「アカシ、俺達も連れてってよ」


「コラ、達也、秀樹、
おまえらは
カップヌードル持って帰るんだよ」


「やだよ」


「あのなぁ」


「アカシは喧嘩好きか?」


「俺か?そりゃー好きだよ」


「俺も好きだよ」


そう言ったら
ワン公が俺の腕を突付いて、
帰ろうぜと目配せをした。


「ワン公、みてーだろ?
アカシの喧嘩」


「見てーよ。
でも俺等邪魔になるじゃん」


確かに
言われてみればそうだった。


ただ、俺はどうしても
アカシの喧嘩を見たかった。


「分かった。でもよアカシ、
俺達が強くなったら
必ず一緒に連れてってくれよ」


「ああ。じゃあまたいつでも遊びに来いよな」


そういうと
アカシ達は立ち上がり、
俺達を残して出て行った。

その時だった。

アカシが外に出たのを確認して、
こてっちゃんが俺に耳打ちした。


「アカシをヤったのはよ、
西中で番張ってる
3年の日向って奴等なんだよ。
今からよぉ、
西中の奴捕まえて
五本松に日向呼び出させるからよぉ、
お前等来たかったら
木の陰から見とけよ。

アカシはよぉ、
昔から
今日の喧嘩は今日の内に
終らせなきゃ荒れるタチなんだよ(笑)
今から2時間後に
五本松に来いよ。
そんかわりよぉ、
俺等ヤバくなったら
お前等助けてくれよな(笑)
じゃあな」
井口達也ブログCHICKEN~ドロップ・ゼロ~-狛江五本松写真
(狛江市・・五本松)


「おーい!鉄矢!なにやってんだよ」


アカシの声が外から聞こえた。


「わりー!しょんべんしてたー!今行くー!」



こてっちゃんは俺達に微笑んで外に出て行った。