『映画は映画だ』ジャパンフレミア試写会・舞台挨拶レポ | ひょうたんからこまッ・Part2

『映画は映画だ』ジャパンフレミア試写会・舞台挨拶レポ

『映画は映画だ』
ジャパンフレミア試写会・舞台挨拶

2月26日(木)開演/18:00
会場/新宿ミラノ座1
司会/田代親代
ゲスト/チャン・フン監督 ソ・ジソブ
★『映画は映画だ』公式サイト

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今回ソ・ジソブさんと共に来日されたこの映画のチャン・フン監督は、
キム・ギドク監督の下で映画を学びこの作品が記念すべき監督デビュー作となっています。
この作品の日本公開を記念して行われたジャパンプレミア試写会に参加してきましたので、
以下、当日控えたメモから二人のトークを書き起こしてみます。
なお、会話を要約して書きとめたメモ書きから起こしている文章ですので、
ゲストが語った言葉そのままの表記では無いこと、
精度には欠けることをご了承ください・・・。


チャン・フン監督カラオケ
今日はこのように多くの方に来場頂いたことに驚き、嬉しく思っています。
ありがとうございます。

ソ・ジソブさんカラオケ
また日本に来ることが出来ました。
再び皆さんとお会いできて嬉しいです。

司会カラオケ
『映画は映画だ』 は本国韓国で昨年の9月に公開されましたが、
日本でも公開されることなりこうして皆さんに見てもらえることになりました。
そのことへの感想をひと言ずつお願いします。

チャン・フン監督カラオケ
撮影中には日本からもファンが大勢見学に来てくれました。
応援ありがとうございます。
日本での公開が決まりとても嬉しいです。
ぜひ多くの方にこの作品を楽しんでもらいたいです。

ソ・ジソブさんカラオケ
今日は劇場をこのように多くの方で埋め尽くしていただいて本当に嬉しいです。
まだ公開前から作品に関心を持っていただいてありがたく思います。
僕は今は緊張していますが、ぜひこの作品をご覧になって、
さらに周りの人々に紹介していただけたら嬉しいです。
そして多くの方に観ていただきたいと思っています。

司会カラオケ
この作品が完成して初めて見た時の感想をお願いいたします。

ソ・ジソブさんカラオケ
出来上がった作品を観て自分でも驚いています。
監督がガンペ(ジソブさんの役)を魅力的に描いてくれて嬉しいです。

司会カラオケ
この作品は「俳優のようなヤクザ」、「ヤクザのような俳優」・・・と言う二人が主役ですが、
監督のキャスティングへのこだわりを聞かせてください。

チャン・フン監督カラオケ
シナリオを書いている段階でまず頭に浮かんだ一人がジソブさんでした。
韓国で最高の俳優に演じて欲しかったのです。
最初に役を依頼した時はスケジュール的に厳しいと言われ一度は諦めたのですが、
2回目の依頼で(スケジュールの問題も無くなり)受けてもらった時は嬉しかった。
キャラクターに愛情を向けてくれた彼と良い仕事が出来て幸せでした。

司会カラオケ
ガンペ役を引き受けた決め手を教えてください。

ソ・ジソブさんカラオケ
まずシナリオが気に入りました。
この物語にはヤクザの様な俳優と、俳優のようなヤクザが登場しますが、
このふたりのキャラが素晴らしいのです。
兵役で3年間演ずることを休んできた僕の(演技がしたいという)気持と、
俳優になることを夢見ていたガンペとは通じる部分が感じられました。

司会カラオケ
それぞれ、お気に入りのシーンを教えてください。

ソ・ジソブさんカラオケ
特に気に入っているのは、
ガンペが仲間といたずらっぽい表情を見せながら、
映画の撮影する真似をするシーンです。

チャン・フン監督カラオケ
ジソブさんの真似をするみたいですが、同じシーンが好きです。
ガンペの登場するシーンの中でも愛情が感じられるシーンでした。
それからカン・ジファンさんが演じるスタが、
前に付き合っていた彼女とカフェでデートするシーンも好きです。

