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切ないロマンス エピソード3(1)はこちらからどうぞ

 

■ 切ないロマンス(じれったいロマンス) エピソード3(2):私の内部は、チヂミのように反転


チャン秘書の運転で自宅にたどりついたジヌク。

「本部長、ご自宅です。」

「チャン秘書、一緒に飲みにいかないか?」

「いいえ、出来上がったスーツを取りにいくつもりです。」

「あなたはとても難しいな。」

「何かあったんですか?」

「ないよ!」

 

「本部長は、なぜスタイルを変更しないのですか?このバーのオーナーもまた、イタリア人で・・・」

チャン秘書の言葉が、まったく耳に入らず、頭に浮かぶのはユミの言葉だけ。

<一夜限りだったから・・・>

 

「・・・何様のつもりだ?」

「わかってますよ。一緒に飲みたかったが、あなたは私には話せない。それなら、一人でお飲みなさい。」

 

<一夜限りだったから・・・>

<一夜限りだったから・・・>

このチャ・ジヌクが、一夜限り以外の何ものでもなかったのか?

 

 

「私はおそらくクビだわ。いや、彼が、そんなことで私を解雇するはずがないわ。」

<私はあなたの栄養士ではなく、あなたの家政婦です。>

<私たちの個人的な事情と、私たちの仕事とは別にしてみましょう!>

<私が作ったものは、黙って食べなさい!>

 

「私は解雇だわ・・・」

 

 

「皆さん、おはようございます。」

心ここにあらず、棒読みのユミ。

「ユミさん、あなた、今日へんよ。昨晩、飲みすぎたの?」

水を渡す調理師。

「いいえ、でもご心配いただきありがとうございます。あなたのご親切すべて、ありがとうございました。最後まで頑張ってみましょう。」

 

「なんだか、すごく変だよね、彼女?」

「病気かな?」

「おしゃべりは停止して仕事しなさい。」

「はい。」

調理長もちょっと心配げ。

 

「チャン秘書。本部長はまた、食べようとしないで捨てていましたか?」

「私はあなたに、彼が本当にそれをおいしそうに楽しんだことを知ってもらいたいです。彼はミートボールと野菜、肉、豆腐の組み合わせが気に入ったみたいですね。おいしかった、とそう言ってましたよ。」

「ええ?本当に?あいつ・・はは、私が言いたいのは、本部長が本当にそう言いましたか?そんなはずないわ」

「でも、そう言われました」

「他には何かを言っていましたか?」

「いいえ、では・・」

 

「どういうこと?彼は何考えてるの?今回の件は見逃すつもりとか?いや、そんなはずないわ。イ・ユミ、油断しちゃだめよ。」

 

 

~会長室~

「いくつかを試してみてください。」

父である会長に、呼ばれたジヌク。

「座りなさい。ミン部長がお前のために、天然物の高麗人参をもってきてくれた。」

「栽培人参とは比較にならないほど、非常に貴重だそうでして・・・」

「せっかくですが、そういうものを食べません。」

「そう言わずに、少しでもお持ちください。あなたがビタミン欠乏で倒れたとき、とても驚きました。あなたのために特別に手配したんですよ。あなたは我々の会社の未来です。」

「そろそろ、時期社長にしてもいいころだと思うかね」

「ええ、非常にいいお考えですねぇ」

 

~廊下で話すジヌクとチャン秘書~

「昨晩無事に家に帰れましたか?」

「ああ、少ししか飲まなかったからな」

「本部長が、文句なしに、おいしく召し上がったことを、栄養士に伝えましたよ。」

「余計なことを・・・」

ユミの反応が気になるジヌク。

「彼女が何といった?」

「誰がです?」

「彼女だよ、イ・ユミのことだ。空の弁当箱を手渡したとき、彼女は何と言った?俺がうまかったと言ってたと伝えたら喜んでたか?嬉しそうだったか?」

「“あの男、どっか悪いのかしら、どうかしちゃったの?”って、感じでしょうか。言ったわけではありませんが・・・」

途端に不機嫌モードなジヌク。

「これが、その新しいスーツか?」

すんごい水玉のスーツ

「はい。どう思いますか?」

「二度とそれを着用するなよ。私は集合体恐怖症(トライポフォビア)だ。」

「・・・ファッションセンスのない人だ。」

 

