以前に書いた「レンタルサーバーのファーストサーバ設定あれこれ 」の続き。
Webの設定に引き続き、RDBMSとしてPostgreSQLを利用できるようにしてみます。
ファーストサーバ
では、DBとしてMySQLが利用可能になっていますが、あまり触れたことが無いため、慣れているPostgreSQLをインストールしたいと思います。
ファーストサーバのVPS環境では、root権限が与えられているため、かなり自由度の高いサーバー管理が可能になっています。
サーバー(CentOS)上のS/Wは、Parallels Power Panel(仮想化ソフトウェア)上にてパッケージの管理が行えますが、パッケージの管理画面からPostgreSQLを検索してみてもヒットしないため、Paralles Power Panelを通してPostgreSQLを利用可能にすることはできないようです。
という事で、回避策としてyumコマンドをインストールして、yumを通してPostgreSQLをインストールします。
注)
ファーストサーバでは基本、このPLESKコンソール画面を通してサーバーを操作することを推奨しており、端末を使って接続し、サーバーを操作する場合は自己責任でということになっているようです。
もちろん、このブログ記事で書かれていることも、実際にやる場合は同様に自己責任でお願いします。
1. ファーストサーバ上でyumコマンドを利用可能にする
まず、仮想化ソフトウェアの管理用システム(Parallels Power Panel)にログインし、左メニューの「パッケージ」を
開きます。
次に、「新しいパッケージのインストール」ボタンをクリックします。
そして、「名前」の入力欄に「yum」と入力して検索し、結果の一覧に表示されるyumパッケージの横にあるチェック
ボックスをクリックし、「インストール」ボタンでインストールを実行します。
これで、yumコマンドがインストールされ利用可能になりました。
実際にインストールされているかどうかは、SSHで接続してみて
# which yum /usr/bin/yum
とでも入力すればわかります。
2. yumを通してPostgreSQLをインストールする
後は、yumコマンドを通してPostgreSQLをインストールするだけです。
まずは、利用可能なバージョンを調べて見ます。
# yum info postgresql Loading "fastestmirror" plugin Loading mirror speeds from cached hostfile * base: ftp.jaist.ac.jp * updates: ftp.jaist.ac.jp * addons: ftp.jaist.ac.jp * extras: ftp.jaist.ac.jp base 100% |=========================| 1.1 kB 00:00 updates 100% |=========================| 951 B 00:00 addons 100% |=========================| 951 B 00:00 extras 100% |=========================| 1.1 kB 00:00 Available Packages Name : postgresql Arch : i386 Version: 8.1.11 Release: 1.el5_1.1 Size : 2.9 M Repo : base Summary: PostgreSQL client programs and libraries.
PostgreSQL8.1.11が利用可能なようです。
では、いよいよyumを通してPostgreSQLをインストールしますが、その前にGPGキーをインポートしておきます。
# rpm --import /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-CentOS-5
これで準備が整いましたので、PostgreSQlをインストールします。
# yum install postgresql-server
※ yumコマンドの詳しい利用方法は「yumによるRPMパッケージの更新管理 」を参照してください。
3. PostgreSQLの環境設定
PostgreSQLのインストール完了後は必要な環境設定とDBの作成を行います。
3.1 postgresユーザーの作成
PostgreSQLの管理用として、postgresユーザーを作成します。
# useradd -m -d /home/postgres -s /bin/bash postgres
※ 管理用ユーザー名は何でも指定可能です。ここでは習慣的なpostgresユーザーとしています。
次に、ユーザーの環境設定を行います。
適当なエディタで、postgresユーザーのホームディレクトリ内にある「.bash_profile」ファイルを開き、下記を追加しておきます。
export POSTGRES_HOME=/var/lib/pgsql export PGLIB=$POSTGRES_HOME/lib export PGDATA=$POSTGRES_HOME/data export LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:$PGLIB
追加後は、上記環境設定を有効にするため環境ファイルを再読み込みさせます。
$ source .bash_profile
3.2 DBの初期化
PostgreSQLのDBを初期化するため、下記コマンドをpostgresユーザーで実行します。
$ initdb --local=ja_JP.UTF-8 -E UTF-8
3.3 PostgreSQLデーモンの起動
DBの初期化が終わったらデーモンの起動を行います。
$ pg_ctl start
実際に動いているか、確認してみます。
$ psql -l List of databases Name | Owner | Encoding -----------+----------+---------- postgres | postgres | UTF8 template0 | postgres | UTF8 template1 | postgres | UTF8 (3 rows)
動いているようですね。
後は、好きなDBをcreatedbコマンドで作って使用することができます。
例)
$ createdb testdb CREATE DATABASE $ psql testdb Welcome to psql 8.1.11, the PostgreSQL interactive terminal. Type: \copyright for distribution terms \h for help with SQL commands \? for help with psql commands \g or terminate with semicolon to execute query \q to quit testdb=#
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