妄想グラミー賞 | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

グラミー賞。

毎年1回、米国内でリリースされたアーティスト及び作品を対象に、ミュージシャン、プロデューサー、レコーディング・エンジニアその他からなるThe National Academy of Recording Arts & Sciences, Inc.(略称 NARAS)会員の投票により、選出される音楽賞。

円盤記録方式の蓄音機の英名Gramophoneの略称としてGrammy(グラミー)賞と呼ばれ、第1回の授賞式は1959年5月に行われた。

地上波の放映権をもっているのは、BABYMETALが4月に出演した「The late show with Stephen Colbert」のCBSである。授賞式は全米約2800万人が視聴するといわれ、受賞者は一気にステイタスが上がり、作品の売り上げが急増するという。

最優秀賞のジャンル数は、毎年変動する。2015年は83ジャンルだった。ひとりのアーティストや作品が複数のジャンルでノミネートされたり、複数受賞したりすることもある。

選出はNARAS会員の投票によるもので、売上1位だからといって確実にノミネート、受賞するわけではない。むしろセールスと良い作品であることとは異なる、という考え方があるため、売上1位が受賞を逃すことはざらである。日本の音楽賞や芸能界を考えると、ふむふむ、という感じ。

ジャンルを特定しない、いわば「総合」の賞は4つ。

Album of the Year(最優秀アルバム賞)…アルバムのアーティストおよび制作チームに与えられる。

Record of the Year(最優秀レコード賞)…シングル曲のアーティストおよび制作チームに与えられる。

Song of the Year(最優秀楽曲賞)…シングル曲の作詞・作曲者に与えられる。

Best New Artist(最優秀新人賞)…「この1年で著しい活躍をみせた新人」に与えられる。アルバム、シングルは問わず、正確な発売日やデビュー日時も関係ない。

この「総合」4賞に日本人が入ったことはない。どれかひとつでも取れれば大ニュースだ。

外国人であることは問題ない。2009年にはイギリス人アーティストが賞を独占したこともある。

そのほか、BABYMETALが該当しそうなジャンルを列挙してみる。

最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞 Best Pop Duo/Group Performance

最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞 Best Pop Vocal Album

→BABYMETALが広義のポップと位置づけられるかどうかは微妙ですが。

最優秀ロック・パフォーマンス賞 Best Rock Performance

最優秀ハード・ロック/メタル・パフォーマンス賞 Best Hard Rock/Metal Performance

→ロックとHR/HMを分けているから、当然後者でしょう。ウェンブリーはイギリスなので対象外になる可能性が高く、アメリカツアーの単独公演とフェスが対象です。まだ、アメリカでは歴史的な大会場ではやっていないですから、ちょっと苦しいかな。

最優秀ロック楽曲賞Best Rock Song

→「ギミチョコ!」は2014年発売なので、「KARATE」でしょうね。

最優秀ロック・アルバム賞 Best Rock Album

→「Metal Resistance」、これが本命ですね。

最優秀ワールドミュージック・アルバム賞 Best World Music Album

→US盤は出ていますが、日本でも発売されていますので。でも、これはもう卒業かな。

最優秀スポークン・ワード・アルバム賞 Best Spoken Word Album

→BABYMETALというネーミング自体、「なんじゃこりゃ?」的キャッチコピーになっており(「爆笑問題」のように)、ものすごい検索件数になっているはず。

最優秀歴史的アルバム賞 Best Historical Album

→これは過去の名作に与えられるから、ちょっと早すぎるか。

ジャンルはアーティストによって、特にふさわしいものが創設されることもあるので、例えば最優秀ポップ・イノベーター賞とか、最優秀ジャンル・フュージョン賞とかが、BABYMETALのために作られることもありうる。可能性は低いけど。

日本人受賞者は過去9人。うち2人はジャケット・デザイナーとレコーディング・エンジニア。

他人名義のアルバムの演奏者として受賞した人が2人。

B’ Zの松本孝弘はグラミー賞常連のラリー・カールトン名義のカウンターパートギタリストとしてレコーディングに参加した2010年の「Take your pick」がベスト・ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞を受賞した。

アーティストが自分名義で制作したオリジナル作品が受賞したのは、

1989年の坂本龍一(「ラストエンペラー」のサウンドトラックがベスト・アルバム・オヴ・オリジナル・インストゥルメンタル・バックグラウンド・スコア賞)

2001年の喜太郎(アルバム「Thinking of You」がベスト・ニューエイジ・アルバム賞)

2011年の内田光子(アルバム「モーツァルト作曲ピアノ協奏曲第23番・第24番」がベスト・インストゥルメンタル・ソリスト・パフォーマンス賞)

2016年の小澤征爾(ラヴェル作曲歌劇「こどもと魔法」の斉藤記念オーケストラ指揮で、クラシック部門ベスト・オペラ・レコーディング賞を受賞)

の4人しかいない。

もし、BABYMETALが「総合」4賞でなくても、アーティストあるいは作品として最優秀賞を受賞すれば、日本のロックバンドとしても、アイドルとしても初となる。当然最年少である。

選出は、二段階方式。

まず、各賞に5組のノミネートが発表される。それが12月初旬。

そして、ノミネートのアーティストたちを集めた最優秀賞の発表および授賞式が2月中旬である。

BABYMETAがノミネートされ、授賞式当日の中継を見ていることを妄想しただけで、「ヤダドキドキとまんなーい!」

もちろん、こんな妄想は、ロブハルと共演したAPMAの会場で、グラミー賞関係者らしきGrammy Proさんが「BBYMETALと話しました」とツイートしたことから発しただけの話で、ノミネートが確定したわけではない。先は長い。

ただ、投票権を持つNARASの会員たちが、BABYMETALなんてぜんぜん知らない、ということは、さすがにないだろう。あのローリングストーン誌が、ロブハルとのコラボをトップ記事にしたのだから、音楽関係者ならBABYMETALが話題沸騰中であることくらい知っているはずだ。

問題は、9月以降の活動が未定で、国内活動中心になるなら、アメリカ人は急速に忘れ去ってしまうだろうということ。ノミネートは12月だから、10月~11月に4000人クラスの会場で、アメリカツアーを数カ所追加実施しておきたい。そして本選に向けて、12月は大会場。候補はズバリ、12月31日NYのMSGアリーナ。時差は13時間だから、現地時間12月31日午前9時が、日本時間12月31日午後10時となる。この会場で朝やる客入りリハが、紅白歌合戦に生中継されるのである。絵がちょっとしょぼいか?

紅白生中継を考えるなら、ロンドンの方がいいかも。グラミー賞向けにアメリカでは11月、12月にNYのMSGとかでやっておいて、12月31日には第二の故郷、ロンドン。時差は8時間だから、日本時間午後10時は、同日午後2時。客入りは十分可能である。

もっといいのは、オーストラリア。例えばシドニーのオールフオーンズアリーナ(キッスとか、アイアンメイデンがやっている)。時差は+1時間。ライブ最終曲の「The One」、満員の観客席の熱狂がそのまま、日本のお茶の間に流れる。

もう、妄想だけで、100点が続きますな。