社員食堂の様子を伺うミン部長。

ユミに目をとめてます。

 

トイレで、ミン部長が電話で話しているのを聞いてしまうジヌク。

「おい。まったく。俺が嘘をついたことがあるか?」

<少しだけ、待ってれば、現在の調理スタッフを入れ替えてやる。来月には動かせるはずだ>

「ああ、本部長」

「食事はしましたか?」

「はい、すみました。」

「お先に」

「はい」

 

チヂミを焼く調理長。

「これはおいしい。」

「ヌナ、食べさせて」

「自分で食べな、こいつ・・・」

「ううん、食べさせてよ。」

「イ栄養士、暖かいうちに食べましょう。おいしいですよ」

調理長が別に用意したチヂミのざるをユミに見せる。

「あなたは座る前に、これを上に持っていきなさい。あなたが、彼を買収したいなら、簡単に落とせるわよ。なぜそこに立ってるの?行きなさい」

「はい。・・・私にも、いくつかを残して置いてください」

「ほんとにうまい、奥様、あ~~ん。」

「やめなさい」

 

~本部長室~

ノックの音。

「はい。」

「オッパ~~」

飛び込んできたヘリアナウンサー。

「なぜ、電話してからこない?」

「もう良くなったの?ああ、このくまを見てよ。どうしたらいいの?顔がだんだん崩れてしまうわ。」

「手を離せ。なんで、お前が俺の顔に触れるんだ?」

ジヌクの椅子の肘掛に座るヘリ。

「何してる?」

「あなたは、私がここに来るのに、どれだけ大変だったかわかる?有給休暇を使用しようとしたら、私の上司が逃げ出したの。今月五日を使用しただけなのに。いい迷惑だわ」

「チュ・ヘリ。お前、何言ってんだ。お前、アナウンサーだろ。」

「なにか間違ってる?オッパ、私の美しさではなく、私の知性にも惹かれたのね」

「いつ、成長したっていうんだよ」

「ねえ、私の年齢で、これほど成熟してる人はいないわよ。高校以来ずっと、オッパに憧れてて、ついにこうして成熟したのよ」

「出てってくれ。私は忙しいんだ。」

「いやよ、久しぶりなんだから。」

「おい、何してる?」

「ねぇ、一緒に、食事にいきましょう。」

「離せ!」

 

何も知らないユミ、チヂミを持って、本部長室に向かってます。

“あの夜、起こったことについては申し訳ありません。”

いいえ、(あやまるのは)おかしいわ。

“起きてしまった事は起きてしまったこととして、クールになりましょう”

いや・・・

“我々は、お互い知性を兼ね備えた大人として、仕事と私生活は分離してみましょう”

私が知的だったら、そもそも、こんなナンセンスなことにはなってないわ・・・。

 

<笑うな!降りろ!>

<ねえ、一緒に行きましょう>

<降りろ!>

ノックするユミ。

「どうぞ」

 

ジヌクに抱きついているヘリ。

すぐさま、後ろを向いて、出て行こうとするユミ。

「入って」

「あ、あの、急ぎじゃありません。私は、一旦戻って・・・」

「いいから入って。(ヘリに対して)降りろ!降りろ!」

「いやよ」

「降りろ!」

意地でも降りず、勝ち誇ったような目で、ユミに微笑むヘリ。しみの付いた白衣に気後れするユミ。

「それは何ですか?」

「ああ。おいしいので、持ってきました」

「そこに追いておいてください。」

「はい。こちらにおきます」

一礼してそそくさと出るユミ。

「アナウンサーのチュ・ヘリ?」

 

<彼女があなたの食事を作ってると思ってたけど、こんなものなの?>

<うるさい!>

<こんながらくた、食べちゃだめよ。食事に行き・・>

思わずドアに聞き耳を立てるユミ。

「このがらくた?」

<あなたの好物はどう?マグロは?>

 

バスでの帰り道。

仲よさげなジヌクとヘリの様子が気になってしまい、降り過ごしてしまうユミ。

 

帰りかけて、もう一度部屋に戻るジヌク。

チヂミのザルを考え込む。

 

何を期待してたの?

