(0105)代わりに、セカイが死ねばいいのに。 | ウチューのトチュー ~  池田モノリス

(0105)代わりに、セカイが死ねばいいのに。


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ウチューのトチュー 1テラ1ナノ物語


(0105)
代わりにセカイが
死ねばいいのに


■早大正門前■(1-5)



本屋の店先に投げ出された彼女は
起き上がりこぼしみたいに
僕の足下で、すぐムクって立ち上がって

バタ、ヨタ。






<壊して!>

<声>が僕の心臓のまわりで
カゲロウみたいに揺れる。

真っ赤に垂れ落ちる血、
その奥に半開きの闇。

まるでムンクの絵
みたいな顔のミサイルが

空っぽのギターケースの僕に
突進して来る。


ドン。

衝突した相手は…

なんだ、

彼女じゃない。





男だ。

コイツは





わぁ

僕の顔をしてる。





カシャ。

15秒くらい空気が硬直して






ビュン。

多分、何度かビッグバンが起こって






そのまま僕の広げた両手の
スカスカのバリケードを突き破って
オオトカゲに噛まれたウサギみたいに

ソイツは走り去った。

セカイが立ち眩みから 戻ると、

バタバタッ。

ヘルメット集団が角材を握りしめて
彼女の血を踏み付け走り抜ける。

ソラはプロペラみたいに
僕の時間をかき混ぜている。



ウチューのトチュー ~  池田モノリス



何だか野外フェスで
ステージの暴動に目を回してる気分。

アメリカの大きなライブじゃ
何とかエンゼルスっていう集団が
勝手に警備をやってさ
観客に死者も出たんだって。



ウチューのトチュー ~  池田モノリス



自分でギターを振り回したり
火を付けたりして
暴れるんなら気分いい。

だけど
ワケが分からないまま誰かのせいで
自分がこの世から消えてしまう…

生きてることに、まだちゃんと
気付いてないのに。

冗談じゃない。

代わりにセカイが
死んじゃえばいいのに。



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