新人メモ - 疑問、やりたい事、未来の事 - | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

新人回顧録 に続き、新人の話になりますが。


ちょうど2年前、私にも部下ができました。

情報系の大学ではなかったため、そこまでITに精通してはいませんでしたが努力家で研修の間で見る間に知識を吸収していきました。

その際に、自分が提案した事の一つに「わからなかった事をメモする」事を強く薦めました。

新入社員によく言う当たり前な事ですが、狙いとしては


1. 今の自分が分からない事を明確化する

2. その答えを反復的に覚えさせる

3. その時に、自分が感じた疑問の記録を活かす


という3つです。

1.と3.はよく似た項目ですが、私の意味合いとしては少し違う位置づけになってます。


1.は、社会人になり右も左もわからない状態であれば、当然様々な疑問が浮かび上がってくるでしょうから、その疑問をきちんと解決させるためにとりあえずメモして、自分がわからない点を明示しておく事です。


3.は新入社員というより、もう少し時間が経ってから役立たせるためのものだと思っていますが、入社してしばらく経てば色んな知識を吸収し、ある程度仕事をこなせる状態になると思います。

しかし、時間が経てば経つほどそのとき感じた疑問が、何故そう感じたのかを忘れてしまいがちです。

初心忘れるべからずと言いますが、今の自分がいて色々な仕事のやり方や技術的な知識を身に付けていたとしても、当時はまったくわからなかったわけで、こうしたメモがあると今に行き着くまでのプロセスや、今の自分のレベルがはっきりとわかるようになります。


私も入社するまでITの知識などほとんどありませんでした。

しかし今じゃそれなりにその知識を身に付けてはいますが、入社当時にどのレベルにいたのかどんな事を知っていて、どんな事を知らなかったのかと言う事をよく覚えていません。

こうした疑問を積み重ねたリストがあれば、自分の成長の記録にもなりますし、また同じく入社する新人たちにも同じレベルで教育をすることもできます。


私は、業務(技術的でもそうでなくても)に必要な様々な参考書というのは、それが初心者向けである場合、その道のプロが書いたものより入社して2年、3年経ったぐらいの人たちが書いた方がより解りやすいものになると思っています。

それは、その当時の「解らなかった自分」をよく覚えていて、その解らない事を解っているから。

時がたつと、何が疑問に感じたのかさえもわからなくなり、初心者の立場に立った文章を書く、発言をすることができにくくなってくると感じます。


最後にもう一点、愛読している梅田望夫氏のBlogのコラム を読みましたが、なかなかこれが「好き」と言って就職してくる学生も少ないでしょう。

ですが、社会人になり業務に携わるうちに「これは面白い」と思える今までにない斬新な感じを受けたのであれば、そういったこととも記録しておくと役立つと思います。

2年後、3年後にそれを見て、今でもそれが「好き」と貫き通している人もいるでしょうし、それは幻想だったと思う人もいるでしょうし、その「好き」をさらに別の形で発展させている人もいるかもしれません。
ただどういった状況であれ、そのときの自分を見つめなおす一つの判断材料にはなるのではないでしょうか。

正しかった、間違っていたを問い詰めるのではありません。

そこに至るプロセスがどうであったかを理解し、そこからの自分と言うものをどう成長させていくか考える事ができます。


是非とも入社したての諸氏には、今感じた事と言うものの記録しておいて欲しいと思います。

(こうしたBlogを使うのも一つの手だと思います)