蕎麦 Ⅺ【下】蕎麦料理の種類 鴨せいろ ざる盛り かけ つ…

 

その他

かしわ蕎麦
かけ蕎麦で、かしわ(鶏)の肉を具とするもの。

身欠きニシンを入れたニシンそば

鰊(にしん)蕎麦
かけ蕎麦で、身欠きニシンを戻して甘辛く味付けした煮物甘露煮を載せたもの。京都市が発祥とされる蕎麦[62]。北海道の名物でもある。
はらこそば
かけ蕎麦で、生のイクラを具とするもの。盛岡市地域など[62][66]
おかめ蕎麦
かけ蕎麦で、蒲鉾や青菜(ホウレンソウなど)などを具とするもの。傍目八目から五目より具が多い意味で、また、おかめの顔を模した具材の配置をするからとも言われている。
幕末江戸下谷七軒町に存在した太田庵が発祥で、松茸湯葉かまぼこ等の具がおかめの顔に見立てて配置されている。現在ではかまぼこ以外の具は省略されるか別の食材に置き換えられることが多い。
しっぽく蕎麦
かけ蕎麦で、数種類の煮込んだ野菜を具とするもの。現在では京都香川県などで、「しっぽくうどん」の麺を蕎麦に換えたものを指す。元々は寛延年間の江戸で、しっぽくうどんの影響を受けて成立した種もの蕎麦で、おかめ蕎麦の原型とも言われる。古典落語時そば』の中にも「しっぽく」が出てくるが、現在の関東地方の蕎麦屋には無いことが多い。

けんちんそば

けんちんそば
かけ蕎麦で、けんちん汁を用いたもの[62][67]
五目蕎麦
花巻蕎麦
かけ蕎麦で、海苔を具とするもの。花巻蕎麦が誕生したのは江戸・安永年間 (1772-81) の頃とされる。海苔を「磯の花」として例えた事から名付けられた。『時そば』で「しっぽく」と並んで登場する。
わかめ蕎麦
かけ蕎麦で、切ったワカメを具とするもの。
おぼろ蕎麦
かけ蕎麦で、とろろ昆布を具とするもの。関西地方が中心。
きざみ蕎麦
かけ蕎麦で、煮付けたりせずにそのまま短冊切りにした油揚げ(これを「きざみ」と呼ぶ)を具とするもの。関西地方が中心。
とじ蕎麦
かけ蕎麦で、卵とじを具とするもの。肉類や天ぷらを卵とじにしたものもある。
焼味噌蕎麦
かけ蕎麦で、焼いた味噌をかけるもの。冷蕎麦もある。
しっぽこ蕎麦
キジ肉を入れた温かい蕎麦、長野県佐久地方の郷土料理[68]
煮こじ蕎麦
長野県佐久地方の郷土料理の「煮こじ」という煮物と信州蕎麦を一緒に食すもので、佐久商工会議所が平成25年に考案した新作料理。温かいタイプや冷たいタイプ、煮こじが麺の上に乗ったものや、様々なものがある[69]

唐揚げそば

唐揚げそば
かけ蕎麦で、唐揚げを具とするもの。我孫子駅のものが有名。

その他の食べ方

蕎麦掻き

蕎麦掻き(そばがき)
蕎麦粉を熱湯で練ったもの。家庭料理としては種類が多い。
そば焼き
蕎麦でつくる焼きそば兵庫県神戸市などで供されるすき焼き風のたれに絡めた調理法[70]のほか、漫画『クッキングパパ』で紹介されたレシピなど調理法は多岐にわたる。
金麩羅(きんぷら)
衣に卵黄椿油の他蕎麦粉を用いた高級天麩羅として江戸時代に考案されたが、衣が蕎麦粉で黒くなるため高級感を欠く、との理由で卵黄、椿油のみを使用した天麩羅に移行している店舗もある。
蕎麦衣(そばころも)
蕎麦粉8に対し小麦粉2の割合で作った衣で揚げた天麩羅。野菜や白身魚などに合うとされる。
蕎麦寿司
酢飯の代わりに蕎麦を用いた寿司
巣篭り蕎麦(すごもりそば)
油で揚げたそばに和風のあんをかけたもの。形態としては皿うどんに近い。
蕎麦餅(そばもち)
蕎麦粉と乾燥させた牛蒡の若葉などを混ぜ、小麦粉をつなぎとして加えた後に練り上げて蒸したもの。葛餅わらびもちに近い食感の和菓子。
蕎麦饅頭(そばまんじゅう)
皮に蕎麦粉を使用した饅頭で、つなぎにすりおろした長芋を用いたものもある。
蕎麦クッキー(そばクッキー)
小麦粉の代わりに蕎麦粉を用いて作られたクッキー
蕎麦ボーロそばぼうろ
蕎麦粉を使った球状、または花状の焼き菓子。京都の菓子屋が発明した。数店が元祖争いを行っている。
蕎麦花林糖(そばかりんとう)
小麦粉の代わりに蕎麦粉を用いて作られた花林糖
蕎麦パン(そばパン)
蕎麦粉と小麦粉を5:1の割合で混ぜて卵1個と砂糖・塩少々を加えて練り上げて卵焼き風に焼いたもの。
蕎麦ソフトクリーム
ソフトクリームに蕎麦茶を加えた香ばしさのあるソフトクリームで夏季に信州地域で販売されている。
ばっと・かっけ・はっと
そば生地を短冊形に切ったもので、大根や豆腐の鍋物に入れたり、ネギやニンニクなどで味付けして食べる、青森・岩手の郷土料理[62]
蕎麦米雑炊(そばごめぞうすい)
脱穀したソバの実を炊いて雑炊として食べる徳島県の郷土料理。また、ソバの実を吸い物の具として利用する事もある。

蕎麦湯