さよなら あいのり | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

「VOICE」最終回からの流れで、なんとなく「あいのり」も見てしまった。

唐突な最終回(笑)。 まあ、いろいろテレビ局内部のあれこれがあってのことなんでしょうけど、新メンバー二人迎えての旅の終了はないんでないの? ほったらかしもいいとこだと思うんだが。

「あいのり学校」の募金も3月31日で終了します、とテロップが出たけど、今後の学校経営は大丈夫なんだろうか。こういうのを見ると「所詮テレビ局のやることなんてそんなもんなんだな」と思ってしまうけど。


番組開始は1999年だったんだ。気がついたら放送してたんで、あたしが見てたのはおそらく2000年くらいからだったのか。

進行形の旅の合間に、過去のダイジェストを流してたんだが、意外と見てる。そのことにびっくり。そういえば、最初のころはどっぷりハマって見てたっけ。

「この恋の結末やいかに?」なんて興味津津だったもんなあ(笑)。


「ヤラセ疑惑」とか言われてたけど、だからなんだっていうんだろう。ドラマのように台本があってそのとおりにみんな演技してた、とかいうことなのかな。そんなわけあるかいや。番組として放送してる以上はなにがしかの演出があって当たり前だと思うし、すべては納得ずく、わかった上で参加してるわけでしょ。ドキュメンタリーですら、なにかしら演出がされてるんだから、それをヤラセだなんだというほうが野暮ってもんだ。


それにしても「あいのりのオキテ」ってやつはなかなかハードだったなあ。このオキテのせいでうまくいかなかった恋もたくさんあった。

いや、それよりもやはり、「恋をしよう!」という意図を持って参加するというのは考えてみれば、ずいぶん無茶な話だと思う。はじめに恋ありき、なんだもんね。

若いっていいなあ、なんて思ったりした(笑)


「あいのり」で何が一番興味深かったって、最初はしょぼい、ダサイあんちゃんだった子が、どんどん変わっていくのを見るのが一番面白かった。

「はじめまして」のプラカードをもって立ってる時は、全然イケてない、くすんだ感じの男の子が、旅を続けていろんな出来事に遭遇していくうちに、顔つきが変わっていく。まるで別人のように。

古くはヒデ、浅ちゃん、三ちゃん、ゆうべだとシュレックか。告白後の彼はなんだかいい男に見えた。かっこよかったよねえ。男は試練を乗り越えると変わるね。


そして、「あいのり」で常に思ったのは、相性ってことだった。どうしてあの人じゃなくてこの人じゃなきゃだめだ、と思うんだろうか、ということ。恋の神秘がそこにある。

ゆうべいみじくもマチャミが言ってたけど、「はたから見たらいいカップルやと思うんやけどなあ。それでも違うんや」ということがある。

いったい、何が決めてになるんだろうなあ。「この人!」と思うには。



なあんてことをあれこれ考えさせてくれた「あいのり」が終わってしまうのは、惜しくはないけど、ちょっと残念。なかなか進行形の他人の恋バナをじかに見るということはできないからね。

そういえば最終回オランダでのドライバーさんがよかったなあ。

「ちょっとした秘密があった」なんてナレーションしてたから、同性愛者か?と思ってたら案の定そうだった。ものすごくさらっとオランダの同性愛事情について触れてて、最後の最後で「やるなあ」と感心した。ときどきこういう問題提起みたいなこともやってて、まあ、「テレビ局の偽善さ」と笑う人もいるだろうけど、あたしは好きだった。


あちこち番組の終了が続く。春からテレビを見る気が失せそうな感じだ。

あ、そういう陰謀なのか?「総白痴化阻止」のためにテレビを見ないようにさせようとしてるとか?(笑) それならそれもよし、だけどねべーっだ!