彼が私を解雇しなかっただけでも良かったじゃない。

ユミも歩きながら、考え事。

そこに母親からのメールが。

「私の娘、このメッセージが見たら電話ちょうだい」

 

~ヒョンテの店~

「ソウルのビールは、確かに味が違うわ。もう一杯ね。」

3歳くらいの男の子がケータイで遊んでいる。

「ユミもあのくらいのときは、あんな感じだったわ。血は水よりも濃いです。」

「ドングー、あなたは何歳ですか?」

「三歳。」

「彼はとてもかわいいです。私は結婚式に行けませんでした。ごめんなさい。ユミが、行ったら殺すって脅かすから」

「いいのよ。私たちは、とにかく、分かれたんだから。とにかく、私は、その女の子の気性を扱うことができません。」

再婚先の義理の娘と折り合いが悪かったのかな?

「なんでここにいるの? オンマ、なぜあなたはここにいるのよ?」

「あんたこそ、私の電話番号をブロックしたでしょ?なぜあなたは私の電話に応答しないのよ」

「なんでここにいるの?」

話が込み入りそうなので、来店した客を断るヒョンテ。

「今日は、もう閉店なんです。」

「え、でもまだ7時前なのに?」

ドアを示すヒョンテ

open p.m.3:00~

close Whenever   

(笑)

 

「ずっと、私のことなんか気にしてなかったくせに。疲れたのよ。私だって何ヶ月も我慢したの。でも、もう限界。まわりは全部海だらけ、休暇のときの、ビーチはいいわよ。夜、開いてるバーを探すのにも長い距離を移動しなきゃならないし。ど田舎の町だったの!」

「オンマは、イヒョリの里のように生きることを望んでたんでしょ。自然の中で生きることを望んでいたって言ってたじゃない。」

 

「私は私ができる最善を尽くしました!」

「それで、いつ戻るの?いつ戻るつもり?」

「私たちは離婚します。」

「え? それで?」

「他にどんな意味があるのよ。私は、今のところ、ここに滞在しています。」

「誰に言ってるの?」

「もうヒョンテに知らせたわ」

「いやよ。オンマとは一緒に暮らすことができません。出てって。出てって。」

「どうやって、こんな時間に、こんな子供と一緒に行けばいいのよ。どこにも行くとこなんてないわよ」

「オンマはいつもやりたいようにやるのね。誰にも再婚したことを言っていません!」

「意地悪!こんな子が私の唯一の娘だなんて。おやっ私のああ、ドングー。あなたは大きくなっても、このように、オンマに冷たくしちゃだめよ」

 

怒ってヒョンテの店を飛び出すユミ。

~回想~

「ねえ、彼女のお母さん、アダルト映画に出てるんだって」

「え?」「嘘!」

廊下で、男子に水を掛けられ、水浸しになるユミ。

後ろのほうで、目撃していたヒョンテ。

 

「自宅でも職場でも、いつも誰かが悩ませています。少なくとも私の近所に、こういう場所があってよかった」

家に戻ると、オンマとドングが就寝中。

ビデオデッキ持参・・・オンマはオンマなりに、プライドを持って女優をしてたのね。

 

「ねぇ、まだ出ないの?遅れちゃう!」

「あともうちょっとなんだけどね」

ドングのトイレタイムです。

「でないんじゃないの?どうするのよ」

「あなたが彼にプレシャーをかけるから、適切にうんちすることはできないのよ」

「なんで私のせいなのよ。遅刻するのは私でしょ」

「家に帰ってくるとき、赤ちゃん用の豆乳を買ってきてよ。お金は後で払うから」

 

「ちょっと! 」

チュ・ヘリに呼び止められるユミ。

「ああ、やっぱり・・あなたは昨日のチヂミの人でしょ?・・・それは彼女にお願いします。」

ダンボール箱を渡されるユミ。

「キッチンはどこかしら?」

「あの・・・」

 

いきなりのチュ・ヘリ来訪に戸惑う調理師スタッフ&ユミ。

「彼女はゴージャスだ。」

自分とヘリの胸を見比べて、特大の梨と、控えめなりんごをあてながら、「偽物よ」と断言するセクスィ調理師ジェニ(笑)

 

 

「これ、一体何ですか?」

箱の中の食材を手に取るユミ。

「これからは、彼のランチにはこれらを遣ってください。ジヌクオッパのためなら、私はこういう世話をする必要があります。ご覧の通り、最高品質のアイテムを選択しました。」

