは、まごうかたなく父親譲り。

●ぱふゅ~む(Perfume)…2000年、ASHの第一期生だった小学6年生の西脇綾香、樫野有香は、ASHのスクール内ユニットY.A.Y(のちに、ぱふゅ~む)を結成。2001年、脱退したメンバーに代わって大本彩乃が加入し、2002年パッパラー河合のプロデュースでローカルアイドルとしてインディーズデビュー。2003年、中学3年生になるとASHと業務提携していたアミューズの所属となり、上京してPerfumeと改名する。同時に中田ヤスタカをプロデューサーに迎え、テクノポップ路線に転換し、インディーズ再デビュー。2005年、メジャーデビューとともに、「レトロテクノ」から「近未来型テクノポップユニット」へマイナーチェンジし、ASH時代から振付を担当していたMIKIKOも、アーティスト待遇の演出振付家として迎えられた。2007年、公共広告機構のCMに「ポリリズム」が採用されて大ヒットし、一躍スターダムへ。SU-はPerfumeを地元の先輩として尊敬しており、MJで共演した際、握手すると運気が上がると信じていた。

●ハリーさん…SU-の天然エピソードのひとつ。さくら学院の2012年度末テストで、掃除に使うハタキの絵を見て「これは何というものでしょう」という問いに対して、SU-は「ハリーさん」と答えた。なぜそう思ったという質問に、「ハリーおばさんという人がいるんですよ。とりにくい場所でも、いい感じに魔法みたいにホコリをとってくれるから、あ、ハリーさんってなって…」と意味不明の解説に、堀内まり菜が「ぼくのうちにもいます」とフォローし、森ハヤシを驚かせた。

●ビーエムディー(BMD FOX records)…トイズファクトリーのBABYMETAL専門レーベル。BMDとはBABYMETAL DEATHのこと。さくら学院重音部時代は重音部Records。

●光の天使…2010年、NTTの光WiFiのCMシリーズにさくら学院が起用され、全員白い光の天使に扮した。SU-は、武藤彩未、三吉彩花らとタブレットをつかって「YouTubeも速いね!」と驚く芝居をし、さらに「乗り換えキャンペーン」では、堀内まり菜と駅員に扮した。YUIとMOAは、煙突の上に座るイチローのまわりをくるくる飛び回る天使を演じた。

●ビルボード200…アメリカの音楽チャート雑誌ビルボートで、数あるジャンルの中で、最も権威あるアルバム総合ランキングを示すのがビルボード200。BABYMETALは1stの「BABYMETAL」が189位、2nd の「Metal Resistance」が53年ぶりに日本人としてトップ40に入る39位となった。

●100点が続きますな…2011年、南海キャンディーズがMCを務めるアイドル紹介番組「月刊Melodix!」にさくら学院が出演した際、「さくら学院成長株グランプリ」という企画で、「ハムスターのようにかけ回る」という水野由結がその実演をし、山里亮太が「それは直した方がいいよ」とアドバイスすると「ハイッ」と敬礼をし、さらにピョンと飛んで席に戻った。あまりの可愛さに思わず山里が「…100点が続きますなあ」と述べた。

●仏門に入っちゃうかも…その約1年前、さくら学院は、私立恵比寿中学、中野腐女シスターズ&腐男塾とともに、「月刊Melodix」に出演しており、重音部が「ド・キ・ド・キ☆モーニング」の一節をパフォーマンスした。その後の「胸キュンセリフ対決」で、さくら学院代表として当時小5の水野由結が、傘を差しだした男の子に言うセリフとして「濡れちゃうよ、一緒に入ろっ」と言ったところ、あまりの可愛さに山里は「俺、この収録が終わったら、仏門に入っちゃうかも…」と感想をのべた。

●BLACK BABYMETAL(BBM)…「おねだり大作戦」「4の歌」「GJ!」「Sis. Anger」を歌うときのYUIとMOAのデュオのこと。ブラックメタルの曲だからというが、本物のブラックメタルは死臭漂う悪魔崇拝だから、BBMはブラック・ジョークに近い。

●FOX DAY…2016年4月1日は、2nd アルバム「Metal Resistance」の発売日であり、これをBABYMETAL公式で、FOX DAYと称した。アルバムはビルボードの39位に入り、坂本九以来53年ぶりの快挙となった。2016年は、4月2日に日本人初のウェンブリー公演を行い、Kerrang!でBest Live Band賞を受賞、全米ツアー、MPMAでロブ・ハルフォードと共演するなど、キツネ様による奇跡が矢継ぎ早に起こった。いわばFOX Yearなのである。

●プニプニ…2010年8月、さくら学院転入式で、当時小5の水野由結は、「チャームポイントはプニプニほっぺとふわふわの天然パーマです。生まれ変わったら人魚か妖精になりたいです」と言った。以降、プニプニほっぺはゆいちゃんのトレードマークとなった。→でーでーで?参照。

●From Dusk till Dawn…2nd アルバムのUS盤、EU盤にのみ収録。ドリームシアターを彷彿とさせる幻想的なメタルオペラ。霧の中から聴こえてくるようなSU-の声は、闇から目覚め、夜明けを告げる歌姫の風格。

●ヘドバン…1.ライブ会場で観客が頭を上下左右に振るヘッドバンギングのこと。2.早くからBABYMETALを好意的に紹介してくれた日本の季刊メタル雑誌のこと。

●ヘラ…SU-の天然エピソードのひとつ。2011年、さくら学院のアルバムジャケットの写真撮影のために、「お気に入りの(可愛い)私物を持ってきて」といわれたSU-は、自宅で使っているお気に入りのお好み焼き用ヘラを持ってきた。

●ポケモンGO…2016年、世界的な大ヒットとなったポケモンGO。同じ年にBABYMETALの世界的大ブレーク、キツネ様をロゴにした万年最下位チームレスターシティFCのプレミアリーグ優勝など、奇跡が矢継ぎ早に起こっていることを考えると、メインキャラクターのピカチュウは、実はキツネ様ではないかといわれている。

●HOT WAVE…さくら学院とBABYMETALは、このTV埼玉のアイドル紹介番組によく出演していた。BABYMEALとしては、2013年2月リリース直後の「イジメ、ダメ、ゼッタイ」のキャンペーン。二度目は2014年2月。さくら学院初登場で堀内まり菜ら中3生三人と菊地最愛が出演した。三度目は2014年10月、生徒会長の菊地最愛、水野由結、磯野莉音が出演した。四度目は2015年3月、菊地最愛が、さくら学院2014年度「卒業式」へ向けた告知のため後輩4人を率いて出演した。

●ほらー…SU-天然エピソードのひとつ。2011年度の学年末テストで、さくら学院メンバーの中で、フルネームに草かんむりがつく人は何人ですかという問題が出た。磯野莉音、田口華、菊地最愛、堀内まり菜、佐藤日向、武藤彩未、三吉彩花、松井愛莉の8人が正解なのだが、SU-は2人と答えた。SU-の解答欄を見てみると、他のメンバー全員の名前を書いているにもかかわらず、菊地最愛だけが抜けていた。それを知った最愛は「SU-ちゃんって、そんなんだったんだ…」と机に突っ伏す。SU-も「う、うっ…」と何と謝ればいいのかわからない表情。森ハヤシが「まさか、重音部に亀裂が入るという」とからかう。しかし、最愛はすぐに立ち直り、「大丈夫だよSU-ちゃん、大好きだから」と抱きつきに行く。最愛を抱きとめたSU-は「ほらー」と担任の森ハヤシに得意げに胸を張って見せた。