会陰切開は、「絶対するもの」ではないんですよ | 助産師uticoが伝えたい 未来のいのちのために いまできること

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助産師uticoです^^
2019年9月、結婚を機に福岡から東京に拠点を移しタイトルも更新しました♡
夫と生活する中で感じたことを助産師目線でお伝えできればと思っています。

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たいへんご無沙汰をしています

なんだか、バタバタと毎日が過ぎてしまって…

というのは言い訳ですね^^;

毎日を丁寧に、やらなきゃいけないことを、ひとつずつこなしていきたいものです


さて、先日アメリカの産科婦人科学会で

「経腟分娩時に、ルーチンの会陰切開を行うことによる短期および長期の利益があるとのエビデンスはない」

として、

「ルーチンの会陰切開はすべきではない」

とされました。



2006年にも同様なことが書かれていたようですが

10年ぶりの改訂で、今回も同じ趣旨のことが書かれました


一般にもわかりやすく書きますと

「自然なお産をするときに、おしもをチョン切ることは意味がないんだよ~」

「当たり前に、すべての人のおしもをチョン切ることはしないでね~」

ということです(乱暴な表現でスミマセン)


会陰切開といって、お産のときに赤ちゃんが生まれやすくなるように、という名目で

膣の入り口(会陰)に切開を入れることがあります

出口が広がれば、赤ちゃんは生まれやすいかもしれません

でも、切ってまで生まれやすくしなければならないの?ということです

切っても切らなくても赤ちゃんが元気に生まれるなら、切らなくていいんですよ

ってことです

切るということは、キズができるということです

おしもにキズがあれば、座るのがつらい

歩くのもつらいし、トイレもつらいんです

ママがつらいことだらけだったら、育児にも影響があります

抱っこだって、おっぱいだって、楽な方がいい

毎日しなきゃいけないトイレだって、快適にしたい

ストレスフリーなほうが、母乳もたくさん出るようになる


切らずに産むって、大変なことのように感じますか?

人間のからだって、実にうまくできているので

赤ちゃんが通れるくらいには、皮膚も伸びるんです

伸びるまで、ちょっと待ってあげられればいいんです

少し時間がかかっても

赤ちゃんが苦しくないように、力を緩めてあげればいいんです


どうしても、待てないとき、というのはあります

そういうときには、会陰切開もします

「当たり前に、すべての人にはいらない」

とされていますが

会陰切開自体がいらないと言われているわけではありません

切開をしなければならないお産では、会陰切開も必要です


一番大切なのは、ママも赤ちゃんも元気だということ

そのために切開が必要ならするし、しなくても元気ならしないということです


日本では、地域差があります

当たり前に行うということを、しなくなっている地域もあります

私がいる地域では、残念ながら「初めてのお産では会陰切開はあるもの」

と考えている医療従事者も、ママもたくさんいます

産むママが「赤ちゃんが元気なら、しないで!」と言ってもいいんです

不必要なキズで、産後にツライ思いをされる方が減るといいなぁと思います


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