高級食器のセットまでついてます。

「ええ?」

「あなたは、それを適切に使ってくれればいいわ。偉大なプレゼンテーションは、料理をよりおいしくするでしょ?ああ...そうだった。ウリオッパの特注スプーンセット。これもね。」

「あの、すみません。私は、あなたがこれをやっている理由がわかりません。私は、本部長に、栄養価の高い食事を準備することも確認することも、ちゃんとやっています」

「あなたがですか?いつ?あなたはチヂミのスクラップについて話してます?」

「スクラップ?」

チヂミを作った調理長、むかついてます。

「私が聞いたところでは、あなたの料理は、ジヌクオッパの味覚に合っていません。これは、仕事とは言えないわ。これからは、確認のために、私に彼の食事の写真を送信してね。」

「なぜ私はそれをしなければならないのですか?」

「私は、将来、良い妻になりたいの。私はすぐに、オッパと結婚するつもりよ」

「誰が言った?」

ジヌク登場!

 

ユミの肩をガシっと掴み、抱き寄せました、

一同、目が点!

「俺は、このひとが作った料理だけを食べる。俺の個人的な栄養士だからだ。だから、俺以外の誰であっても、彼女に何をすべきかを命令することは許さない。」

 

Epilogue3-1

 [食品爆弾が最終的に消灯]

「栄養士のイ・ユミです。もしかして、誤解されたかとおもったんですが、そのメッセージは本部長にを送信したものじゃなくてですね、友人宛だったんです」

「そうですか。私は、君が、君の友人にも料理を作っているとは知りませんでした。君は忙しいんですね」

「本当に申し訳ありません。許して下さるなら、私は永遠に感謝するでしょう。」

 

ゆっくりと、ユミの方に顔を向けるジヌク。

あまりの驚愕に口を手で押さえるユミ。

 

同じシーンですが、ジヌク側から撮影したものです。ジヌクの表情がドアップで見えます。

 

 

「満足ですか?もう、家に帰ってもよろしいですか?」

「ああ、君がそうしたいなら・・」

「あまりにも味気ないっていうのなら、いくつかの塩を追加してください!」

それはあまりにも味気だ場合は、いくつかの塩を追加します。

「なんで、彼女は、食べ物にこんなことするんだ?」

ユミ、入れたのね(笑)

 

 

Epilogue3-2

[本部長は本当に一人で酒を飲みに行かない]

「本部長は、なぜスタイルを変更しないのですか?このバーのオーナーもまた、イタリア人で・・・」

チャン秘書の言葉が、まったく耳に入らず、頭に浮かぶのはユミの言葉だけ。

<一夜限りだったから・・・>

 

「・・・何様のつもりだ?」

「わかってますよ。一緒に飲みたかったが、あなたは私には話せない。それなら、一人でお飲みなさい。」

 

「私だって忙しいんです。なぜ彼は、平常心を失っていますか?私は家に帰ってるはずなのに・・」

チャン秘書、ファイティン!

 

Epilogue3-3

 [ユミが3年前から隠しているもの]

クローゼットから、衣装箱を出してくるユミ。中には、ジヌクのコートが・・・。

「なんてこと!私はどうしたらいいの?」

 

★[切ないロマンス エピソード4につづく★

かたくなに否定し続けるユミに対して、なんとか認めさせたいジヌク。

あの手この手で、攻め込んできます。

あのときの子が、ユミだとわかるだけでは、ジヌクにとって、不足だったんでしょう。

本当に、確認したいことがあったから。

「俺からも質問がある。なぜ、君はあの日の朝、置き去りにした?」

私が、勝手に考えているキーワードは、“置き去り”です。

お母さんの扱いや、タオルケットを見てると、安直だけど、それっぽい気がします。

 

ところが、ユミの答えは、ジヌクのトラウマを、はるかに凌駕したみたいです。

「一夜限りだったから・・・」

ああ、ジヌクが、このとき、いえなかったユミの本音に気付くのはいつかな。

 

チュ・ヘリの勘違い振りも、なかなかです。

顔だちがきつく見えちゃうので、やってる内容自体はエグくなくても、そう見えちゃうのが、ちょっと損してるかも。

もっと、コメディエンヌの可愛い空回りっぷりのほうが、いいような気がします。

ヒョンテと絡みだしたら変わるかな?

 

きゃー、最後の厨房のシーン、大好き!

これは、たまんないでしょ。