Hello everyone!

今年度第2回目となる英検2次面接試験も終わり、嬉しい合格の知らせが届きました。

この生徒さんは、聴覚障害者特別措置の「筆談」を選んで受験しましたが、以下の合格へのコツはどなたでも活用していただけます。悠々2級に合格できる実力を持つ生徒さんですが、自宅での準備だけではうまく面接のコツがつかめずに苦戦していたところ、こちらへ来て3回のレッスンでポイントをまとめ、無事に合格することができました。

では、面接試験の際には、どのようなところに気をつけたら良いのか、順番に説明させていただきます。

①配点

音読:5点
第1問目:5点
第2問目:10点
第3問目:5点
第4問目:5点
態度:3点*
合計:33点
合格の目安:19点

*「態度」点とは?→人とコミュニケーションをとるときの基本的なマナー等が採点の対象になります。きちんとしたマナーで面接官と接する、面接官の目を見て話す、大きな声ではっきりと話すなど、基本的なマナーが守られていれば減点されることはないでしょう。緊張しすぎてモジモジして上手く話せなかったり、下を向いたまま小さな声でモゴモゴ答えたり、ガムを噛んでいたり、試験中に携帯電話が鳴ったりした場合などは、減点の対象になるでしょう。(携帯電話については、会場で面接室へ入る前に係員が確認してくれますので、あまり心配はないと思います。)


②入室〜着席〜氏名・受験級の確認

係員に従い、ノックしてから入室します。面接室に入ったら、面接官にカードを渡し、面接官の指示で席につきます。ここでも態度を採点されます。臆せずに、きちんと面接官とアイコンタクトをとり、大きな声ではっきりと答えましょう。話の流れは、いつもたいてい以下通りです。

<流れ>
受験者:May I come in?
面接官:Please come in. Hello.
受験者:Hello.
面接官:Can I have your card, please?
受験者:Yes. Here you are.
面接官:Thank you. Please have a seat.
受験者:Thank you.

面接官:Good afternoon.
受験者:Good afternoon.
面接官:My name is Hiroshi Tanaka. May I have your name, please?
受験者:My name is Yuko Yamada.
面接官:Ms. Yamada, this is the 2nd Grade test. OK?
受験者:OK.
面接官:Ms. Yamada, how are you today?
受験者:I'm fine, thank you.
面接官:Good.

③問題カードの黙読と音読

面接官から面接カードを受け取り、指示に従って20秒でカードを黙読し、その後音読する。

<流れ>
面接官:OK. Let's start the test. This is your card.
受験者:Thank you.
面接官:First, please read the passage silently for 20 seconds.
(20秒間カードを黙読する)
面接官:Now, please read it aloud.
受験者:(カードを音読する)


*聴覚障害者の受験者も、音読までは口話で行います。面接官の質問は、毎回だいたい同じですので、以下の<音読のコツ>をしっかりと頭に入れて、緊張せずに少しくらい発音がうまくいかなくても、大きい声で堂々と発話してください。(面接官の言っていることがわからない場合は、そのように意思を伝えてください。筆談に変えてくれると思います。例)"I'm sorry, but I can't read your lips. Could you write it down, please?")


<音読のコツ>
遅すぎず早すぎず、大きな声ではっきりと読み上げましょう。

1)タイトルの読み忘れに注意!
カードの一番上に、太字でタイトルが書いてあります。必ずその部分から読み始めましょう!

2)意味の区切れに注意して読む!
意味の区切れが息継ぎしたり間(ま)を置く箇所です。例えば、以下の文ではどこに間を置けば良いでしょうか?
"It can be troublesome for parents with young children to go shopping in crowded places."
 
英語上級者の場合は、意味の区切れが一瞬でわかるので、以下のように区切ると思います。(あるいはこのくらい短い文の場合はひと息で読めてしまいます。)
"It can be troublesome for parents with young children / to go shopping in crowded places."

ですが、そこまで読み切れない、息が続かない方は、以下のように区切ると思います。
"It can be troublesome / for parents with young children / to go shopping in crowded places."

さらに、初心者になると、
"It can be troublesome / for parents / with young children / to go shopping / in crowded places."

ここまでくると、ちょっと細かく切り過ぎなので、ぎこちなく聞こえてしまい、もしかしたら減点の対象になるかもしれません。ですので、せめて2番目くらいまでが良いですね。

逆に、減点対象となる区切り方は、意味の切れ目を理解していない時に起こります。きちんと文の意味や文法を理解できていないと、以下のような区切りをしてしまいがちです。
× "It can / be troublesome for / parents with young / children to go shopping in crowded / places."

これでは、聞いている方に内容が伝わりにくくなってしまいます。日本語で考えてみると、こんな感じでしょうか→「こんだ、ばしょにかいものへいくの、はちいさなこども、をもつおや、にとってはたいへん、になる。」

3)強弱をつけて発音する!
英語は、単語一語一語にも強弱があり(例:"important"は「インータン(ト)」と「ポ」を強く発音します)、また文全体でも波のように強弱がつきます。大切な部分が強調されて強く読まれますが、日本語の文がタタタタタタ、と平坦に発音されるのに対し、英語は、ン、タン、タ、と規則的に波が押し寄せてくるように強弱がつきます。(赤字部分が強く読まれる部分です。)

では、先ほどの文を例に、どこを強く発音するか見てみましょう。

"It can be troublesome for parents with young children to go shopping in crowded places."

このように、赤字の部分を強く発音して読んでみましょう。

4)名詞の複数形の"s"、三人称単数の"s"の発音を忘れずに!
結構ミスの多いポイントです。日本語にはない概念ですから、見落としのないように、しっかりと"s"を発音しましょう!

例)My boyfriend calls me five times a day.


以上、今日は第1問目に入る前の段階までのコツをお伝えしました。

次回の後半ブログでは、第1問目から退室までのコツをお伝えしたいと思います。来週初めにアップする予定です。


関連ブログ:
聴覚障がい者の方の英検2次試験受験方法

関連サイト:
障がい者に関する特別措置要項
2級の過去問・対策