ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 | フランス語発音上達ブログ!

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TOEIC980。早稲田英文→早稲田仏文修士→上智外国語学部修士→上智博士課程在学中の井上がフランス語の発音を上達させるための方法について話します。

いやー、やっと読み終わりました、ねじまき鳥クロニクル。全741ページはほんと長かったです。先週の土曜日の時点でまだ350ページぐらいしか読んでなかったんで、土・日・月と毎日100ページちょいぐらい読んで今日最後の10ページを読み終えました。5月6日までが返却期限なんで、それまでに読み終わるかどうか不安だったんですけど、何とか読み終わりました。それにしてもほんと疲れた。

それにしても、ほんと読み終わってよかった。これも土曜にあった代行の授業で生徒が来なかったおかげです。うちの塾の場合たとえ生徒がサボっても、欠席の連絡が前もってされてない場合は一応時間中は待機しないといけないんですよね。おかげで2時間半まるまる暇だったんで、その時に80ページ近く読んでから一気に調子が出始めたんですよね。まあしかし、ぼけっと本読んでるだけで一万円くらいもらえるんだからなんとも素敵なバイトです。まさに生徒さまさまですね。

それにしても、やはり面白い本は何語で読んでも面白いですね。この本2・3回日本語で読んでストーリでも全部わかってるんですけど、それでもやっぱり読んでるとぐいぐい引き込まれるものがあります。まあ、後やっぱりこういう聖杯伝説ものというのは人をひきつける力があるのかもしれません。去年ダヴィンチコードも大ヒットしたことだし。

ただ、この本読んでて何個かわからないとこがあるんですよね。その筆頭があのギターを持った青年とバットで殴りあうとこです。いつも思うけど、あのシーン何の意味があるんですかね?まったく意味がわかりません。それ以外のシーンは比較的わかりやすいと思うんですけど。

しかし、こういう人と人とがつながりあう小説においておいて水が出てくるってのは考えてみるとなかなか面白いですね。そういえば、故中島らもさんも「水に似た感情」の最後のシーンでも「人間は島であり海の水によって隔絶されている、しかし水さえ引いてしまえば孤島ではなく地続きの一つの大陸になる」という感じで水が出てきました。ジョン・ダンの"No man is an Island. Every man is a peece of the Continent"ですね。

考えてみれば僕らの肉体の60パーセント以上が水分である以上、水は僕らの体を形作っている存在であるとともに、僕らを個として隔絶させている存在なのかもしれません。そういえば昔からの言い伝えでも満潮のときに子供が生まれ、干潮の時に人が死ぬといいます。やはりそれだけの影響を水は人間に与えてるのかもしれません。

それにしてもこうやってコロケーションを書き取るのはいい勉強になりますね。しかも、今だったら昔と違ってパソコンにさえ入力しちゃえば後で好き勝手にデータとして利用することもできるし。これは便利だなあ。フラ語だけじゃなくて英語とかいたりあごでもやろうかな。

それにしても、次は何の本を読もう?この前図書館から借りてきた坊ちゃんの仏語版があるんだけど、さすがに何課坊ちゃんって感じじゃないしな。同じく聖杯物ってことで、オースターのムーンパレスでも読もうかな。しかし、日本人でこんだけ英語と日本語で書かれた作品の仏語翻訳版を読んでる人もあんまりいないんじゃないでしょうか。おそらく、フランス語小説との読んでる比率のアンバランス具合で言えばぴか一だと思います。何しろ星の王子様しか読んでないんだから。まあ、そろそろフランス人作家の本も読んでいかないとね。ぼちぼち考えよう。