闇の中から | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

まわりをぐるりと


見えない壁に囲まれている


じわりじわりと


せまってくる


空気さえも押しつぶして



沈んでいく 


闇の底へ


とめどなく


落ちていく



助けは


あるのだろうか


あかりは


どこかにあるのだろうか