箱根の山は天下の剣 | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

字、合ってますかね。


唐突に思い立って、箱根の彫刻の森美術館へ行ってきました。

5歳児を連れていたので、車はやめて新幹線で。トータル3時間弱の旅でした。

今日は海の日なのに山へ。ぶくくにひひ しかし箱根は曇りでした。山の上の方には雨の塊のような雲がかかってた。まあ、涼しくてよかったですけどね。


小田原から箱根湯本へ。そこから登山鉄道なんですけども、混んでました~。

もともと小さい電車なんで、すぐいっぱいになる。外国からのお客様も大勢いて、あれだけたくさんいると、「おっ、ガイコクジンだ」という気持ちにはなりませんね。


この電車は山の斜面をジグザグに上っていく、スイッチバックという方式をとっています。そして線路のわきにはあじさい。もう終わりだと思っていましたが、高度があがったあたりでは、まだまだきれいに咲いていました。

もう、窓にブワサっと押し付けられるように咲きまくるあじさい。あまりの近さにめまいがしましたよ。車窓の景色というのは遠景があらまほしきものである、と痛感いたしました。


そしてあじさいより気になったのは・・・。ユリ。かなり大ぶりの花が咲いてましたよ。

白い花弁の真ん中に黄色の筋が入り、ぱっと飛び散る赤い斑点。たとえは悪いですが、田舎の素朴な好奇心満々の少女のようでした。そのユリが、みんな線路の方へ身を乗り出すように咲いているのです。5,6本まとまって咲いていたところなんか、物見高いオバチャンの群れのようで、思わず笑ってしまいました。あじさいが途切れると、ユリ。忘れたころにユリ。顔をこちらに向けて、じっと見てます。あまりの多さに、ついには「なんだよ!」とやや逆ギレ気味に・・・というのはウソですが。なんかあるのかと思ってしまいました。


駅を降りて、とことこ歩くとすぐに美術館に到着。

エスカレーターで下におりて、さっそく園内を歩き始めました。

夏なので、そこここで蝉の声。真っ盛りの緑。これで青空だったら完璧だったんですが、私は、雨女ならぬ曇り女なので、空は灰色。日焼けしなくてよかったわ。ぷん。


足湯ができてました。絵画館の横です。源泉が65度というお湯は、ちょっと熱めでしたが、足先からすーっと疲れが抜けていくようでした。柑橘類が浮かべられていて、香りもさわやか。おすすめです。


そうそう、ステンドグラスの塔があるんですが、ここへ上ったときだけ薄日が差したようです。内部はそれはそれはきれいでしたよ。らせん階段はしんどいですが、上まで登る価値はあります。下りのとき、階段の手すりから下を見たら、尾てい骨のあたりがぞわぞわしました。叫び


たぶん15年ぶりに訪れた彫刻の森美術館。なんか昔より狭く感じられたのはなんでだろうなあ。でも、すごく好きな場所です。みどりまるけ、って感じ。



あの~、小田急の電車の中で、べちょり~っと抱き合ってるカップルがいたんですが、あれが都会でよく見られる、粘着系カップルなんでしょうか。田舎では滅多に見られないので、ついついチラ見してしまいました(笑) どっか具合でも悪いのかと思った。あはは。



いやあ~、楽しかったなあ。寝ちゃった小僧を抱っこした時は、そのままずぶずぶと沈んでしまうかと思ったけどね。べーっだ!