司会カラオケ
この作品は乱闘シーンがとても多いですが、
その乱闘シーンでのエピソードがありましたら教えてください。

チャン・フン監督カラオケ
あのシーンの撮影では、俳優さんは(実際に乱闘を演じて)大変だったと思いますが、
自分は全然(演じるわけではなく指示だけだから)大変ではありませんでした。
ただ僕は彼らが怪我などするのでは無いかと、そちらが心配でした。
乱闘シーンで俳優が苦労した分だけ良いものができると確信していました。
カン・ジファンさんは痣だらけでしたし、
ジソブさんは骨にヒビが入ったこともありました。
(会場はどよめく)
アクションが重要だと言うことを心得て本当に頑張ってくれた二人が苦労してくれた分、
とても良いものが出来たと思います。
(心配するファンを気遣って?)
・・・もう今は怪我は治っていますが(笑

ソ・ジソブさんカラオケ
アクションシーンに入る前に、
事前にアクション・スクールに通って演技の練習をしました。
段取りを覚えたりしていたのですが、
実際の撮影では砂に潜ってしまって足を取られたりで、
練習したことが生かされなくて思うように行かず、
結局何の役にも立ちませんでしたが、
かえってそれが自然に見えて意外に良かったように思いいます。
実際にに殴ったり殴られたりもして本当に喧嘩のようでしたが撮影は楽しかったです。

司会カラオケ
ガンペという役に共感する部分あるいは違うと思う部分があったら教えてください。

ソ・ジソブさんカラオケ
観て頂ければ分かると思いますが、
僕は決して彼のように怖くないし、残酷でもありません。
見てのとおり穏やかな男です。
(会場・笑い)

司会カラオケ
映画では「むさい」感じでしたが今日はシャープな感じですね。
(この言葉に会場にはまた笑いがこぼれる)

ソ・ジソブさんカラオケ
今日は皆さんに会うため、(衣装など)色々気を使ってこの場に来ています(笑。

司会カラオケ
最後にそれぞれひと言ずつお願いいたします。
(「最後」と言う言葉に会場からは不満の声)

チャン・フン監督カラオケ
今日はこのように大勢この場にお集まり頂いたお影で素晴らしいプレミアになりました。
ありがとうございました。
二人の俳優の素晴らしい魅力がこの作品の中に詰まっています。
今後も二人の活躍に期待して出演する作品を応援してください。

ソ・ジソブさんカラオケ
監督には素晴らしいガンペを描いてもらって感謝しています。
映画にはこれからもどんどん出演して、
これからも頻繁に皆様にお会い出切ると嬉しいです。


ジソブファンの熱い思いに満ち溢れた会場でした。
ジソブさんにお会いするのは『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』完成披露試写会 以来ですが、
周囲に気を使っていたのか少々緊張気味だった前回よりも
今回のほうが終始リラックスした様子に見えたジソブさんでした。
『映画は映画だ』
は韓国映画界の鬼才、キム・ギドク監督が原案と製作を担当し、
長年彼の助監督を務めてきたチャン・フン氏が初監督した作品です。
チャン・フン監督にとってはこれが長編監督デビュー作となるわけですが、
キム・ギドク監督のもとで過ごした日々の経験が生かされ、
見所のある男っぽい作品に仕上がっています。
ソ・ジソブさん、カン・ジファンさんの魅力を旨く生かしています。
特にジソブさんの持ち味である切ない表情に、時折浮かぶ、
悪戯を見つけられたときの子どものように困惑したようなあの微笑が、
カンペという一人の男の背負った人生の一面を実に旨く表現して見せます。
物語のラストでこの作品の題名である『映画は映画だ』の本当の意味を知ることが出来ます。
是非男性にも観て欲しい作品でした。
本編の詳しいレビューはまた後日別記事にて投稿したいと思います。