運動会 | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

明日は息子の小学校で運動会が開催されます。
お天気が心配だったんですけど、なんとか大丈夫そう。むしろ暑くて熱中症になりそうです。
きっと日焼けしちゃうんだろうなあ。
私はどうもあの「日焼け対策」っていうのがよくわからなくて、一応日焼け止めクリームは持ってるんですけど、いつも塗り忘れたりするし、塗ってもどっかしら焼けちゃったりするんですよね。みんなものすごい装備(日傘とかつばのでかい帽子とか、腕カバーとか)してて、偉いなあと思います。みんなきれいだから気をつけ甲斐もありますよね。

最近の運動会はこの時期に行われることが多いみたいですね。
娘が小学生だったのはもう15年以上前になりますけど、そのころからちらほら、「春の運動会」になっている学校が出てきていました。
娘が通った小学校も、娘が低学年のころは秋だったんですけど、卒業する頃には春になってたような気がします。とても変な感じで、他のお母さんたちとぶつくさ文句を言ってた記憶があります。
どっちがいいのかはわかりませんけど、この時期だとまだクラスが馴染んでないのでいろいろ苦労してるようです。運動会特有の「団結」だの「絆」だの「友情」だのが発揮しづらいんじゃないかしらね。秋なら発揮できるとも限りませんがにひひ


私が子供の頃は、運動会は秋の風物詩でした。
9月の終わりくらいかなあ。
まだ夏の気配が気だるく残る時期。乾いてほこりっぽいグラウンドの土埃の匂いや、じりじりと照りつける太陽の焼けた匂いが、運動会の非日常感を際立たせていました。

とか言っちゃって、実は私は自分の運動会の記憶がほとんどありません。
小学校6年間で、唯一思い浮かぶのが、親が撮った徒競走の写真。コーナーを曲がって、たまたま足が宙に浮いている瞬間を捉えている写真があったんですね。
その写真だけ見ると、私がすごく足が速いようにみえるんですよ。事実は全然そんなことないんですけど(笑)
でも、その写真が撮られた時のことは全然覚えていません。学年はたぶん5年か6年。そのとき通っていた小学校から特定できるんです。

お昼をどうしていたのか、自分が出場した競技はどうだったのか、周囲の様子はどうだったのか。
黒板消しできれいに消し去ったように、まったく記憶が残っていません。
中学もそうですね。まったく記憶がないです。なんかやってたんだろうけどなあ。
あ、かすかに「これはそうかな」と思う記憶は、フォークダンスかなあ。相手が嫌がってんだろうなと暗い気持ちになりながらやってたような気がします。暗黒時代だから、封印してしまったのかも。

高校の体育祭はそれなりに記憶があります。もっぱら応援の記憶ですけど(笑)
1年の時には、当時流行っていたピンクレディーの振り付けを踊ったり、「セクシー・バス・ストップ」という歌の振りを覚えて踊ったのを覚えてます。

なにしろ、運動が苦手でしたので、運動会はいいとこなし。だからあんまり記憶がないのかなあ。

ですから、子どもの運動会に行くようになってからは、とても新鮮な感じでした。
へえ~、こんなことやるんだ、とか。あらあら、近所のあの子があんなに立派になって、とか。ふだんやんちゃな男の子が真剣な表情で演技したり競技したりしている様を見ていると、ふと涙が浮かんできたりもします。
自分に運動会の記憶があまりないせいなのか、それともそれはあんまり関係ないのかわかりませんが、私は、自分の子どもの運動会に必死になるという感覚がよくわかりません。
世間では、写真撮影のためなのか、「応援の場所取り」に熾烈な競争があると聞きます。
うちのような田舎の小学校でも、一部の人達はそりゃあもう真剣に場所取りしてて、朝早くから学校へ出向いたりしているようです。
幼稚園の発表会なんかでもそうなんですよね。よくテレビで紹介されるような「深夜から場所取りのために行列する」という事態が実際にあるそうです。
私にはそこまでの情熱はないんですよねえ。まあ、そこそこ見ることができて、写真の一枚も記念に撮れたらそれでいいかな、くらいの感じ。
自分の子の活躍も大事ですが、よそのお子さんの様子もまた、十分興味深いものがあります。
最近は、読み聞かせに行っていることもあって、顔見知りになった子がたくさんいます。
そういう子たちの活躍ぶりを見るのもまた、楽しいものなんですよね。

いつもと違う表情を見せてくれる運動会は、子どもたちの成長ぶりが如実に出る場でもあります。そこで子どもたちの様子を見ていると、なんとも言えず心強い気持ちになれるんですよね。
ありきたりな言い方ですけど、「希望」というものを感じるんです。
この世の中はろくでもないことが多くて、嫌なこと、辛いことで満ち溢れています。でも、きっとどこかに希望はある。明るい道も残されている。そんなふうに感じられることで、気持ちが温かくなるんです。

息子は今年、放送委員会に入りました。なんと、2つの競技で放送を担当するんだとか。
本人は「噛んだらどうしよう」と心配してます。心配するほどしゃべることがあるわけじゃないんですけどね(笑)。

明日は朝早くから苦手なお弁当つくり(>_<) がんばらねば~。