天空の楽園・黒部釣行(その2)By2nd Rangerover | 2nd rangeroverのブログ

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いつものように、トロリーバスで扇沢から黒部ダムへ向かう、北アルプスの赤沢岳を貫いたこの関電トンネルを通れば、たった15分で天空の夢の峪に足を運び入れることができる。
今回は初参加の方がいらしたので、朝0730の始発のトロバスでダムまで行き、まずは黒四ダム建設工事で殉職された方々の慰霊碑に手を合わせる。この工事では私の会社の先輩も
お二人が殉職されていて、釣りで遊びに来ているとはいえ、このダムの存在や山小屋の主人たちとのただならぬ関係を心底感じるのである。

黒部川の本流に流れる沢筋は沢とはいえスケールは一般渓流のそれと同じで、尚、日本一のV字峡谷へ流れいる沢であるので高低差が大きい。今回は最大200mの比高差を達成した。さて、釣り上がりの開始である。

秘境黒部とはいえ土日明けは先行者の足跡が残る。2~3人くらいか?このA沢は東向き斜面なので水温が上がるのがほかの沢に比べて早い。先行者にいじめられていなければ釣りは難しくはないのであるが。
流心の2m岩の背後にある水面に斜めに突き出した岩陰に20㎝ほど泡沫が巻いている。入渓10分で狙いを定めて14番のエルクヘアカディスをレナードの4番バンブーロッドでキャスト。バブルラインをトレースするように乗せた。15㎝も廻したところで案の定フライは吸い込まれるかの如く、水面から消えた!左手で合わせると黒く大きな魚影が下流に走る。下流に向かうと一気に抵抗感が増す。
ここのイワナの大きなヒレと強い水流のなせる御業なのである。川下に下ったイワナはその後私の足元の石に隠れこもうとした
竿のテンションが弱まったので、ばれたかと思い、手繰り寄せると黒いイワナが寄ってきた。ネットに納めて一安心。いきなり泣尺だ。

さすが黒部、恐ろしいポテンシャルを持っている。しかしその後が続かない。小さいのはフライに出てくるが、大物がそろわない、ここぞというポイントで反応がない。やはり先行者の影響が大きいようだ。同行者それぞれ2本程度の釣果で沢移動となった。私は初めの泣尺と2本目の紫のイワナと遊んでもらい、又次の沢へ山道を歩き始めた。

えらく紫がかったイワナ。この沢の岩色によく似ている。保護色だろうか?今回初参加の先輩も私の釣ったポイントの5m川上で泣き尺をゲット。黒部で尺イワナを釣るという目標に一歩近づいたのであった。

その3・黒部の天然イワナ釣り堀は実在したに続きます。