ようやく待ちに待った株主名簿が出てきました。
正確には、全株主のファイルなのではなくて、株数別の所有状況や所有者別状況、地域別状況などがまとまっている頭書き(株主諸統計表といいます)部分と、株主名簿のうち上位100名ほどの出力帳票です。
いわばこの時期に届く速報版。
もう少し経つと、どの投資顧問会社が何株持っているか、というようなIR上重要な帳票が送られてきたり、全株主が印字された膨大なファイル群がドサッ と届くことになります。
さてさて、待ち構えていて、証券代行の信託銀行さんの窓口になっている法務部門に到着したのを、コピーさせてもらってまじまじと眺めます。
有価証券報告書や半期報告書に記載したり、招集通知の原稿書くのに必要だったり、会社四季報の大株主調査票や日経会社情報の調査票に回答しなければならないので、どうしてもこの諸統計表と株主上位は必要になります。
中間と年度末の年2回、これら株主名簿に関わるデータをもらうのですが、いつもらっても、やはり半年間の通信簿という気がして、ドキドキワクワクします
えっと、総株主数は・・・、お、少し増えてる。
まぁねぇ、当社も相場下落には勝てず、株価が下がったもんなぁ。
個人投資家さんは株価が下がると買い、上がると売ると、証券会社・信託銀行・IR支援会社のすべての方が口を揃えて言いますので。
当社は以前から株主数に占める個人株主数比率が高いので、このあたりはあまり変わらず。
所有株数比率ではどうかな・・・。
個人はあまり変わらない印象。
お、お、おおっ
外国人持株比率が10%超えてるっ
(過半数近くある会社さんもあるわけですから、2ケタいって喜んでいるんですから、かわいいもんです)
どれどれ、どんな外人さんが買ってくれたのかなー
キタ━━━(゚∀゚)━━━ッ!!!
かなりの上位に、新顔がドカッと買うてくれてまんがな。
よっしゃ、よっしゃ。
つーっと下に目を移すと、役員さんや持株会に交じって・・・、またまた
キタ━━━(゚∀゚)━━━ッ!!!
砂漠の国から、いらっしゃーい
有名なドバイ・インターナショナル・キャピタル(DIC)やアブダビ投資庁(ADIA)などではありませんが、それでもオイルマネーの国から、上位に食い込む投資はありがたいこと、このうえなし
会社四季報や日経会社情報、招集通知(事業報告)、有価証券報告書(半期報告書)など、いろんなところに大株主上位10名程度の情報が掲載されますが、IR担当者の立場から言わせてもらうと、一番見てほしいのは有価証券報告書です。
なぜって、その株主の住所が載っているから。
国内系の日本マスタートラスト信託銀行や日本トラスティ・サービス信託銀行などは気にせず、外国人株主が上位10位に入っていたら、住所に注目です。
ヨーロッパはエジンバラやロンドンの投資家なのか、米国の投資家なのか、あるいはタックスヘイブンからなのか。そして、昨今巷をにぎわしているドバイやシンガポール、中国やノルウェーのSWFなのかどうか。
(余談ですが、先ごろ、日経ビジネス3/31号にノルウェー政府年金基金が保有する主な日本株のリストが掲載されていましたね。2007年末に全部で1,391銘柄も日本株を保有しているとのことでしたので、全リストがみたいなぁと思って探していたのです。
ようやく見つけました。ここにあります。
自分の会社が買われているかどうか、アルファベット順になっていますので、簡単に探すことができますよ。)
いかんせん、有報は株主総会の後にならないと提出されないので、それがどのような投資家なのか会社に聞いてみる機会を失ってしまいますが・・・、それでも、十分注目に値する情報だと思いますよ。
それにしても、いい感じで外国人株主が増えてきているので、もう少し英語版のIRツールをタイムリーに出せるようにして、証券会社さんに協力してもらって外国人投資家向けカンファレンスに呼んでもらうとか、海外のIRデスクにプッシュしてもらってカンファレンス・コールやってみるとか、いろいろ打つ手はありそうです。
そして・・・、そして、めざせドバイ
■IR担当者になってドバイへ行こう!?
http://ameblo.jp/ir-man/entry-10065736222.html
--
このブログがお役に立ったら、ポチッとクリックしてください。