ローリングストーン&グラミー | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

いやいやいやいや。

いやを4回も並べてしまったが、ちっともいやではない。

米ロック誌ローリングストーン電子版のトップ記事に、ロブ・ハルフォードとBABYMETALのAPMAのコラボが取りあげられた。

Kory Grow氏による「見よ。ロブ・ハルフォードが、ジューダスプリーストの名曲をBABYMETALとカバー」と題する記事の抜粋。(意訳:jaytc)

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「似ても似つかないように思われる、ジューダスプリーストのフロントマン、ロブ・ハルフォードと10代のポップメタルBABYMETALがペアを組み、月曜日の夜、プリーストファンの大好物2曲を披露した。デュエットは、オハイオ州コロンバスのSchottenstein Centerを会場とし、Monster Energy Drinkがガソリンを提供したJourney’s Alternative Press Music Awardsの授賞式での、ちょっとしたスペクタクルとなった。

BABYMETALのバンドが、雷のようなドラムのイントロで、プリーストのThrashy(鞭打つ、スラッシュメタル)な「Painkiller」に始まるパフォーマンスをキックオフ。ハルフォードは赤いレザージャケットとバイクグローブで登場、日本のグループのフロントマンのSU-METALと歌詞をトレードしつつ、息の合ったコーラスを聞かせた。

歌の終わりにSU-METALは、仲間のシンガー、刃のように鋭いイントロをもつ代表曲の「Breaking the Law」を演奏するためにギターを持って出てきたYUIMETALとMOAMETALを紹介した。

「マジ激しいパフォーマンスだった。BABYMETALは1000%、プリーストみたいだったよ。」

パフォーマンス後、ハルフォードはこのように述べた。「彼らは、へヴィメタルのニューフロンティアを先導する役割を担っている。」

「信じられないほど素晴らしかった。」SU-は言った。「“メタルゴッド”のロブ・ハルフォードさんとのコラボはずっと私の夢でした。夢が実現するなんて思ってもみませんでした。」

(以下略)

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これまでも何度か、同誌に取り上げられているBABYMETALであるが、70年代からの元祖メタルバンドであるジューダスプリーストの名曲を、メタルゴッドと共演したことは、ぼくが考えていた以上のインパクトを全世界のメタルエリートたちに与えたようだ。

AP Music Award自体は、ポップ/ハードコアの音楽賞だったらしく、International Bandとして受賞したのはBABYMETALではなく、You Me at 6というバンド。

にもかかわらず、Amazonが全世界に生配信した映像の中から、最も伝統あるロック誌であるRolling Stoneがトップに取り上げたのは、ロブハルとBABYMETALのコラボだった。つまり、70年代からの正統メタル後継者として承認されたようなものだ。

だから、いやいやいやいや、さくら学院重音部ですぜ、旦那、と言ってみたくなるのである。

さらに、ライブの前に、グラミー賞の関係者らしいGrammy Proという方が、「私たちは、APMAでロブ・ハルフォードとコラボする前のBABYMETALと話しました」とツイートしていたことがわかった。警備が厳しい中、BABYMETALと話した、ということは、本当にグラミー賞の関係者なのだろう。何を話したのか、わからないが、ネット上は、「グラミー賞ノミネート確定」「新人賞か、HR/HM部門か」「受賞しなくても、会場での生演奏はあるのではないか」などと、大騒ぎになっている。

またしても、いやいやいやいや、である。

ギターのシールド問題であるが、観客席からのYUIのアップが公開され、フライングVにしっかりとシールドが刺さり、お尻あたりのワイヤレストランスミッターにつながっていたことが判明した。そして、アップの動画では、ちゃんと「Breaking the law」のリフを弾き、コードをかき鳴らしていたことがわかった。YUIにしてこれだから、MOAも当然ちゃんと弾いていたのである。

移動中のツアーバスの中で、それぞれ藤岡師匠、大村師匠に手ほどきを受け、練習したのであろう。光景が目に浮かぶ。

もちろん、ライブ会場で響いたのは師匠の音だろう。だが、ギタパクにしても、ちゃんと弾いていた。「Breaking the Law」は、レコード(!)や、80年代のライブでのキーはAmだが、ロブの年齢に合わせて、90年代からA♭mで演奏されるようになった。今回もYUIとMOAが弾いているポジションはAmだから、半音下げチューニングになっているのである。フライングVはギブソン系のミドルスケールだし、しかも半音下げで弦のテンションが緩いから、実はとっても弾きやすい。

2人のギタリスト“デビュー”曲としては、いいんじゃないでしょうか。プライベートライブで鍛えていけば、本当にちゃんと客前で弾けるようになると思います。なにせ、藤岡神、大村神とも本物のMIギター講師だったのですから。

ぼくの手元に、リットーミュージックの「ギター・マガジン」2014年5月号がある。

日本で初めて「ヘドバンギャー!!」のギタースコア(7弦用)が掲載されたお宝号である。離婚前のぼくは、リアルタイムでこれを買っていたのですね。(^o^)

この中に音楽学校MI JAPANギター科の広告があり、カラー写真で、GIT卒業生/講師として、藤岡幹大(TRICK BOX)、大村孝佳(C4/LIV MOON/DCPRG)、さらにスペシャルアドバイザーとして、2013年に北海道で一度だけ神バンドになった小林信一(地獄カルテット)の写真も載っている。この号が発売された2014年5月といえば、初めてのワールドツアー直前である。

いやいやいやいや。

BABYMETALを追っかけていると、毎日驚きと感動の連続だ。仕事やプライベートでうまくいかないことがあっても、勇気をもらい、空気が入る。ありがとう、BABYMETAL。