みなさん、こんにちは!

先日、生徒さんのお一人が英検準1級に合格されました!

おめでとうございます!!!

この方は聴覚障がい者の方なのですが、この級の合格がどれほど難しいかは、英検を受けたことがある方には理解していただけると思います。

英検は、準1級から突然レベルが高くなるのですが、TOEIC(R)で900点近く持っていらっしゃる方でも、十分に準備しないと落ちます。十分に準備しても、何度も落ちる方もいます。

点数で評価されるTOEIC(R)と違い、合否で級が決定される英検試験においては、以前はリスニングにテロップが付いていなかったこともあり、多くの聴覚障がい者の方は受験をあきらめざるを得ませんでした。

現在の英検は、テロップを利用できるので、聴覚障がい者の方も受験できる環境が整ってきましたが、それでもハードルが高いのには変わりありません。日本語でさえ、字幕を追うのは結構な労力ですよね。(*聴覚の程度によって、リスニングは「テロップ」受験のほかに「強音放送」(別室にて音量を大きくしてリスニングを行う)、「座席配置」(スピーカーの近くの席に座る)が選択できます

そこで気になるのが英検の2次試験のことだと思いますが、聴覚障がい者の方達は、どうやって英検の2次試験を受験されているのでしょうか??

今日は、簡単に2次試験の過程を説明させていただこうと思います。(準1級の場合を例にして説明いたします)


2次試験(1級から3級までが筆記試験の他に2次試験の英語による面接があります)は試験官との10分程度の面接になります。

(1)まずは入室して、試験官と簡単なsmall talkを行い(ここも採点に含まれる)、その後で問題カードを渡されます。

(2)準1級の場合は、与えられた4コママンガを見て、1分であらすじを考え、その後2分でそのマンガに関するナレーションを行います。

(3)最後に試験官から4つの質問を受け、それに答えて終了します(約2分)。


以上のような流れになりますが、他の級もだいたい上記の(1)~(3)のように進んで行きます。面接時も聞こえの程度によって①「筆談」、②「FC(フラッシュカード)+口話(声を出して発話する)」、③「大声」の3つの選択肢があります。

①「筆談」の場合

「筆談」を選択した場合は、入室から退室まで、すべてのやり取りをFC(フラッシュカード)にて行います。ナレーションの部分は受験者は自ら発話します。

②「FC+口話」の場合

②を選択した場合は、面接官側からの質問や指示はすべてFCにて行い、受験者側の受け答えはすべて口話、つまり自らの発話にて行います。

③「大声」の場合
通常のやり方と変わりませんが、受験者の聞こえ具合によって、試験官は大きな声を出してやり取りを行います。

詳細は、こちらの英検のサイトよりご覧いただけます:「障がい者に関する特別措置要項」

英検のサイト

Yさん、あらためておめでとうございます!
これからもますますのご活躍を応援しています!